6 / 69
涙の即席サンドウィッチ②
しおりを挟む
つい、ルーナがあまりにも美味そうに食べるものだから、俺も手を出してしまった。
キャベツの瑞々しさ、チーズの香ばしさ、食パンの甘さの全てを堪能するかのように、少し目尻に涙を貯めながら「はみゅ、はみゅ……」と口の中に溶け込んでいくそのサンドウィッチ。
それと同じ皿の上のもう一つは、本来ならばルーナに渡していたのだが、よく考えてみると俺だってラーメン結局食えてないしな。
皿の上から離れたサンドウィッチは、少し重い。
にしても、こんな感じで使ってたらそうそうに材料が切れてしまうだろうな。そろそろ……この世界で何か卵やチーズ、パンなどの代替品が見つかればいいんだが……出来ればチルド食品を所望する。
食パンの断面は、上の方からパンの小麦色、白いマヨネーズとキャベツが織りなす翡翠色、ハムとチーズが融合した黄金色。
なるほど……かぶりつきたくなる。
はむっ。
食パンの耳からがぶりと思いっきり食らいつくつもりが、勢いを吸収され何とも気の抜けた音が響いた。
瞬間、口の中に流れ込んでくる旨味はとても気持ちのいいものだ。
チーズとハム、そしてマヨネーズでしっかりと味付けされたキャベツの瑞々しさが口の中でそれぞれ自己主張するのかと思えば、全ての食材が手を取り合ってお出迎えをしてくれていた。
「……うん、美味い」
流石日本の食品だ。
だが、それだからこそ――日本でも、諸外国のどこでもない。獣人族の存在するまるでファンタジーなこの世界の食事情も気になって、気になって仕方がないのだ。
もしかしたら、自分達よりも進んだ調理器具や調理法が発達しているかもしれない。もしかしたら、その逆もあるかもしれない。
更には素材として極上のものがあるかもしれない。はたまた、食べたら即死してしまうような危険食材が眠っているかもしれない。
俺は、サンドウィッチを食べ終わったらしいルーナを見た。
何故か呆然として、「と、取り乱して……その、すいません」と小さくぺこりとお辞儀する彼女の頭を俺はわしゃわしゃと撫でてやる。
「あれだ……とりあえず俺はこの世界についてあんまり知らないんだ。お前、行く宛がないなら俺と一緒に行くか?」
「……た、タツヤ様と……? よ、よろしいのですか? こんな私が、ご同行させていただいて……」
「あぁ、構わないよ」
何せ、あんな顔をされたらこいつを残してどっかに行くことなんて出来やしないしな。
それに、俺はこの世界のことをほぼ全く知らないんだ。
さっきルーナが言ってたレスタル国なんて国も、俺のいた世界では確かどこにもなかったはずだ。
幸い、コンセントも電気も水も、どこから供給されているかは分からないが、使えることは使えるんだ。
だが、いつ使えなくなるとも分からない。それくらいに分からないことだらけだ。
それに差し当たって、ルーナには言っておかなければならないことがある。
「ただ、ルーナ。俺に着いてきても構わないが……その代り、条件が一つある」
「……はい?」
「二度とさっきのアレは使うな」
「……肉体増幅魔法……ですか?」
「あれを俺の前で二度と使わないと約束してほしい」
「……そ、その……食費が嵩んでしまうから……ということですか?」
「ああ、それも少しはある」
「で、でしたら、旅のご同行中にタツヤ様の身に何らかの危険が生じた場合だけでも……その、かかった食費と食材に関しては私が出来るだけ弁償を――」
「それでもダメだ」
「で、でなければ私は、本当に、本当にただの役に立たない者に――!」
「ああ、その方が俺にとっては助かるぜ。というかルーナのこの世界の知識があるだけでも充分に役に立ってるし、それだけでいい」
俺のその言葉に、ルーナは不服そうにしながらもしぶしぶ頷いてくれた。
先ほどのルーナの態度は、明らかにおかしかった。何か、心奥底のトラウマを蘇らせてしまったかのような、そんなものだ。
あの時に瞬時に見られてよかったのかもしれない。会ってしばらくも経ってはいないが、小さい女の子があんな表情を見せるようになったらおしまいだ。
あの魔法によって空腹が誘発し、更に過去の何らかの出来事に結び付けられてしまうのならば使わないよりもよっぽど楽だ。
「で、とりあえずは……そうだなー……このキッチンをどうするか何だよなぁ……」
俺の後方に置かれたのはキッチンとその他諸々だ。
ふと冷蔵庫を持ちあげようとしても上がらない。まぁ、上がるわけもないんだが。
みれば、キッチンも草原の上に置かれているだけだ。クレーン車か何かで持ち上げようとすれば持ち上がりはするんだろう。
いかんせん、俺にそんなクレーン車張りの力はないんだがな。
「どうしました? タツヤ様」
「ん? いや、俺ももっと力があればなーって……な」
「……この大きな箱のようなものを持ち上げればよろしいのですか?」
「やめとけやめとけ。腰壊す――」
「……えいっ」
ルーナが両手を大きく広げてそのままひょいと冷蔵庫を持ち上げた。
「……はい?」
「えっと、これは傾けない方がいい感じでしょうかね?」
「……い、いや……まぁ、出来れば……な」
驚きを隠せない俺だったが、ルーナは「分かりました」とそのまま冷蔵庫を立たせたまま片手で持ち上げて見せた!
掌の上に置かれたドでかい冷蔵庫!
「お、お前……マジで!?」
「いや……タツヤ様は人間ですから、無理もありませんが。獣人族であればこのくらいの筋力は普通にありますよぅ」
「肉体増幅魔法とか、使ってないよね?」
「えぇ。まぁ、肉体増幅魔法は筋力ではなくスピードと武力の方を底上げする魔法なので、これは単なる筋力問題です。まぁ、ドラゴン狩りの荷物運びとして雇われることも多いんですよ、獣人族は」
ズズンと冷蔵庫を再び草原の上に置きなおしたルーナを見て、俺は言葉が出なかった。
出るとしたら――。
「あ、の……旅の方に、ご同行させていただけませんか……? その、ご飯は俺が作りますので……あ、はい。その、あと逆らいませんので、ダイジョブですか?」
俺はこの子に何らかの形で殴られた場合、瞬殺されてしまうだろう――。
キャベツの瑞々しさ、チーズの香ばしさ、食パンの甘さの全てを堪能するかのように、少し目尻に涙を貯めながら「はみゅ、はみゅ……」と口の中に溶け込んでいくそのサンドウィッチ。
それと同じ皿の上のもう一つは、本来ならばルーナに渡していたのだが、よく考えてみると俺だってラーメン結局食えてないしな。
皿の上から離れたサンドウィッチは、少し重い。
にしても、こんな感じで使ってたらそうそうに材料が切れてしまうだろうな。そろそろ……この世界で何か卵やチーズ、パンなどの代替品が見つかればいいんだが……出来ればチルド食品を所望する。
食パンの断面は、上の方からパンの小麦色、白いマヨネーズとキャベツが織りなす翡翠色、ハムとチーズが融合した黄金色。
なるほど……かぶりつきたくなる。
はむっ。
食パンの耳からがぶりと思いっきり食らいつくつもりが、勢いを吸収され何とも気の抜けた音が響いた。
瞬間、口の中に流れ込んでくる旨味はとても気持ちのいいものだ。
チーズとハム、そしてマヨネーズでしっかりと味付けされたキャベツの瑞々しさが口の中でそれぞれ自己主張するのかと思えば、全ての食材が手を取り合ってお出迎えをしてくれていた。
「……うん、美味い」
流石日本の食品だ。
だが、それだからこそ――日本でも、諸外国のどこでもない。獣人族の存在するまるでファンタジーなこの世界の食事情も気になって、気になって仕方がないのだ。
もしかしたら、自分達よりも進んだ調理器具や調理法が発達しているかもしれない。もしかしたら、その逆もあるかもしれない。
更には素材として極上のものがあるかもしれない。はたまた、食べたら即死してしまうような危険食材が眠っているかもしれない。
俺は、サンドウィッチを食べ終わったらしいルーナを見た。
何故か呆然として、「と、取り乱して……その、すいません」と小さくぺこりとお辞儀する彼女の頭を俺はわしゃわしゃと撫でてやる。
「あれだ……とりあえず俺はこの世界についてあんまり知らないんだ。お前、行く宛がないなら俺と一緒に行くか?」
「……た、タツヤ様と……? よ、よろしいのですか? こんな私が、ご同行させていただいて……」
「あぁ、構わないよ」
何せ、あんな顔をされたらこいつを残してどっかに行くことなんて出来やしないしな。
それに、俺はこの世界のことをほぼ全く知らないんだ。
さっきルーナが言ってたレスタル国なんて国も、俺のいた世界では確かどこにもなかったはずだ。
幸い、コンセントも電気も水も、どこから供給されているかは分からないが、使えることは使えるんだ。
だが、いつ使えなくなるとも分からない。それくらいに分からないことだらけだ。
それに差し当たって、ルーナには言っておかなければならないことがある。
「ただ、ルーナ。俺に着いてきても構わないが……その代り、条件が一つある」
「……はい?」
「二度とさっきのアレは使うな」
「……肉体増幅魔法……ですか?」
「あれを俺の前で二度と使わないと約束してほしい」
「……そ、その……食費が嵩んでしまうから……ということですか?」
「ああ、それも少しはある」
「で、でしたら、旅のご同行中にタツヤ様の身に何らかの危険が生じた場合だけでも……その、かかった食費と食材に関しては私が出来るだけ弁償を――」
「それでもダメだ」
「で、でなければ私は、本当に、本当にただの役に立たない者に――!」
「ああ、その方が俺にとっては助かるぜ。というかルーナのこの世界の知識があるだけでも充分に役に立ってるし、それだけでいい」
俺のその言葉に、ルーナは不服そうにしながらもしぶしぶ頷いてくれた。
先ほどのルーナの態度は、明らかにおかしかった。何か、心奥底のトラウマを蘇らせてしまったかのような、そんなものだ。
あの時に瞬時に見られてよかったのかもしれない。会ってしばらくも経ってはいないが、小さい女の子があんな表情を見せるようになったらおしまいだ。
あの魔法によって空腹が誘発し、更に過去の何らかの出来事に結び付けられてしまうのならば使わないよりもよっぽど楽だ。
「で、とりあえずは……そうだなー……このキッチンをどうするか何だよなぁ……」
俺の後方に置かれたのはキッチンとその他諸々だ。
ふと冷蔵庫を持ちあげようとしても上がらない。まぁ、上がるわけもないんだが。
みれば、キッチンも草原の上に置かれているだけだ。クレーン車か何かで持ち上げようとすれば持ち上がりはするんだろう。
いかんせん、俺にそんなクレーン車張りの力はないんだがな。
「どうしました? タツヤ様」
「ん? いや、俺ももっと力があればなーって……な」
「……この大きな箱のようなものを持ち上げればよろしいのですか?」
「やめとけやめとけ。腰壊す――」
「……えいっ」
ルーナが両手を大きく広げてそのままひょいと冷蔵庫を持ち上げた。
「……はい?」
「えっと、これは傾けない方がいい感じでしょうかね?」
「……い、いや……まぁ、出来れば……な」
驚きを隠せない俺だったが、ルーナは「分かりました」とそのまま冷蔵庫を立たせたまま片手で持ち上げて見せた!
掌の上に置かれたドでかい冷蔵庫!
「お、お前……マジで!?」
「いや……タツヤ様は人間ですから、無理もありませんが。獣人族であればこのくらいの筋力は普通にありますよぅ」
「肉体増幅魔法とか、使ってないよね?」
「えぇ。まぁ、肉体増幅魔法は筋力ではなくスピードと武力の方を底上げする魔法なので、これは単なる筋力問題です。まぁ、ドラゴン狩りの荷物運びとして雇われることも多いんですよ、獣人族は」
ズズンと冷蔵庫を再び草原の上に置きなおしたルーナを見て、俺は言葉が出なかった。
出るとしたら――。
「あ、の……旅の方に、ご同行させていただけませんか……? その、ご飯は俺が作りますので……あ、はい。その、あと逆らいませんので、ダイジョブですか?」
俺はこの子に何らかの形で殴られた場合、瞬殺されてしまうだろう――。
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる