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番外編
キャラ文芸大賞感謝リクエスト ひなこと柊if
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年の瀬が迫り、世間はまさにクリスマスムード一色だった。
ひなこは足早にアパートに帰ると、手早くマフラーを外した。
「ただいま」
返ってくる声はなく、いつも通りリビングにある母の位牌に手を合わせた。
まずはストーブを付けてから、手を洗って部屋着に着替える。
テレビを付けるとクリスマスの映像ばかりが流れているが、ひなこの仕事や生活にあまりにも関係ないため、何の感慨もなかった。
いや、一つだけ。
母と過ごしたクリスマスも、三嶋家で過ごしたクリスマスも、楽しくて幸せだった。
けれど衝撃的という意味で最も印象深いのは、間違いなくあの日だろう。
大学卒業を間近に控えた年末。
管理栄養士の資格を三年時には取得していたひなこは、就職先も既に決まっていた。
三嶋家から離れた場所にある病院だったため、一人暮らしを始めることになっていた。
雪人も楓も譲葉も、寂しくなると惜しみつつ激励の言葉をくれた。
茜はしばらく顔も合わせてくれなかったけれど、最後には応援してくれた。
だが、柊は。
テレビから流れるCMをぼんやり眺めていると、ドキリとする顔が現れた。たった今思い描いていた相手だ。
有名なお菓子メーカーから毎年冬季限定で発売される、チョコレートのCM。
今年抜擢されたのは、何と柊だった。
彼は高校在学中にモデルのバイトを始めたのちみるみる売れっ子になり、今やCMにまで出演する有名人になっていた。
ドラマにも少しずつ出ており、将来俳優になるために勉強中らしい。
チョコレートを口にした柊が、テレビ画面越しに甘く微笑む。
CMの評判は周囲でも上々だった。
――こうして見てると、何か信じられないな。こんな格好いい男の子と、一緒に暮らしてたんだ……。
小学生の頃は可愛かったけれど、十七歳になった今は格好いいとしか表現のしようがない容貌に成長していた。
色素の薄い髪と目はそのままに、高い鼻も形のいい唇も、どこか昔の楓に似ている。手足が長く均整の取れた体つきも。人懐っこく笑う姿には、どこか雪人の面影があった。
CMが終わると、ひなこは夢から覚めたように夕食の支度を始めた。
クリスマスなど関係ないと言いつつ、少しは雰囲気を味わうべく色々な食材を準備していた。生ハムはサラダに載せるだけで豪華になるし、クリームチーズと共にピンチョスにしてもいいだろう。
クリームチーズの半分は味噌漬けにしており、炙ればトロリと濃厚な味わいに変わる。これもクラッカーに載せればおいしい。
一本だけ用意していたシャンパンを開けようか、明日の仕事のために控えるべきか迷っていると、不意にチャイムが鳴った。
もう遅い時間だというのに誰だろうと、少し警戒しながら玄関に向かう。
ほんの少し開けたドアの隙間からは、久しぶりに画面越しじゃない笑顔が見えた。
「ひっ……!」
驚きの声を慌てて飲み込んだのは、彼の存在を知られればご近所中がパニックになると考えたからだ。
急いで扉内に引き込むと、彼は楽しそうに喉奥で笑った。
「少しは警戒心持ったかと思えば、簡単に男を家に上げるなよ」
「マスコミに尾行されてたら怖いでしょ!」
「いいよ。そしたらオレの恋人(結婚予定間近)って言うから」
「柊君……!」
ぐったり脱力するひなこに、柊はますます笑った。
「久しぶり、ひなこ」
「……久しぶり、柊君」
見上げねばならないほど大きくなった柊が、優しく笑う。
何もかもが変わったように見えるけれど、瞳の強さだけは変わらなかった。
戸惑っていることを悟られたくなくて、ひなこは身を翻してリビングへと誘導した。
「上がって。何もないけど」
「安心しろ。チキンとケーキ持ってきた。それにシャンパンも」
「柊君には飲ませないよ」
「分かってるって。ちゃんとジュースも買ってきたから」
言いつつ、忙しい彼に代わって全てを用意したのはマネージャーらしい。
柊に振り回される不憫な男には、以前にも会ったことがある。心の中でひなこが代わりに謝っておいた。
ほんの少し豪華にするはずが、思ったより贅沢な食卓になった。むしろ一人暮らし用の小さなテーブルには載りきらない量だ。
柊とクリスマスを過ごすことになるなんて、思っていなかった。突然押しかけたくせに勝手知ったるで食器の準備をする彼に、ひなこは疲労を隠せない。
柊がこのアパートを訪れたのは、不本意ながら初めてではなかった。
多忙な時期のはずなのに、暇を見つけては顔を出す。彼が好意を隠しもしないから、ひなこが気付かないふりをするしかなかった。
「うまっ! 何だこれ、チーズが甘じょっぱくてスゲーなめらかだな!」
「クリームチーズの味噌漬けをクラッカーに載せてトースターで焼いたんだよ。甘く感じて面白いよね」
「おう! やっぱり、ひなこの料理が一番おいしいな!」
「何言ってるの。おいしいご飯なんて食べ慣れてるでしょ」
芸能人なのだから、舌も肥えているだろう。それでも昔と変わらずおいしそうに食べてくれるから、何だかんだ嬉しくなった。
柊の葡萄ジュースを継ぎ足していると視線を感じた。彼はひどく穏やかで、優しい笑みを浮かべている。
これは、やんちゃな頃とは違う表情。
胸がザワリと波立った。
「……お前が一番に決まってる。言っただろ? オレは、きっと一生、ひなこを好きで居続けるって」
決定的な言葉を投げかけられ、ひなこは動揺した。愛おしげな眼差しが、過去の柊の姿と不意に重なる。
そうそれは、三嶋家を出ると決めた年のクリスマス、夕食の準備をするひなこに柊が告げた言葉だった。忘れられないクリスマス。
あの時と全く同じ言葉で、強い瞳で。
ひなこはなぜか泣きそうになった。
「柊、くん……」
じり、と距離を詰められる。狭いアパートだから逃げ場がない。
それでも恐れを感じないのは、柊だからだ。彼の繊細な優しさを知っているから。
そっと指先に触れられる。
子どもの頃から知っている彼に緊張しているなんて、知られたくない。
ひなこは十歳も年上なのだ。一度も恋人ができずに来たけれど、もうアラサーと呼ばれる年齢なのだ。
指先から伝わる熱を意識してしまうなんて、絶対に知られたくなかった。
「お前にもし恋人ができたとしても、多分諦めることなんてできないんだ。ひなこの幸せを願う。だけど、想うことはやめない」
なぜか柊の方が余裕のある態度で、宥めるように柔く肌を撫でる。それが少し悔しい。
「何度でも、オレはお前を困らせるよ。ひなこが折れるまで、好きって言い続けるから」
「うぅ。何か、ズルい……」
「ハハ。本当にな」
柊が、ゆったりと笑う。テレビでは決して見せない寛いだ表情に、確かに喜びを感じる自分がいた。
「まぁ改めて。メリークリスマス、ひなこ」
「……今の内に言っておくけど、豪華なプレゼントとかいらないからね」
「買ったあとに言われてもな」
「やっぱりズルくない!?」
障害は様々あるけれど、いつか受け入れてしまいそうで怖い。
だが、今だけは見ないふりをして。
ひなこはシャンパンの入ったグラスを、柊のグラスに合わせる。
二人の間でカチリと涼やかな音が鳴った。
ひなこは足早にアパートに帰ると、手早くマフラーを外した。
「ただいま」
返ってくる声はなく、いつも通りリビングにある母の位牌に手を合わせた。
まずはストーブを付けてから、手を洗って部屋着に着替える。
テレビを付けるとクリスマスの映像ばかりが流れているが、ひなこの仕事や生活にあまりにも関係ないため、何の感慨もなかった。
いや、一つだけ。
母と過ごしたクリスマスも、三嶋家で過ごしたクリスマスも、楽しくて幸せだった。
けれど衝撃的という意味で最も印象深いのは、間違いなくあの日だろう。
大学卒業を間近に控えた年末。
管理栄養士の資格を三年時には取得していたひなこは、就職先も既に決まっていた。
三嶋家から離れた場所にある病院だったため、一人暮らしを始めることになっていた。
雪人も楓も譲葉も、寂しくなると惜しみつつ激励の言葉をくれた。
茜はしばらく顔も合わせてくれなかったけれど、最後には応援してくれた。
だが、柊は。
テレビから流れるCMをぼんやり眺めていると、ドキリとする顔が現れた。たった今思い描いていた相手だ。
有名なお菓子メーカーから毎年冬季限定で発売される、チョコレートのCM。
今年抜擢されたのは、何と柊だった。
彼は高校在学中にモデルのバイトを始めたのちみるみる売れっ子になり、今やCMにまで出演する有名人になっていた。
ドラマにも少しずつ出ており、将来俳優になるために勉強中らしい。
チョコレートを口にした柊が、テレビ画面越しに甘く微笑む。
CMの評判は周囲でも上々だった。
――こうして見てると、何か信じられないな。こんな格好いい男の子と、一緒に暮らしてたんだ……。
小学生の頃は可愛かったけれど、十七歳になった今は格好いいとしか表現のしようがない容貌に成長していた。
色素の薄い髪と目はそのままに、高い鼻も形のいい唇も、どこか昔の楓に似ている。手足が長く均整の取れた体つきも。人懐っこく笑う姿には、どこか雪人の面影があった。
CMが終わると、ひなこは夢から覚めたように夕食の支度を始めた。
クリスマスなど関係ないと言いつつ、少しは雰囲気を味わうべく色々な食材を準備していた。生ハムはサラダに載せるだけで豪華になるし、クリームチーズと共にピンチョスにしてもいいだろう。
クリームチーズの半分は味噌漬けにしており、炙ればトロリと濃厚な味わいに変わる。これもクラッカーに載せればおいしい。
一本だけ用意していたシャンパンを開けようか、明日の仕事のために控えるべきか迷っていると、不意にチャイムが鳴った。
もう遅い時間だというのに誰だろうと、少し警戒しながら玄関に向かう。
ほんの少し開けたドアの隙間からは、久しぶりに画面越しじゃない笑顔が見えた。
「ひっ……!」
驚きの声を慌てて飲み込んだのは、彼の存在を知られればご近所中がパニックになると考えたからだ。
急いで扉内に引き込むと、彼は楽しそうに喉奥で笑った。
「少しは警戒心持ったかと思えば、簡単に男を家に上げるなよ」
「マスコミに尾行されてたら怖いでしょ!」
「いいよ。そしたらオレの恋人(結婚予定間近)って言うから」
「柊君……!」
ぐったり脱力するひなこに、柊はますます笑った。
「久しぶり、ひなこ」
「……久しぶり、柊君」
見上げねばならないほど大きくなった柊が、優しく笑う。
何もかもが変わったように見えるけれど、瞳の強さだけは変わらなかった。
戸惑っていることを悟られたくなくて、ひなこは身を翻してリビングへと誘導した。
「上がって。何もないけど」
「安心しろ。チキンとケーキ持ってきた。それにシャンパンも」
「柊君には飲ませないよ」
「分かってるって。ちゃんとジュースも買ってきたから」
言いつつ、忙しい彼に代わって全てを用意したのはマネージャーらしい。
柊に振り回される不憫な男には、以前にも会ったことがある。心の中でひなこが代わりに謝っておいた。
ほんの少し豪華にするはずが、思ったより贅沢な食卓になった。むしろ一人暮らし用の小さなテーブルには載りきらない量だ。
柊とクリスマスを過ごすことになるなんて、思っていなかった。突然押しかけたくせに勝手知ったるで食器の準備をする彼に、ひなこは疲労を隠せない。
柊がこのアパートを訪れたのは、不本意ながら初めてではなかった。
多忙な時期のはずなのに、暇を見つけては顔を出す。彼が好意を隠しもしないから、ひなこが気付かないふりをするしかなかった。
「うまっ! 何だこれ、チーズが甘じょっぱくてスゲーなめらかだな!」
「クリームチーズの味噌漬けをクラッカーに載せてトースターで焼いたんだよ。甘く感じて面白いよね」
「おう! やっぱり、ひなこの料理が一番おいしいな!」
「何言ってるの。おいしいご飯なんて食べ慣れてるでしょ」
芸能人なのだから、舌も肥えているだろう。それでも昔と変わらずおいしそうに食べてくれるから、何だかんだ嬉しくなった。
柊の葡萄ジュースを継ぎ足していると視線を感じた。彼はひどく穏やかで、優しい笑みを浮かべている。
これは、やんちゃな頃とは違う表情。
胸がザワリと波立った。
「……お前が一番に決まってる。言っただろ? オレは、きっと一生、ひなこを好きで居続けるって」
決定的な言葉を投げかけられ、ひなこは動揺した。愛おしげな眼差しが、過去の柊の姿と不意に重なる。
そうそれは、三嶋家を出ると決めた年のクリスマス、夕食の準備をするひなこに柊が告げた言葉だった。忘れられないクリスマス。
あの時と全く同じ言葉で、強い瞳で。
ひなこはなぜか泣きそうになった。
「柊、くん……」
じり、と距離を詰められる。狭いアパートだから逃げ場がない。
それでも恐れを感じないのは、柊だからだ。彼の繊細な優しさを知っているから。
そっと指先に触れられる。
子どもの頃から知っている彼に緊張しているなんて、知られたくない。
ひなこは十歳も年上なのだ。一度も恋人ができずに来たけれど、もうアラサーと呼ばれる年齢なのだ。
指先から伝わる熱を意識してしまうなんて、絶対に知られたくなかった。
「お前にもし恋人ができたとしても、多分諦めることなんてできないんだ。ひなこの幸せを願う。だけど、想うことはやめない」
なぜか柊の方が余裕のある態度で、宥めるように柔く肌を撫でる。それが少し悔しい。
「何度でも、オレはお前を困らせるよ。ひなこが折れるまで、好きって言い続けるから」
「うぅ。何か、ズルい……」
「ハハ。本当にな」
柊が、ゆったりと笑う。テレビでは決して見せない寛いだ表情に、確かに喜びを感じる自分がいた。
「まぁ改めて。メリークリスマス、ひなこ」
「……今の内に言っておくけど、豪華なプレゼントとかいらないからね」
「買ったあとに言われてもな」
「やっぱりズルくない!?」
障害は様々あるけれど、いつか受け入れてしまいそうで怖い。
だが、今だけは見ないふりをして。
ひなこはシャンパンの入ったグラスを、柊のグラスに合わせる。
二人の間でカチリと涼やかな音が鳴った。
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サラ様、ご感想ありがとうございます!
そしてすみません!
一つ目の感想を既に承認してしまっていて…ただ、どちらの感想もとても嬉しかったです!
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少々お時間いただきますが、お待ちいただけると嬉しいです!
ご感想、本当に本当にありがとうございました!
漫画を購入しましたが、とても面白かったので小説も購入し一気読みしてしまいました。ただ、小説では読めない楓君ifがあり嬉しかったです!
素敵な小説を書いてくださり有難うございます!とてもほっこりさせて頂きました( ꈍᴗꈍ)
漫画よりも小説の方が、楓君の隠れた優しさが見れましたので、もしも機会がありましたら楓君ifでクリスマスやバレンタイン等書いていただけたら嬉しいです(*´`*)
先日漫画の一巻を購入しまして、続きが気になったので此方のサイトを拝見しました。履歴に漫画の続き部分はなかったので、小説2冊購入し、昨日一気に読ませていただきました!
前半とても面白かったのですが、2巻終盤の楓君が可哀想すぎまして…こちらに掲載されていたifの楓君小説で、ほっこりさせていただきました。もしできましたら…楓君ifで、クリスマスやバレンタイン等を拝見できたら嬉しく思います。長文申し訳ございませんが、素敵な小説を拝見させていただき有難うございました!