捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

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戸惑い…

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「皇女様?」
ハッ!と昔を思い出していたソフィアはアレックの声で我に返った。
「あ…余りにも良い匂いでしたから…」
「……」
ソフィアは笑顔をアレックに見せ誤魔化すのに必死だった。
「皇女様、お花を生けますのでこちらへ…」
「お、お願いします…」
ソフィアはメイドのナディアに白い花を渡した。
二人だけになってしまったソフィアは食事の部屋に行きたいが、『部屋の場所を何故知っているのか』と言われては困ると思い動けずにいた。
「お部屋の方はお気に召したでしょうか?」
「あ、はい、とても良いお部屋で窓から見ます景色が良かったです…」
「それは良かった…あの部屋は庭園に続く道が良く見えるのです。先ほど皇女様が私に手を振る姿が嬉しく、私も手を振って恥ずかしいのですが良いものですね…アルフォンス様にもするのですか?」
「え?」
(何故アルフォンス皇子様の話しになるの?)
笑顔で聞いてくるアレックにソフィアは戸惑っていた…
昔とは違うアレックの顔を見て、痩せて目元に隈が出来ても笑顔は昔と変わらなかった。
(…貴方の笑顔は嫌というほど見てきたから…変わらないんだと思ったわ…)
「はい、兄にも手を振る事はあります…それが何か?」
「…いえ、アルフォンス様が羨ましいと思って聞いてみました…」
「…アレック様も結婚しましたら羨ましいとは思わないと思います…」
「……」
ソフィアから結婚と言われたアレックは沈んだ顔をしていた。(…何故貴方がそんな顔をするのか分からないわ)
「…し、食事の部屋はこちらですか?」
先に歩こうとしたソフィアの手をアレックは思わず掴んだ。
「!?」
「あ…さ、先に行きましたら部屋を教える事ができません…」
「す、すみません…」
掴んだ手がスルッと離れアレックは「こちらです」と声をかけ前を歩いていた。
ソフィアはアレックから初めて触れた手を触り後ろ姿を見ていた。
(…むきになって旦那様に結婚の話を言ってしまって…声に出すつもりはなかったのに…)
「食事が終わりましたら、私に時間をくれますか?」
「え…?」
「この部屋です。アルフォンス様と騎士の彼もいますので」
部屋に入ったソフィアは、先に席に着いているアルフォンス皇子と護衛騎士のアルフレッドの姿が見えた。







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