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推しなことばかり考えている
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屋台巡りをしながら祭りを楽しむ。
沢山の食べ物や、花と伯爵領にまつわる装飾品などが販売されていて目移りしてしまう。
「花選びの屋台があるな」
「花選び?」
「恋人や家族が一本ずつ花を選ぶんだ。花には魔術がかけられていて、それぞれに相性が存在する。それでお互いの相性を占うという遊びだ」
「楽しそうだね」
「やってみるか?」
「やりたい!」
初めて経験するためわくわくしてしまう。日本で暮らしていた頃も、朝のテレビ番組のちょっとした占いは見る方だった。
本格的な占いにはさほど興味はないものの、花選びは相性を見ることができるため興味が湧いてしまう。
期待を抱えつつ花選びの屋台へ向かう。
「花が光ってるよ」
桃色の花は柔らかなピンク、黄色ならレモンなど、それぞれのカラーを淡く身に纏う花々を観察する。これも魔術なのだろう。
「いらっしゃい。好きな花を選んでくれ。選ぶのは一回だけ。悩まずに目についたものを取るんだ」
店番のおばちゃんが説明をしてくれる。
「選んでもいい?」
「あぁ。私も選ぼう」
店頭にある花をざっと確認すると、ノエルは青色の内側に赤い差し色の入った花を手に取った。みた瞬間ネイトの顔が浮かんだからだ。
ネイトも端にあるオレンジの花を手に取る。花弁の先端が紫がかっていて夕焼けのような色をしている。
「選んだね。占うから花を貸しておくれ」
花を手渡すと、おばちゃんが花に向かって手をかざして魔術を唱えた。その瞬間、花が一際強く発光し、空中に文字が浮かび上がる。
『お互いが深く相手のことを思い合っている。相性はとてもいい。二人を引き裂くほどの困難が訪れるだろう』
相性がいいという言葉は素直に嬉しい。けれど読み終えると最後の一文でどうしても引っかかってしまった。
「困難ってどういうことですか?」
「それは私もわからないね~」
「そうですよね……」
ネイトの様子を伺ってみたけれど、表情が変わらないためなにを思っているのかは読み取れなかった。
ただの占いなのだから参考程度に考えればいい。けれどそう思うことができないのは、ネイトの魔王化やファリスの存在が実際に大きな問題として目の前に立ちはだかっているからだった。
「ノエル。私達は相性がいいそうだ」
「う、うん。そうだねっ。すごく嬉しいよ」
「お互いに思い合っているとも書かれてある」
「うん。だって俺、いつもネイトのことばっかり考えているもの」
「私もだ」
嬉しいはずなのに素直に喜ぶことができない。
ネイトのことを思えば思うほど、自分がネイトにしてあげられることの少なさを痛感してしまう。
「大丈夫だ。思い合っているのなら乗り越えられる」
髪が乱れない程度の優しい手つきで撫でられた。その行動一つで不安がかき消された。
彼の言葉や行動にいつも力をもらっている。
だから、ノエルは顔を上げると歯を見せて思い切り笑顔を浮かべた。
「ネイトありがとう。俺、少し弱気になっていたみたいだ。俺達二人なら絶対乗り越えられるよね」
「フッ、当たり前だ」
ネイトの瞳が細められる。見惚れてしまうほどに格好いい笑みにドキドキさせられた。
「心配は解消されたようだね」
「はい!おばちゃんありがとうございます!」
お礼を伝えるとネイトと共に屋台を離れた。
沢山の食べ物や、花と伯爵領にまつわる装飾品などが販売されていて目移りしてしまう。
「花選びの屋台があるな」
「花選び?」
「恋人や家族が一本ずつ花を選ぶんだ。花には魔術がかけられていて、それぞれに相性が存在する。それでお互いの相性を占うという遊びだ」
「楽しそうだね」
「やってみるか?」
「やりたい!」
初めて経験するためわくわくしてしまう。日本で暮らしていた頃も、朝のテレビ番組のちょっとした占いは見る方だった。
本格的な占いにはさほど興味はないものの、花選びは相性を見ることができるため興味が湧いてしまう。
期待を抱えつつ花選びの屋台へ向かう。
「花が光ってるよ」
桃色の花は柔らかなピンク、黄色ならレモンなど、それぞれのカラーを淡く身に纏う花々を観察する。これも魔術なのだろう。
「いらっしゃい。好きな花を選んでくれ。選ぶのは一回だけ。悩まずに目についたものを取るんだ」
店番のおばちゃんが説明をしてくれる。
「選んでもいい?」
「あぁ。私も選ぼう」
店頭にある花をざっと確認すると、ノエルは青色の内側に赤い差し色の入った花を手に取った。みた瞬間ネイトの顔が浮かんだからだ。
ネイトも端にあるオレンジの花を手に取る。花弁の先端が紫がかっていて夕焼けのような色をしている。
「選んだね。占うから花を貸しておくれ」
花を手渡すと、おばちゃんが花に向かって手をかざして魔術を唱えた。その瞬間、花が一際強く発光し、空中に文字が浮かび上がる。
『お互いが深く相手のことを思い合っている。相性はとてもいい。二人を引き裂くほどの困難が訪れるだろう』
相性がいいという言葉は素直に嬉しい。けれど読み終えると最後の一文でどうしても引っかかってしまった。
「困難ってどういうことですか?」
「それは私もわからないね~」
「そうですよね……」
ネイトの様子を伺ってみたけれど、表情が変わらないためなにを思っているのかは読み取れなかった。
ただの占いなのだから参考程度に考えればいい。けれどそう思うことができないのは、ネイトの魔王化やファリスの存在が実際に大きな問題として目の前に立ちはだかっているからだった。
「ノエル。私達は相性がいいそうだ」
「う、うん。そうだねっ。すごく嬉しいよ」
「お互いに思い合っているとも書かれてある」
「うん。だって俺、いつもネイトのことばっかり考えているもの」
「私もだ」
嬉しいはずなのに素直に喜ぶことができない。
ネイトのことを思えば思うほど、自分がネイトにしてあげられることの少なさを痛感してしまう。
「大丈夫だ。思い合っているのなら乗り越えられる」
髪が乱れない程度の優しい手つきで撫でられた。その行動一つで不安がかき消された。
彼の言葉や行動にいつも力をもらっている。
だから、ノエルは顔を上げると歯を見せて思い切り笑顔を浮かべた。
「ネイトありがとう。俺、少し弱気になっていたみたいだ。俺達二人なら絶対乗り越えられるよね」
「フッ、当たり前だ」
ネイトの瞳が細められる。見惚れてしまうほどに格好いい笑みにドキドキさせられた。
「心配は解消されたようだね」
「はい!おばちゃんありがとうございます!」
お礼を伝えるとネイトと共に屋台を離れた。
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