12 / 27
2話 異世界転移、始めました
2話⑤
しおりを挟む
道中、小さな森を見つけたので休憩がてら立ち寄った。幸いここにもツコの木が生えていたので、熟した実がないかと歩み寄る。すると、木の根本───厳密には根元の近くに落ちたツコの実の周りには、犬のもののような足跡がいくつか残されていた。こういうものにも有効なのだろうか、と試しに鑑定ウィンドウを出してみると、何故か踵側ではなく足跡の側面、しかもだいぶ低い位置に浮いて出た。
「ええ、読みづら……」
物体を裏向ければウィンドウも追従してくるが、足跡となればそうもいかない。少し考えればわかることだった。仕方なく膝を付け、頭を下げてウィンドウの文字が読めるように目線を下げていく。小さなウィンドウに短い文章が浮かんでいた。
ラキシオンの毛
獣系モンスター「ラキシオン」の体毛。
入手方法:簡単
「あ、抜けた毛の方か」
どうやら足跡に反応した訳ではなかったらしい。地面に指を擦り付けると、確かに短い毛が幾つか拾えた。もちろんその毛に、ウィンドウもついてきた。
情報量は少なかったが、この森にはモンスターが居るようだ。落ちている実に歯形が残っていることから、草食か雑食かの獣。流石に名前からは容姿は微塵も検討がつかないが、足跡の大きさからさほぼ大きくないモンスターだろうと判断する。ふむ、と小さく唸りながら立ち上がると、ツコの木周辺をぐるりと見渡す。
「試しに罠でも張ってみようかな」
木に巻きついた蔓を適当に剥ぎ取って───先に葉っぱだけを鑑定して毒性を確認してから───輪っか状に結び、茂みの低い位置にある枝に引っ掛ける。モアイだか何だか言う、船を繋ぐ時に使う結び方で、弛んだ輪っかを引っ張ると締まる罠を見様見真似で作ってはツコの木の周りに5つほど仕掛けてみた。輪の先には落ちているツコの実を配置して、これを食べようと首を伸ばしたところをキュっといければいいなぁ、というものだ。延びた蔓を少々高めの木に括り付けておけば、例え人が通った場合でもここに罠があると一目でわかるだろう。
罠を仕掛けた後は未だ木に成ったままの、もう少しすれば落ちていく実を手早く摘み取って紙袋に突っ込む。そういえば実は食べかけの物だったので、別の個体の臭いがついているものは嫌がるかもしれないからと、新しい実を割って罠のうち2つに配置する。
「街でラキシオンとやらのことを聞かないとな」
運良く罠に掛かっていたとしても、それが兎海に捕まえられるものかどうかの判断を付けないといけない。実際の大きさや凶暴性についてはしっかり聞いておかねばならないだろう。加えて、素材が換金できたりしないか聞いておきたい。ラキシオンだけでなく、この辺りで小遣い稼ぎのできる情報も。何だかやることが多いなぁ、などと溢すも、チュートリアルとして詰め込まれる情報としてはこんなものだろうとどこか楽観的だ。
ふう、と一つ息を吐いてから、兎海はさっさと森を後にする。罠を仕掛けたからと言ってずっと見張るわけにはいかないし、宿を取らねばならない。スカートを軽く手で払い土や小さな葉を落としながら、轍の続く砂利道を街に向かって歩き出した。
程なくして、道の途中に石造りの塀が見えてくる。ところどころ欠けたり割れたり削れたりと歴史を感じる佇まいながら、非常に盤石で頼もしい姿をしている。塀と塀の途切れた場所、つまり門には門番であろう軽装鎧を着た二人組が街の外に向かって立っている。向こうにもこちらは見えているだろう。表情まで見えているかどうかはわからないが、敵意はないとばかりに満面の笑顔を作り、緩やかに腕を振って見せる。何者かに追われている訳でもないので、のんびりとした、それでいて陽気な足取りを心がける。
「よう、お嬢さん。見ない顔だな、お使いかい?」
「いいえ、宿と職を探しに参りましたの」
門番の一人が気さくに話しかけてくるので、こちらも笑顔で対応する。慣れた手付きでふわりとスカートを広げ、左手を胸に当て軽く一礼する。メイドリフレで身につけた様式ではあったが、こちらでも通用するようで二人も敬礼を返してくれた。
「召使いさんが職を?」
「ええ、長年勤めさせて頂いたお屋敷からお暇を頂きまして。こんななりでももう召使ではございません」
身につけている衣装故に訝しまれはしたが、その内容に不審な点はなかったようだ。そういうこともあるよな、と門番二人は顔を合わせて頷き合い、街に向けて手を広げる。
「ようこそ、交易の街ラグクスへ!」
「困ったことがあれば傭兵の屯所にいつでもどうぞ!」
「ご親切にありがとうございます、また寄らせて頂きますね」
ついでに宿の場所を聞いてから、ラビは来た時と同じように手を振って門から離れていく。門のすぐ目の前を走る大通りの脇にある街並みをおのぼりさんよろしくキョロキョロと物珍しそうな視線を投げかけつつ、ちらと門の方を見遣る。門番二人は既にラビの方を見ておらず、街の外に向いていた。
(身分証とか通行証とか言われたらどうしようと思ってたけど大丈夫だったな)
ラビは内心ほっと一息吐きながら、今度こそ街並みに目を向ける。空腹を刺激する芳香を撒き散らしている軽食を売る屋台、色とりどりの石が飾られたアクセサリーの露店、大凡朝のうちに売り尽くしてしまったのだろう、ほぼ空になった果物かごを陳列したままの青果のテント───これが市場というものだろうか。
(買い物してる人はちらほら居るけど、ウィンドウを出してる人は居ないな……)
ここで鑑定が必要になるものといえば装備品だろうか。しかし、唯一の装備品に見えたアクセサリーの露店の前にいるのは決して冒険者などではなく、可愛らしいネックレスを手にニコニコしているお嬢さんたち。少なくとも誰もが手にとって試着できるような場所には、ステータスに関与しない装飾品しか置いていないだろう。
(やっぱ武器屋とか防具屋とかが無難かな)
街中に冒険者が居たとしても、運良くウィンドウを使っているとは限らない。寧ろ、出来上がった品の鑑定という意味では鍛冶屋や薬屋を探してみるのも良いかもしれない。宿が取れたら日暮れまで散策してみよう、と小さく意気込むのだった。
「ええ、読みづら……」
物体を裏向ければウィンドウも追従してくるが、足跡となればそうもいかない。少し考えればわかることだった。仕方なく膝を付け、頭を下げてウィンドウの文字が読めるように目線を下げていく。小さなウィンドウに短い文章が浮かんでいた。
ラキシオンの毛
獣系モンスター「ラキシオン」の体毛。
入手方法:簡単
「あ、抜けた毛の方か」
どうやら足跡に反応した訳ではなかったらしい。地面に指を擦り付けると、確かに短い毛が幾つか拾えた。もちろんその毛に、ウィンドウもついてきた。
情報量は少なかったが、この森にはモンスターが居るようだ。落ちている実に歯形が残っていることから、草食か雑食かの獣。流石に名前からは容姿は微塵も検討がつかないが、足跡の大きさからさほぼ大きくないモンスターだろうと判断する。ふむ、と小さく唸りながら立ち上がると、ツコの木周辺をぐるりと見渡す。
「試しに罠でも張ってみようかな」
木に巻きついた蔓を適当に剥ぎ取って───先に葉っぱだけを鑑定して毒性を確認してから───輪っか状に結び、茂みの低い位置にある枝に引っ掛ける。モアイだか何だか言う、船を繋ぐ時に使う結び方で、弛んだ輪っかを引っ張ると締まる罠を見様見真似で作ってはツコの木の周りに5つほど仕掛けてみた。輪の先には落ちているツコの実を配置して、これを食べようと首を伸ばしたところをキュっといければいいなぁ、というものだ。延びた蔓を少々高めの木に括り付けておけば、例え人が通った場合でもここに罠があると一目でわかるだろう。
罠を仕掛けた後は未だ木に成ったままの、もう少しすれば落ちていく実を手早く摘み取って紙袋に突っ込む。そういえば実は食べかけの物だったので、別の個体の臭いがついているものは嫌がるかもしれないからと、新しい実を割って罠のうち2つに配置する。
「街でラキシオンとやらのことを聞かないとな」
運良く罠に掛かっていたとしても、それが兎海に捕まえられるものかどうかの判断を付けないといけない。実際の大きさや凶暴性についてはしっかり聞いておかねばならないだろう。加えて、素材が換金できたりしないか聞いておきたい。ラキシオンだけでなく、この辺りで小遣い稼ぎのできる情報も。何だかやることが多いなぁ、などと溢すも、チュートリアルとして詰め込まれる情報としてはこんなものだろうとどこか楽観的だ。
ふう、と一つ息を吐いてから、兎海はさっさと森を後にする。罠を仕掛けたからと言ってずっと見張るわけにはいかないし、宿を取らねばならない。スカートを軽く手で払い土や小さな葉を落としながら、轍の続く砂利道を街に向かって歩き出した。
程なくして、道の途中に石造りの塀が見えてくる。ところどころ欠けたり割れたり削れたりと歴史を感じる佇まいながら、非常に盤石で頼もしい姿をしている。塀と塀の途切れた場所、つまり門には門番であろう軽装鎧を着た二人組が街の外に向かって立っている。向こうにもこちらは見えているだろう。表情まで見えているかどうかはわからないが、敵意はないとばかりに満面の笑顔を作り、緩やかに腕を振って見せる。何者かに追われている訳でもないので、のんびりとした、それでいて陽気な足取りを心がける。
「よう、お嬢さん。見ない顔だな、お使いかい?」
「いいえ、宿と職を探しに参りましたの」
門番の一人が気さくに話しかけてくるので、こちらも笑顔で対応する。慣れた手付きでふわりとスカートを広げ、左手を胸に当て軽く一礼する。メイドリフレで身につけた様式ではあったが、こちらでも通用するようで二人も敬礼を返してくれた。
「召使いさんが職を?」
「ええ、長年勤めさせて頂いたお屋敷からお暇を頂きまして。こんななりでももう召使ではございません」
身につけている衣装故に訝しまれはしたが、その内容に不審な点はなかったようだ。そういうこともあるよな、と門番二人は顔を合わせて頷き合い、街に向けて手を広げる。
「ようこそ、交易の街ラグクスへ!」
「困ったことがあれば傭兵の屯所にいつでもどうぞ!」
「ご親切にありがとうございます、また寄らせて頂きますね」
ついでに宿の場所を聞いてから、ラビは来た時と同じように手を振って門から離れていく。門のすぐ目の前を走る大通りの脇にある街並みをおのぼりさんよろしくキョロキョロと物珍しそうな視線を投げかけつつ、ちらと門の方を見遣る。門番二人は既にラビの方を見ておらず、街の外に向いていた。
(身分証とか通行証とか言われたらどうしようと思ってたけど大丈夫だったな)
ラビは内心ほっと一息吐きながら、今度こそ街並みに目を向ける。空腹を刺激する芳香を撒き散らしている軽食を売る屋台、色とりどりの石が飾られたアクセサリーの露店、大凡朝のうちに売り尽くしてしまったのだろう、ほぼ空になった果物かごを陳列したままの青果のテント───これが市場というものだろうか。
(買い物してる人はちらほら居るけど、ウィンドウを出してる人は居ないな……)
ここで鑑定が必要になるものといえば装備品だろうか。しかし、唯一の装備品に見えたアクセサリーの露店の前にいるのは決して冒険者などではなく、可愛らしいネックレスを手にニコニコしているお嬢さんたち。少なくとも誰もが手にとって試着できるような場所には、ステータスに関与しない装飾品しか置いていないだろう。
(やっぱ武器屋とか防具屋とかが無難かな)
街中に冒険者が居たとしても、運良くウィンドウを使っているとは限らない。寧ろ、出来上がった品の鑑定という意味では鍛冶屋や薬屋を探してみるのも良いかもしれない。宿が取れたら日暮れまで散策してみよう、と小さく意気込むのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
置き去りにされた転生シンママはご落胤を秘かに育てるも、モトサヤはご容赦のほどを
青の雀
恋愛
シンママから玉の輿婚へ
学生時代から付き合っていた王太子のレオンハルト・バルセロナ殿下に、ある日突然、旅先で置き去りにされてしまう。
お忍び旅行で来ていたので、誰も二人の居場所を知らなく、両親のどちらかが亡くなった時にしか発動しないはずの「血の呪縛」魔法を使われた。
お腹には、殿下との子供を宿しているというのに、政略結婚をするため、バレンシア・セレナーデ公爵令嬢が邪魔になったという理由だけで、あっけなく捨てられてしまったのだ。
レオンハルトは当初、バレンシアを置き去りにする意図はなく、すぐに戻ってくるつもりでいた。
でも、王都に戻ったレオンハルトは、そのまま結婚式を挙げさせられることになる。
お相手は隣国の王女アレキサンドラ。
アレキサンドラとレオンハルトは、形式の上だけの夫婦となるが、レオンハルトには心の妻であるバレンシアがいるので、指1本アレキサンドラに触れることはない。
バレンシアガ置き去りにされて、2年が経った頃、白い結婚に不満をあらわにしたアレキサンドラは、ついに、バレンシアとその王子の存在に気付き、ご落胤である王子を手に入れようと画策するが、どれも失敗に終わってしまう。
バレンシアは、前世、京都の餅菓子屋の一人娘として、シンママをしながら子供を育てた経験があり、今世もパティシエとしての腕を生かし、パンに製菓を売り歩く行商になり、王子を育てていく。
せっかくなので、家庭でできる餅菓子レシピを載せることにしました
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる