夫は家族を捨てたのです。

クロユキ

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八年の思い④

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『お!アランが笑った』
『えっ!?本当?私が見た時は笑ってなかったわ』
『そうか?あ!ほらっ、笑ってるって』
『ええっ?もう、私が見てない時に笑わないでアラン』
『ハハハ父さんが好きだって、なあ、アラン…』
アルバートは、家族に会い忘れていた遠い記憶を思い出した…大切な人を忘れ前だけを見て来たアルバートは手離してしまった事に後悔した。
「……アラン……」
息子の名前を呼ぶアルバートを見てエリックに声をかけた。
「帰りましょう、お義母さんとアランが待っているわ」
「……母さん……アラン……」
「そうだな……アルバート、お前も父親なら子供の面倒は自分で見るんだな…お前が頼れる家族はここだろう?」
「……」
「……私とアランは忘れて二度と会わないで…あなたは私が知っているアルバートではないわ…」
「……シェ…」
「旦那様、廊下にいるの?もうっ、私の側を離れないでと言ったのに…」
カチャと部屋の扉が開き、寝服姿のアルバートの妻が姿を見せ「えっ」と声に出し私達を見た後アルバートを見て驚いていた。
「だ、旦那様!?どうしたの?」
「…なんでもない……」
「あ、あなた方は誰なの?…貴女はお母様が手紙で……」
私はアルバートの妻になったこの人の側に立った。
「あなた達の子供の世話を断りに来たの自分の子供の世話も貴女は出来ないの?それでも母親なの?」
「えっ!?なっ、貴女……」
「私は、この人の妻だったのよ」
「えっ!?」
「おかしいと思う事はあったでしょう?あなた達の子供の世話を初めて会った私に貴女の夫がどうして願い出るのか…考えなかった?」
「!ぁ……」
彼女は私の話しを聞いて思い当たる事があったのかアルバートに顔を向けた。
「……本当なの?」
「…あ、アマリエ……」
「この人が言った事は本当なの旦那様」
「あ……」
アルバートに怒る彼女にあの人が戸惑う姿を私は見て悲しくなった。



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