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32、妄想と仕事と
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今は、教授の昼飯を買うために使うくらいだが、ほぼ毎日のことなので、カードを出すことにちょっと慣れてきている。
黒いカードには上限がないというし、教授ってのは儲かる仕事なのだろうか?
とにかく、ぱしらされたあとは、残った時間で自分の昼飯である格安の学食ランチを、一気にかきこむ。
学食は安いわりにそこそこ美味いし、定食を選べば栄養のバランスもいいので、薄給の俺からすれば、ちょっとした命綱だ。
三食の内、一食くらいはまともなものを食べておかないとな。
スライムのポーションのおかげで空腹を感じないというのは、色々助かりはするが、やっぱり飯は口から食ってこそだ。
おつかいに出るせいで、昼休みの残り時間は二十分くらいしかないので、味わうのもそこそこにとりあえず胃袋に詰め込んでいく。
食べる楽しみ?
そんなもの、俺にあるわけがない。
食べ終わったらすぐに研究室に戻って、部屋の隅にあるコーヒーメーカーでコーヒーをいれる。
いれたてじゃないと飲んでもくれないので、優雅に飯を食う教授を観察しながらいれないといけない。
教授に食後のコーヒーを出したら、ようやく俺の昼飯ミッションはコンプリートする。
コンプリートする頃には、俺の昼休みは終わりを迎えていて、すぐに午後の仕事が始まる。
もうあれだな、助手というか、本当にただの下僕。
いっそ、下僕でいいから給料はもう少しあげて欲しいと思うのだ。
午前中の続きに取りかかりながら、俺の頭の中は、家に帰ったあとのことでいっぱいだった。
教授の存在すら、気にならないくらいに。
帰ったら、スライムの『教授』に、すっきりさせてもらおう。
午前中のあれこれで、朝からちんこの奥がうずうずしている。
身動きを取れない状態で、限界まで搾り取られるのがいいか。
今日の朝みたいに、操られてめちゃくちゃになるのがいいか。
真面目な顔をキープしながら、スライムに尿道を犯されることばかりを考えてしまう。
ちんこはまた元気になっているし、たぶん先走りでパンツの中はびっしょりだろう。
仕事に集中していればおさまるなんて誰が言った?
うん、俺だ。
まあ、無理だったな。
俺は自分で思っていたよりも、スライムオナニーにはまっているようだった。
スライムにいじめられて、開き直ったからだろうか。
いじめられたくてたまらない。
俺ってやつは、実は結構マゾだったらしい。
「ずいぶんと、楽しそうだな?」
とんっと肩を叩かれて、すぐ後ろに教授が来ていたことに気が付いた。
まさか、妄想と仕事に集中しすぎて、教授のことを忘れるとは思わなかった。
いつだって、仕事中でもびくびくと教授の様子を気にしていたのに。
「は、はい。あの、すみません、何かご用でしたでしょうか?」
頭の中では、楽しそう?楽しそうってどういうことだ?と疑問符がぐるぐる。
俺は、真面目な顔をしていたつもりだが、もしかして、にやにや笑っていたのだろうか?
いつもなら、教授は俺が何をしていても気になんかしないはずなのに、どうして声をかけに来たのだろう。
「……コーヒーを、もらおうか」
どこか不機嫌そうだが、いつもの嫌みが飛んでこない。
用件だけ伝えて、すぐに自分の席に戻っていく教授を見ながら、心の中で首を傾げる。
わざわざそれを言うために、俺の席まで来たというのか?
いつもなら、遠くで「コーヒー!」と叫んで終わりなのに?
とりあえず、勃起ちんこを真っ直ぐ立たせ、目立たないよう整えてからコーヒーをいれに行く。
静かな研究室に、コーヒーメーカーの音だけが響いている。
かぐわしいコーヒーの香りに、勃起したちんこもだんだんと落ち着きを取り戻していった。
そして冷静になってよく考えたら、五十を越えたおっさんと二人きりの部屋で、俺はちんこを勃起させていた事実に気が付く。
もし気付かれてたら、ヤバかった。
教授に欲情してるなんて思われたら、どんな目に合わされるか!
バレる前に、気が付いてよかった。
「お待たせしました。では」
「待ちたまえ」
コーヒーショップの店員よろしくテーブルの上にサーブして、すぐに離れようとしたのだが、教授に呼び止められてしまった。
仕方なく、テーブルの横に立って、教授の言葉を待つ。
すんっと教授が匂いを嗅いだ。
あたりには、コーヒーの匂いが充満している。
教授は発生源であろうカップではなく、周囲を見回しながら、何度もすんっすんっと鼻を鳴らした。
「な、何か?」
「……おかしな臭いがしないかね?」
どきっとした。
まさか、先走りの臭いに気が付いたのでは?と不安になる。
だが、このコーヒーの匂いの中で、ほんの僅かなその臭いに気が付くとは思えない。
「おかしな臭い、ですか? 申し訳ありません。私には、わからないようです」
同じように何度かすんすんっと周囲の臭いを嗅いでから、教授に答える。
コーヒーの匂いしかしない部屋で、一体、何の臭いがするというのか。
「……そうかね」
教授は、それだけ言うと黙ってしまった。
ますます、おかしい。
教授は、どうかしてしまったのだろうか。
あまりにも普段とかけ離れている姿に、困惑することしか出来ない。
「仕事に、戻っていい」
「あ、はい。失礼します」
腑に落ちないものを感じつつも、席に戻って作業を再開させた俺は、じっとこちらを見つめる教授の視線に気が付かないのだった。
黒いカードには上限がないというし、教授ってのは儲かる仕事なのだろうか?
とにかく、ぱしらされたあとは、残った時間で自分の昼飯である格安の学食ランチを、一気にかきこむ。
学食は安いわりにそこそこ美味いし、定食を選べば栄養のバランスもいいので、薄給の俺からすれば、ちょっとした命綱だ。
三食の内、一食くらいはまともなものを食べておかないとな。
スライムのポーションのおかげで空腹を感じないというのは、色々助かりはするが、やっぱり飯は口から食ってこそだ。
おつかいに出るせいで、昼休みの残り時間は二十分くらいしかないので、味わうのもそこそこにとりあえず胃袋に詰め込んでいく。
食べる楽しみ?
そんなもの、俺にあるわけがない。
食べ終わったらすぐに研究室に戻って、部屋の隅にあるコーヒーメーカーでコーヒーをいれる。
いれたてじゃないと飲んでもくれないので、優雅に飯を食う教授を観察しながらいれないといけない。
教授に食後のコーヒーを出したら、ようやく俺の昼飯ミッションはコンプリートする。
コンプリートする頃には、俺の昼休みは終わりを迎えていて、すぐに午後の仕事が始まる。
もうあれだな、助手というか、本当にただの下僕。
いっそ、下僕でいいから給料はもう少しあげて欲しいと思うのだ。
午前中の続きに取りかかりながら、俺の頭の中は、家に帰ったあとのことでいっぱいだった。
教授の存在すら、気にならないくらいに。
帰ったら、スライムの『教授』に、すっきりさせてもらおう。
午前中のあれこれで、朝からちんこの奥がうずうずしている。
身動きを取れない状態で、限界まで搾り取られるのがいいか。
今日の朝みたいに、操られてめちゃくちゃになるのがいいか。
真面目な顔をキープしながら、スライムに尿道を犯されることばかりを考えてしまう。
ちんこはまた元気になっているし、たぶん先走りでパンツの中はびっしょりだろう。
仕事に集中していればおさまるなんて誰が言った?
うん、俺だ。
まあ、無理だったな。
俺は自分で思っていたよりも、スライムオナニーにはまっているようだった。
スライムにいじめられて、開き直ったからだろうか。
いじめられたくてたまらない。
俺ってやつは、実は結構マゾだったらしい。
「ずいぶんと、楽しそうだな?」
とんっと肩を叩かれて、すぐ後ろに教授が来ていたことに気が付いた。
まさか、妄想と仕事に集中しすぎて、教授のことを忘れるとは思わなかった。
いつだって、仕事中でもびくびくと教授の様子を気にしていたのに。
「は、はい。あの、すみません、何かご用でしたでしょうか?」
頭の中では、楽しそう?楽しそうってどういうことだ?と疑問符がぐるぐる。
俺は、真面目な顔をしていたつもりだが、もしかして、にやにや笑っていたのだろうか?
いつもなら、教授は俺が何をしていても気になんかしないはずなのに、どうして声をかけに来たのだろう。
「……コーヒーを、もらおうか」
どこか不機嫌そうだが、いつもの嫌みが飛んでこない。
用件だけ伝えて、すぐに自分の席に戻っていく教授を見ながら、心の中で首を傾げる。
わざわざそれを言うために、俺の席まで来たというのか?
いつもなら、遠くで「コーヒー!」と叫んで終わりなのに?
とりあえず、勃起ちんこを真っ直ぐ立たせ、目立たないよう整えてからコーヒーをいれに行く。
静かな研究室に、コーヒーメーカーの音だけが響いている。
かぐわしいコーヒーの香りに、勃起したちんこもだんだんと落ち着きを取り戻していった。
そして冷静になってよく考えたら、五十を越えたおっさんと二人きりの部屋で、俺はちんこを勃起させていた事実に気が付く。
もし気付かれてたら、ヤバかった。
教授に欲情してるなんて思われたら、どんな目に合わされるか!
バレる前に、気が付いてよかった。
「お待たせしました。では」
「待ちたまえ」
コーヒーショップの店員よろしくテーブルの上にサーブして、すぐに離れようとしたのだが、教授に呼び止められてしまった。
仕方なく、テーブルの横に立って、教授の言葉を待つ。
すんっと教授が匂いを嗅いだ。
あたりには、コーヒーの匂いが充満している。
教授は発生源であろうカップではなく、周囲を見回しながら、何度もすんっすんっと鼻を鳴らした。
「な、何か?」
「……おかしな臭いがしないかね?」
どきっとした。
まさか、先走りの臭いに気が付いたのでは?と不安になる。
だが、このコーヒーの匂いの中で、ほんの僅かなその臭いに気が付くとは思えない。
「おかしな臭い、ですか? 申し訳ありません。私には、わからないようです」
同じように何度かすんすんっと周囲の臭いを嗅いでから、教授に答える。
コーヒーの匂いしかしない部屋で、一体、何の臭いがするというのか。
「……そうかね」
教授は、それだけ言うと黙ってしまった。
ますます、おかしい。
教授は、どうかしてしまったのだろうか。
あまりにも普段とかけ離れている姿に、困惑することしか出来ない。
「仕事に、戻っていい」
「あ、はい。失礼します」
腑に落ちないものを感じつつも、席に戻って作業を再開させた俺は、じっとこちらを見つめる教授の視線に気が付かないのだった。
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