《完結》私が知らないと思ったの?

クロユキ

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私は一人ではなかった

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私は、話しを終えた後数名のメイド達に声をかけ夫の物を荷造りをしてくれるようにお願いをした。
「えっ……これを…クラリス様お一人でしたのですか?」
「ええ、夫の物は早く送りたいと思っていたの…後は箱の中に入れるだけで良いわ。あっ、このマフラーは最後箱を閉じる前に置いてね…それとこの白い箱は今日夫の実家へ直接持って行って欲しいの…夫が実家に居るから誰が持って行くのかは相談して行ってね」
「え……」
「あ……」
「は…い…」
三人のメイド達の戸惑う姿を見て私は夫の荷物をお願いした。
朝食を食べ終わった私は店へ行く身支度を終えた。
「行ってくるわ」
「行ってらっしゃいませ」
執事とメイド達の見送りで私は馬車に乗り店へと向かった。
「おはよう」
「おはようございます。クラリス様」
「おはようございます」
店内の掃除をするマギーさんとブラッド君を私は奥の部屋へ二人を呼んだ。
「いつも二人には感謝しているわ…ありがとう」
私は二人に頭を下げた。
夫のルークが仕入れ先には月に一度だけ行っていた事を二人に話さなくてはならないのが心苦しかった…経営者でも従業員の二人を騙していた事になるから……
「どうしたのですか?お店で働かせていただいています私達に感謝は要りません」
「…クラリス様…」
「……仕入れ先へ行くのは次から私だけになったの…」
「えっ!?」
「!」
「……私とルークは昨日…離婚の手続きを終えたの…お店を休んだのはその為なの……」
「!!」
「……」
ブラッド君は私が夫と別れる事を知っていたからそんなに驚いた顔はしていなかった…マギーさんは茫然とした顔をして私は彼女の顔を見て困ってしまった。
「……ごめんなさい、朝から嫌な話しを聞かせてしまって…でもお店はこのまま続けるから…経営者は私一人になってしまったけれど……夫と離婚をした店だとお客様から言われるかもしれない…接客を辞めたいと思ってしまう前に…このお店を離れても……」
「何を言っているんですかクラリス様」
「えっ……」
「こんな大事な時に私達が辞めるわけないじゃないですか!」
「マ……」
「俺は、この店が好きなんです…何か相談や困った事はなんでも言って下さい……」
「ブラッド君……」
バシバシとマギーさんはブラッド君の背中を叩いていた。
「な!?い、痛っ!?マギーさん…何……」
「もう、良いこと言うじゃないブラッド君。お姉様は惚れてしまうわよ」
「はぁ…旦那様に怒られます…」
「えっ!?マギーさん、結婚していたの?」
私は驚いてマギーさんを見てしまった。
「二日前に籍だけ入れたんです…クラリス様にお話しをと思っていたのですが……まさか、そんな事になっていたなんて知らなくて……」
私は彼女の前に立ち笑顔を見せた。
「おめでとう…これからもお店に来てくれる?」
「はい、宜しくお願いします」
私は、二人に笑顔と目頭が熱くなった。



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