30 / 81
第二章 空中編
第二十九話 クシーの願い
しおりを挟む
「あー、あー。現在、決勝戦に進んだカワネギチームのメンバーを治療中です。次の試合まで時間があるので、食事をしたい方や排泄をしたい方は、今がチャンスですよ」
控え室にアナウンスが響く。ラルドはソファから起き上がり、部屋を出ようとした。
「ラルド君、どこへ行くんだい?」
「カタラたちの見舞いに行こうかと思って」
「そうか。試合が始まる頃には帰ってきてな」
ラルドはうなずくと、病院へと走っていった。
病院についたラルドは、早速扉を開ける。そして、受付に聞いた。
「すみません。カタラが入ってる病室はどこですか」
「カタラさんたちはこちらの病室にいます。傷は深いですが、命に別状はないでしょう」
「ありがとうございます」
病室に入ると、傷ついた者たちの治療をしている院長がいた。
「おや、客人か。君、この子の知り合いかい?」
「はい、知り合いです。今そいつと話せますか?」
「まあ、一応意識はあるけど、傷を治してる途中だから治しながら話すことになるよ」
「うぐ……ラルドか」
横になっていたカタラが顔を上げる。
「いてて!」
「こら、無理して動いちゃダメだと言ったろう」
「す、すみません……ラルド、負けた俺たちを笑いに来たのか?」
「そんなわけあるか。死んでないか確認しにきたんだ」
「全員生存してるさ。全くあのクシーとかいう奴、遠慮が一切無かったな」
「お前が煽ったからだろ」
「はっ、そうだな。……お前に一歩先を越されてしまったな」
「大丈夫だ。僕たちが勝って、姉さんを連れて帰ってくるよ」
「悔しいなぁ。俺もあの本があればなぁ」
本の話題になると、ラルドは黙り込んでしまう。
「……すまない。俺は恩を仇で返す男だからな」
「いいや、気にしてないよ」
「そうか、それなら良かった。お前は、クシーに勝つ自信はあるか?」
「ああ。自信はある」
「気をつけろ。あいつは火の使い方がバカみたいに上手い。火から人間を創り出したり、あの巨大な火球を発生させたり。水の呪文が使えなきゃ話にならないぞ」
「きっとジシャン様が使えるから、そこは心配ないな」
「じゃあ、頑張れよ。俺たちの分まで」
カタラは痛みに耐えながら、ラルドに手を差し出す。
「こら、勝手に動くなと言っておろう」
「握手、させてほしい。ほらラルド、握れ」
「どうしたんだ急に」
「約束だ。必ずあいつに勝つと誓え」
ラルドは差し出された手を握った。
「じゃあな」
「また会おう」
ラルドは病院を出ようとした。そのとき、別の病室から話し声が聞こえた。ラルドは声のする部屋へ向かい、壁に耳をつけた。
「いやー、クシーさん。接戦でしたね」
(! クシーの部屋か)
「流石に二回も爆発を起こすと、身体にかかる負担が凄いな。四肢が言うことを聞かない」
「無理はなさらず。ところでクシーさんの願いってなんなんですか?」
「……少し長い話になるけど、大丈夫?」
「私たちはどうせ暇ですから、良いですよ」
「俺の叶えたい願いは二つある。二つとも叶えてもらえるかわからないが。一つは、俺の家族を生き返らせること。そしてもう一つは、浮かせ奴隷の解放だ」
浮かせ奴隷……聞いたことのない言葉に、ラルドは驚く。
「まあ……ご家族様を失っていたのですね」
「そうだ。火で家族に良く似た人型を創ってるが、虚しくてしょうがない。だから、本物を生き返らせたいのだ」
(なんて願いだ……でも、僕の願いだって大事な物だ)
「それで、浮かせ奴隷の解放とは?」
「君も知っているだろう。ここがこうして空に浮かんでる理由を」
「それは、高度な知能を持った地上人を奴隷にして浮かせてるからですよね?」
(そんな……賢者じゃなかったのか)
ラルドは落胆する。
「そうだ。でも、俺は一度地上人に助けられているんだ。その人のために、地上人に恩返しをしたい」
「その割には地上人の相手をボコボコにしてましたよね」
「その話は無しにしてくれ」
「すみません。でも、地上人を解放したら、どうやってこの国を空へ浮かべるんですか?」
「もちろん、俺たちスカイ人が浮かせるんだ。優秀な魔導機がある以上、俺たちの力だけでも浮かせることは可能なはずだ」
「そんなこと、王様が許すでしょうか」
「優勝者の願いを叶えるのが王の仕事だろう? きっと許してくれるさ。そのためには、あの少年たちにも勝たなくてはならないな」
「あー、サフィア捜索会ですか?」
「サフィア……俺の恩人と同じ名前だ。家が火事になったとき、真っ先に動いてくれたのが彼女だったな。地上人なのに、あんなに迫害されていたのに、それでも人助けをする。まさに聖女だった。もしかして、同じ人なのかな」
「そうかもしれませんね。直接聞いたらどうでしょうか」
「そういえば、さっき彼の声が聞こえたような気がするな。廊下を見に行きたい」
(げっ、気づかれてたのか。どうしよう、逃げようかな……)
ラルドはこの場を離れるかどうか悩んだ。結論を出す前に、クシーの病室の扉が開かれた。
「あら、ラルド君、ちょっと良いかしら?」
「は、はい。なんでしょう(結局入ることになっちゃったな……)」
「クシーさんがあなたと話をしたいそうよ」
ラルドは病室に入った。クシーが横になっているベッドまで行き、クシーに話しかけた。
「ど、どうも……」
「やあラルド君。ちょうど良かった。少し話し合わないか?」
「良いですけど」
「君の願いが何か知りたい。俺の願いは壁に耳をつけてたから知っているだろう?」
「な、なぜそれを……」
「はっきり聞こえてたぞ。この部屋の前で足音が止まるところ。さあ、君の願いを教えてくれ」
「僕は、天界に行ける権利をもらうのと、あと、地上人差別をやめさせることです」
「なるほど。良い願いだ。俺の願いとどっこいどっこいってところだな」
「姉さんは天界に行った可能性が高いんです。それで、天界に行く権利をもらうために、あのトーナメントに参加したんです」
「君、彼女の弟だったんだな。てっきりさっき戦ったテイマーたちが家族かと思ったよ」
「なんだか、こんな話してるとお互い戦い辛くないですか?」
「大丈夫だ。君も俺も、忖度無しで戦えば良い。俺は強いぞ」
「じゃあ、失礼しますね」
「あっ、待ってくれ。さっき俺と戦った人たちは、君の友達かい?」
「ええ、そうですが、それが何か?」
「すまなかったな。君の友達をあんなに傷つけてしまって」
「戦場に情けはありません。仕方のないことです。殺さなかっただけまだ良い方ですよ。それでは」
ラルドは病室から出ていくと、控え室へ走った。
控え室に戻ったラルドは、何があったのかを語っていた。
「……というわけなんです。なんだか僕、やり辛いです」
「まあ、確かにな。でも、俺たちは勝たなくちゃならないだろう? そのことは綺麗サッパリ忘れて、戦いに集中出来るようにするべきだ」
「ラルド、お前がぐずぐずしてたら、こっちも困るんだ。少しは無理やり働かされてる俺たちの身にもなって欲しいぜ」
「ふん!」
「いたっ! そんなに怒るなよ……」
「……うーん。エメを殴ったところで、何も変わらないんだよなぁ」
「それよりラルド君、何か彼の弱点のようなものは聞かなかったの?」
「火から生み出す人間たちは、みんな水の呪文でなんとか出来るってことしかわかりません。あんまり面と向かって話してなかったので」
「うーん、彼自体は実体を持っているのよね? そうなると、水の呪文だけではいけないような気がするわ。なんとか彼の倒し方を考えておかないと」
「とりあえず巨大な火球はニキスの作ったこれでどうにかなるので、大丈夫そうですね」
「まあ、あとは実戦で学ぶしかないかしら。みんな、頑張りましょ」
一行が話していると、アナウンスが鳴り響いた。
「あー、今、カワネギが回復したとの報告がありました。試合を始めますので、両者とも扉の前へ行ってください」
「あら、意外と早いわね」
「さあ、決勝戦、頑張ろうか」
一行は扉の前へ向かった。
控え室にアナウンスが響く。ラルドはソファから起き上がり、部屋を出ようとした。
「ラルド君、どこへ行くんだい?」
「カタラたちの見舞いに行こうかと思って」
「そうか。試合が始まる頃には帰ってきてな」
ラルドはうなずくと、病院へと走っていった。
病院についたラルドは、早速扉を開ける。そして、受付に聞いた。
「すみません。カタラが入ってる病室はどこですか」
「カタラさんたちはこちらの病室にいます。傷は深いですが、命に別状はないでしょう」
「ありがとうございます」
病室に入ると、傷ついた者たちの治療をしている院長がいた。
「おや、客人か。君、この子の知り合いかい?」
「はい、知り合いです。今そいつと話せますか?」
「まあ、一応意識はあるけど、傷を治してる途中だから治しながら話すことになるよ」
「うぐ……ラルドか」
横になっていたカタラが顔を上げる。
「いてて!」
「こら、無理して動いちゃダメだと言ったろう」
「す、すみません……ラルド、負けた俺たちを笑いに来たのか?」
「そんなわけあるか。死んでないか確認しにきたんだ」
「全員生存してるさ。全くあのクシーとかいう奴、遠慮が一切無かったな」
「お前が煽ったからだろ」
「はっ、そうだな。……お前に一歩先を越されてしまったな」
「大丈夫だ。僕たちが勝って、姉さんを連れて帰ってくるよ」
「悔しいなぁ。俺もあの本があればなぁ」
本の話題になると、ラルドは黙り込んでしまう。
「……すまない。俺は恩を仇で返す男だからな」
「いいや、気にしてないよ」
「そうか、それなら良かった。お前は、クシーに勝つ自信はあるか?」
「ああ。自信はある」
「気をつけろ。あいつは火の使い方がバカみたいに上手い。火から人間を創り出したり、あの巨大な火球を発生させたり。水の呪文が使えなきゃ話にならないぞ」
「きっとジシャン様が使えるから、そこは心配ないな」
「じゃあ、頑張れよ。俺たちの分まで」
カタラは痛みに耐えながら、ラルドに手を差し出す。
「こら、勝手に動くなと言っておろう」
「握手、させてほしい。ほらラルド、握れ」
「どうしたんだ急に」
「約束だ。必ずあいつに勝つと誓え」
ラルドは差し出された手を握った。
「じゃあな」
「また会おう」
ラルドは病院を出ようとした。そのとき、別の病室から話し声が聞こえた。ラルドは声のする部屋へ向かい、壁に耳をつけた。
「いやー、クシーさん。接戦でしたね」
(! クシーの部屋か)
「流石に二回も爆発を起こすと、身体にかかる負担が凄いな。四肢が言うことを聞かない」
「無理はなさらず。ところでクシーさんの願いってなんなんですか?」
「……少し長い話になるけど、大丈夫?」
「私たちはどうせ暇ですから、良いですよ」
「俺の叶えたい願いは二つある。二つとも叶えてもらえるかわからないが。一つは、俺の家族を生き返らせること。そしてもう一つは、浮かせ奴隷の解放だ」
浮かせ奴隷……聞いたことのない言葉に、ラルドは驚く。
「まあ……ご家族様を失っていたのですね」
「そうだ。火で家族に良く似た人型を創ってるが、虚しくてしょうがない。だから、本物を生き返らせたいのだ」
(なんて願いだ……でも、僕の願いだって大事な物だ)
「それで、浮かせ奴隷の解放とは?」
「君も知っているだろう。ここがこうして空に浮かんでる理由を」
「それは、高度な知能を持った地上人を奴隷にして浮かせてるからですよね?」
(そんな……賢者じゃなかったのか)
ラルドは落胆する。
「そうだ。でも、俺は一度地上人に助けられているんだ。その人のために、地上人に恩返しをしたい」
「その割には地上人の相手をボコボコにしてましたよね」
「その話は無しにしてくれ」
「すみません。でも、地上人を解放したら、どうやってこの国を空へ浮かべるんですか?」
「もちろん、俺たちスカイ人が浮かせるんだ。優秀な魔導機がある以上、俺たちの力だけでも浮かせることは可能なはずだ」
「そんなこと、王様が許すでしょうか」
「優勝者の願いを叶えるのが王の仕事だろう? きっと許してくれるさ。そのためには、あの少年たちにも勝たなくてはならないな」
「あー、サフィア捜索会ですか?」
「サフィア……俺の恩人と同じ名前だ。家が火事になったとき、真っ先に動いてくれたのが彼女だったな。地上人なのに、あんなに迫害されていたのに、それでも人助けをする。まさに聖女だった。もしかして、同じ人なのかな」
「そうかもしれませんね。直接聞いたらどうでしょうか」
「そういえば、さっき彼の声が聞こえたような気がするな。廊下を見に行きたい」
(げっ、気づかれてたのか。どうしよう、逃げようかな……)
ラルドはこの場を離れるかどうか悩んだ。結論を出す前に、クシーの病室の扉が開かれた。
「あら、ラルド君、ちょっと良いかしら?」
「は、はい。なんでしょう(結局入ることになっちゃったな……)」
「クシーさんがあなたと話をしたいそうよ」
ラルドは病室に入った。クシーが横になっているベッドまで行き、クシーに話しかけた。
「ど、どうも……」
「やあラルド君。ちょうど良かった。少し話し合わないか?」
「良いですけど」
「君の願いが何か知りたい。俺の願いは壁に耳をつけてたから知っているだろう?」
「な、なぜそれを……」
「はっきり聞こえてたぞ。この部屋の前で足音が止まるところ。さあ、君の願いを教えてくれ」
「僕は、天界に行ける権利をもらうのと、あと、地上人差別をやめさせることです」
「なるほど。良い願いだ。俺の願いとどっこいどっこいってところだな」
「姉さんは天界に行った可能性が高いんです。それで、天界に行く権利をもらうために、あのトーナメントに参加したんです」
「君、彼女の弟だったんだな。てっきりさっき戦ったテイマーたちが家族かと思ったよ」
「なんだか、こんな話してるとお互い戦い辛くないですか?」
「大丈夫だ。君も俺も、忖度無しで戦えば良い。俺は強いぞ」
「じゃあ、失礼しますね」
「あっ、待ってくれ。さっき俺と戦った人たちは、君の友達かい?」
「ええ、そうですが、それが何か?」
「すまなかったな。君の友達をあんなに傷つけてしまって」
「戦場に情けはありません。仕方のないことです。殺さなかっただけまだ良い方ですよ。それでは」
ラルドは病室から出ていくと、控え室へ走った。
控え室に戻ったラルドは、何があったのかを語っていた。
「……というわけなんです。なんだか僕、やり辛いです」
「まあ、確かにな。でも、俺たちは勝たなくちゃならないだろう? そのことは綺麗サッパリ忘れて、戦いに集中出来るようにするべきだ」
「ラルド、お前がぐずぐずしてたら、こっちも困るんだ。少しは無理やり働かされてる俺たちの身にもなって欲しいぜ」
「ふん!」
「いたっ! そんなに怒るなよ……」
「……うーん。エメを殴ったところで、何も変わらないんだよなぁ」
「それよりラルド君、何か彼の弱点のようなものは聞かなかったの?」
「火から生み出す人間たちは、みんな水の呪文でなんとか出来るってことしかわかりません。あんまり面と向かって話してなかったので」
「うーん、彼自体は実体を持っているのよね? そうなると、水の呪文だけではいけないような気がするわ。なんとか彼の倒し方を考えておかないと」
「とりあえず巨大な火球はニキスの作ったこれでどうにかなるので、大丈夫そうですね」
「まあ、あとは実戦で学ぶしかないかしら。みんな、頑張りましょ」
一行が話していると、アナウンスが鳴り響いた。
「あー、今、カワネギが回復したとの報告がありました。試合を始めますので、両者とも扉の前へ行ってください」
「あら、意外と早いわね」
「さあ、決勝戦、頑張ろうか」
一行は扉の前へ向かった。
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる