性格が嫌いだと言われ婚約破棄をしました

クロユキ

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性格が嫌いだと言われ婚約破棄をしました

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「キャロル・ラシリア君との婚約を取り消す」
貴族が通う学園の庭で婚約者のエリックが婚約破棄を言った。
彼の隣には女子が寄り添うように立っていた。
「……」
「おい、キャロル何か言ったらどうなんだ?」
「……婚約破棄の理由を教えてください…」
「俺はお前のような大人しい性格の女がイヤなんだ!一緒にいても何も話さない、笑顔を見せない、歩く足が遅い、食べるのも遅い、俺が通り過ぎたのも分からないくらいぼんやりしていた」
「クスクス」
エリックの隣にいる女子がクスクスとキャロルに笑っていた。
「全部婚約破棄の理由が揃ってる、そんなぼんやりとしたお前が成績が良いのが頭に来るんだよ!」
『それは、貴方が勉強しないのでは?』とキャロルは口に出して言いたいが止める事にした。後が面倒だから…
キャロルはチラッとエリックの隣にいる女子を見ていた。
「…エリック様の隣にいます彼女は誰ですか?」
「別れるお前に関係ない」
「お父様に婚約破棄の理由をお話しをしなくてはなりません、私の性格が嫌いだからと話しをして納得してくれましたら良いのですが…もし、エリック様に婚約したい方がいますとお話しをしましたらお父様も納得してくださると思いますが……」
「……確かにそうだな…キャロルに紹介していいか?」
「ええ、エリック様」
ニコッと女子はエリックに微笑み手をエリックの腕に回して寄り添いキャロルに笑みを見せた。
「私、エリック様の彼女でパトリシアと言います。エリック様とお付き合いをして三ヵ月になるんです」
「…三ヵ月…どうして彼女がいるのをお話しをしなかったのですか?」
「…お前は何も言って来ないじゃないか…パトリシアと俺がいっも一緒に居るのを見て知っていただろう?学園内で一緒に歩いているのをお前は見て知っていただろう?普通、婚約者なら聞いてくるだろう?」
「私がパトリシア様の事を聞きましたら答えてくれましたか?」
「えっ!?」
「私がエリック様に声を掛けようと何度もしました…でも、エリック様は私の顔を見て目を合わせようとしてくれませんでした…
私の事をいつも避けていました…」
「そ、それは……」
「婚約破棄の話し分かりました。父に早く手続きをして貰うようにします」
「え、ああ…」
「今までありがとうございました。」
「あ、ああ…」
キャロルはエリックの側を離れエリックは何故かすっきりとしない感じを受けた。




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