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婚約と養子
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鼓動の鳴る音が空気と溶けて、僕は全身でその音を感じながらゆっくりとフェリクス様へと顔を近づけた。
重なり合う唇と熱が、自分達の存在を相手へと伝えている。
この温もりが好き。
フェリクス様がそっと僕の仮面へと触れてきて、微かに肩を揺らすとその手が仮面から離れた。
気を使わせてしまったことにチクリと胸が痛む。
「……いつか……」
「……ルダ?」
「いつか、僕の仮面の下をフェリクス様に見せられる勇気が出来たら僕のこと抱きしめて欲しいんです……」
「うん。抱きしめるよ。それこそ離れられなくなってしまう程に」
唇が触れ合う。お互いの手が自然と絡み合って、何度も何度も存在を確かめ合う様にキスをする。
傷を治すことはしないくせに、人に見せることは怖いと思ってしまっている矛盾だらけの自分の心を早く捨て去りたい。
でも、焦ったってどうにもならないからゆっくり自分の中でこの火傷と向き合っていけばいいんだと思う。
「フェリクス様、ずっと一緒にいて欲しいです」
繋いだ手に微かに力を入れて、小さな我儘を吐き出す。
そうしたらフェリクス様がまた僕にキスをしてから、絶対に離さないよって言ってくれた。
それが嬉しくてなんだか泣きそうになる。
「冷めてしまったね」
くすりと笑を零してフェリクス様が冷めてしまった紅茶へと視線を向けた。
僕も同じ様に視線を紅茶へと移して眉を垂れさせる。
「ルダが可愛いからつい触れたくなってしまうんだ。食事の邪魔をしてしまったね」
「いいんです……その……僕も、フェリクス様に触りたいって思ってます、から」
「……ああ、もう、可愛いなあ」
少しだけ砕けた口調でフェリクス様が呟いて破顔する。
顔を微かに赤く染めて僕のことを見ているフェリクス様を見つめながら、フェリクス様の方こそ可愛いって思ってしまう。
フェリクス様の柔らかい優しげな顔が大好き。
それに物腰も柔らかで、誠実さが滲み出ている所も。
「フェリクス様、もう1回キスしてください」
ねだりながら、自分から彼へと顔を近づけた。
そうしたらフェリクス様の目尻が赤く染まる。
(やっぱり可愛い)
「可愛いなあ」
僕の心の中の声とフェリクス様の声が重なる。
それと同時に僕達の唇も重なり合った。
重なり合う唇と熱が、自分達の存在を相手へと伝えている。
この温もりが好き。
フェリクス様がそっと僕の仮面へと触れてきて、微かに肩を揺らすとその手が仮面から離れた。
気を使わせてしまったことにチクリと胸が痛む。
「……いつか……」
「……ルダ?」
「いつか、僕の仮面の下をフェリクス様に見せられる勇気が出来たら僕のこと抱きしめて欲しいんです……」
「うん。抱きしめるよ。それこそ離れられなくなってしまう程に」
唇が触れ合う。お互いの手が自然と絡み合って、何度も何度も存在を確かめ合う様にキスをする。
傷を治すことはしないくせに、人に見せることは怖いと思ってしまっている矛盾だらけの自分の心を早く捨て去りたい。
でも、焦ったってどうにもならないからゆっくり自分の中でこの火傷と向き合っていけばいいんだと思う。
「フェリクス様、ずっと一緒にいて欲しいです」
繋いだ手に微かに力を入れて、小さな我儘を吐き出す。
そうしたらフェリクス様がまた僕にキスをしてから、絶対に離さないよって言ってくれた。
それが嬉しくてなんだか泣きそうになる。
「冷めてしまったね」
くすりと笑を零してフェリクス様が冷めてしまった紅茶へと視線を向けた。
僕も同じ様に視線を紅茶へと移して眉を垂れさせる。
「ルダが可愛いからつい触れたくなってしまうんだ。食事の邪魔をしてしまったね」
「いいんです……その……僕も、フェリクス様に触りたいって思ってます、から」
「……ああ、もう、可愛いなあ」
少しだけ砕けた口調でフェリクス様が呟いて破顔する。
顔を微かに赤く染めて僕のことを見ているフェリクス様を見つめながら、フェリクス様の方こそ可愛いって思ってしまう。
フェリクス様の柔らかい優しげな顔が大好き。
それに物腰も柔らかで、誠実さが滲み出ている所も。
「フェリクス様、もう1回キスしてください」
ねだりながら、自分から彼へと顔を近づけた。
そうしたらフェリクス様の目尻が赤く染まる。
(やっぱり可愛い)
「可愛いなあ」
僕の心の中の声とフェリクス様の声が重なる。
それと同時に僕達の唇も重なり合った。
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