転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

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食事部屋に入ると皆、自分達の席に着き俺達が来るのを待っていた。
部屋の中にはリン姉の姿もあり家族全員の少し遅い食事が始まった。
「あれ？父様はまだ眠って居るの？」
リン姉がユリウスの席を見てユリウスが来ていない事に声に出していた。
「……リン父様はいつもの席に座って居るよ」
「父様！」
パッとユリウスの席を見たリン姉はユリウスの姿が見えないのに声が聞こえる事に首を傾げていた。
「父様、居ないよ？」
「ハハハ、父様は今魔法で姿を消しているんだよ…まだ少し父様の体はお休みしていなくてはいけないんだ。
姿が見えない父様は嫌かな？」
「ううん、父様の声が聞こえるからイヤと思わない凄い父様…でもお食事出来ないよ？」
「大丈夫だよ…父様が起きた時に食べるから、今は皆と一緒に居たいからね……」
ユリウスはリン姉に話しをした後リン姉の頭を撫でていた。
「あっ！父様、今リンの頭触った？」
「ああっ、凄いだろう見えなくても触る事が出来るんだよ」
「父様の見えないお手て気持ち良い！」
「ふふ…リンの髪の毛は赤いリボンが良く似合って居るよ」
ユリウスとリン姉の様子を見ていた兄姉達そしてユリーナ母さんは何も知らないリン姉に胸を痛めた。
俺達は席に着き料理が運ばれた。料理の中に見馴れない食べ物があった為兄姉達は興味津々で俺が作ったチャーハンを見ていた。
「これ、カイが作った食べ物なの？」
ルカリオ兄が隣に座っている俺の顔を見て話していた。
「そうだよにぃ、僕が作った「バター醤油味チャーハン」って言うんだ」
「…名前まで付けて居るんだねカイは…やっぱりカイは変な所が在るよね」
「ええっ、何故食べ物に名前付けて変に成るの？」
俺とルカリオ兄のやり取りを見ていたユリウスはクスッと笑い小声で日本語で呟いていた。
『確かに兄ちゃんは食べ物に名前を付けていたよな…』俺はユリウスが日本語で話し声を聞きジロッとユリウスを睨んだ、俺はユリウスの姿が見える為クスクスと笑っている姿が見えていた。
「…父様今笑った」
「えっ、笑っては居ないよカイト」
クスクスとまた笑い出し俺はじっとユリウスを見ていた
「クスッ、父様が悪かったよカイト、さぁ、皆カイトが作ってくれたチャーハンだよ食べてくれ…」
「いただきます！」
ブランシェ家の挨拶で皆料理を食べ始めた。ユリウスの屋敷での最後の食卓の挨拶となった。