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幸か不幸か
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「再三確認して悪いんですが、貝さんは三枝木 雄也が自分の腕を刃物で切ろうとしていたところ、説得し止めた、ということですね。危害を加えられたり、脅されたりしたわけではないということで間違いない?」
「間違いないです。……雄也くんに私を攻撃する意思はありませんでした」
「――分かりました。もう、結構ですよ。ご協力ありがとうございました」
「いえ……あの、雄也くんの方はどうなっているんですか」
尋ねると、四十代後半と思われる厳つい顔をした男の警官はくっと眉を寄せた。
「親が、お母さんだけ、連絡したら駆けつけてくれたけどね。どうも、雄也くんは家での生活がストレスになっていたのは間違いない」
「そうですか……」
「まあ、虐待があったかは分からないけど、雄也くんは今のところ元気だよ。疲れてはいるけど、あなたの説得が良かったらしい。受け答えもしっかりしている」
そう言うと、稀の後ろをに視線をやった。振り返ると稀よりは歳上だろう女の警官が笑顔で立っていた。どうやら出口まで案内するのは彼女の役目らしい。
「聞けて良かったです。止めた甲斐がありました。じゃあ、これで失礼します」
もう三時間はここにいるのではないだろうか。腕時計を見れば夜の八時を過ぎていた。
警察も最初は近くにいた稀を被害者だと思ったらしいが、怪我もなく、脅されたわけでもないという稀の証言を信じてくれるようだ。被害者ではなく目撃者として処理された。かなりしつこく聞かれたが、目の前で自傷行為をしようとしたの止めただけだと説明することにしたのだ。警察が到着した時には既に少年が凶器を手放していたことや、稀が泣いている少年を励ますように手を握っていたことが結果的に言い訳として利用できたことは良かった。
稀は血を吸って欲しいと脅された部分を端折っただけ。少年に不利になることは隠し通すことができた。
……これは稀と少年だけの秘密にするのだ。まだ中学生の彼には大変だろうが、他人に血を飲むことを強要しようとしたとなれば加害者として扱われてしまう。人を脅したなんて前科はできればない方がいい。
事実、ナイフで稀を刺そうとしたわけではないのだから。血を吸って欲しいなんて、そんな考えを持ったのは稀の小説に影響された結果なのだから。
雄也くん、大丈夫かな。上手くやってくれるといいけど……。
ただ、少年が自分のファンだったらしいことは伝えた。ここで嘘を付くのは稀と少年の間に矛盾が生まれる可能性があるからだ。
警備員が来るまで一分も掛からなかったのであまり時間がなかったが、少年には自殺しようとして出来なかったと言うよう指示しておいた。ちゃんと聞いてくれるか不安だったが、友人の存在が少年の心を立ち直らせたらしい。涙をぽろぽろと零しながらも稀の言うことにしっかりと頷いていた。とても賢い子だ。もう何を大事にしていけばいいのかを理解している。
残念ながら銃刀法違反であることは間違いない。それは稀にどうこうできることではなかったが、そこからは少年とその家族がひとつひとつ解決していくしかないだろう。
本当に、疲れた……。早く家に帰って寝むりたい。
読んだ人間に幸せになってほしいと思って書いたつもりだったが、血を飲んでいる描写に力を入れ過ぎたのか。表現することを躊躇うのは間違っているが、私情を挟んだ文章はもしかしたら、間違いだったかもしれない。
稀が伝えたかったのは物欲的な幸せではない。アイデンティティの確立、幸せになろうとする意志、それこそが幸せなのだと書いたつもりで、吸血鬼を題材にしたのはただ稀の激情を物語に映し込めるからだった。それが稀の知る幸せなのだから。
しかし書いているうちに、いや、もしかしたら最初から履き違えてしまっていたのだろうか。
他人の意見も受け入れ、自分自身を律しているつもりだったのに。
女の警官に案内されながら、市警察本部を出た。途端にむわっとした暑苦しい空気が稀の体を包む。じわりと肌が汗ばむが、警官しかいない建物に閉じ込められ続け、否応なしに緊張していた筋肉がふっと解れた。
あとは涼しい風が欲しい。
「あ、稀さん! 終わったんですね?」
「――坂田さん? こんな、申し訳ない。来てくれたんですか……」
「いいんです。それよりびっくりしました。怪我はないって聞いてますけど」
青いポロシャツに、黒のズボンといった出で立ち。今年で三十五になった彼は普段からフットワークが軽いが、こんな時に発揮しなくてもいいのに。会社から直接やってきたのだろう、念の為に連絡はしておいたのだが迷惑を掛けてしまったようだ。
「取りあえず、車に乗って下さい。家まで送りますから」
見れば会社で使っているワゴン車が停めてあった。荷台には中身の見当がつかない段ボールが無造作に積み上げられている。
疲れた体でバスと電車を乗り継いで帰らなければならないと思っていたので、ここは素直に甘えさせてもらおう。礼を言って稀が助手席に乗り込むと、坂田はすぐに車を発進させた。車内にはラジオが流れていた。
「自殺しようとした子どもを説得して止めたって、本当ですか? 凄いじゃないですか。ニュースでも取り上げられていましたよ」
「――え、ニュースって……どんな風に」
やはり、場所が場所なのでニュースにはなってしまっているようだ。稀としては波風を立てることなくひっそりと終わらせてほしいのだが。
坂田はさっきまで心配げに稀を見ていたが、気が付けばにこにこと笑っている。何がそんなに嬉しいんだろうか。
「そこそこ大きなショッピングモールでしたからね。手首を切ろうとした少年を、現場に居合わせた女性が止めたって、良いニュースとして報道されていましたよ。よく止められましたね。……で、本当のところはどうなんです?」
信号が赤になって車が停車したのをいいことに、稀の方を見て先を促してきた。
「……本当も何も、その通りですよ。自殺未遂って言っていいのか分からないですけど、こっちの話を聞いてくれたので止められたってだけです」
「へえ、なるほどなるほど」
坂田はさらに口角を上げてにっこり笑うと、緩やかに車を発進させた。何かを含ませた言い方に、稀は気になってしょうがない。良いニュースか、悪いニュースか。
「何ですかその笑い。何が言いたいんです? ちょっと、坂田さん……!」
坂田は今にも鼻歌を歌いだしそうだった。ずっとにやけっぱなしである。
「いやあ、実はですね。ええ、自殺しようとした少年を止めたのが、稀さんだってどこからか情報が漏れたらしいんですよ」
「――ええっ!聞いてない!……そんなの聞いてないです!」
「まだネットで噂されてる程度ですからね、でもすぐにばれるでしょうし、もしかしたら警察から感謝状が貰えるかもしれない」
「……いい、いいです!いらないです!」
「まだ貰えるとは言っていませんよ。でも、貰えるものは貰っといてくださいね。それが会社の意向ですから」
「え?」
呼吸を一拍置いた後、坂田は二人以外は誰も聞いていないというのに少し抑えた声で話し始めた。
「……まあ、今回の騒動を利用して稀さんの本を宣伝しようってことですよ。もう既にブロッサムの発行準備も前倒しで進めています」
「…………それは」
「僕としては棚から牡丹餅ってやつですね。まあ、稀さんもそう神経質にならずに、喜びましょうよ」
「えーっと、はい。それは嬉しいんですけど」
尻すぼみになる稀に、彼は控えめに笑った。
「やっぱり疲れてますね。今日は取りあえず、家に着いたら早く休んでください」
「はい……」
嬉しい……これは沢山の人に読んでもらえるチャンスなのだから。
だが、それでいいのだろうか。吸血鬼ブロッサムは、本当に稀の書きたかった物語なのだろうか……。
稀は疲れた頭で考えたが、答えは出てこなかったし、この流れは稀に止められるものではなかった。
「間違いないです。……雄也くんに私を攻撃する意思はありませんでした」
「――分かりました。もう、結構ですよ。ご協力ありがとうございました」
「いえ……あの、雄也くんの方はどうなっているんですか」
尋ねると、四十代後半と思われる厳つい顔をした男の警官はくっと眉を寄せた。
「親が、お母さんだけ、連絡したら駆けつけてくれたけどね。どうも、雄也くんは家での生活がストレスになっていたのは間違いない」
「そうですか……」
「まあ、虐待があったかは分からないけど、雄也くんは今のところ元気だよ。疲れてはいるけど、あなたの説得が良かったらしい。受け答えもしっかりしている」
そう言うと、稀の後ろをに視線をやった。振り返ると稀よりは歳上だろう女の警官が笑顔で立っていた。どうやら出口まで案内するのは彼女の役目らしい。
「聞けて良かったです。止めた甲斐がありました。じゃあ、これで失礼します」
もう三時間はここにいるのではないだろうか。腕時計を見れば夜の八時を過ぎていた。
警察も最初は近くにいた稀を被害者だと思ったらしいが、怪我もなく、脅されたわけでもないという稀の証言を信じてくれるようだ。被害者ではなく目撃者として処理された。かなりしつこく聞かれたが、目の前で自傷行為をしようとしたの止めただけだと説明することにしたのだ。警察が到着した時には既に少年が凶器を手放していたことや、稀が泣いている少年を励ますように手を握っていたことが結果的に言い訳として利用できたことは良かった。
稀は血を吸って欲しいと脅された部分を端折っただけ。少年に不利になることは隠し通すことができた。
……これは稀と少年だけの秘密にするのだ。まだ中学生の彼には大変だろうが、他人に血を飲むことを強要しようとしたとなれば加害者として扱われてしまう。人を脅したなんて前科はできればない方がいい。
事実、ナイフで稀を刺そうとしたわけではないのだから。血を吸って欲しいなんて、そんな考えを持ったのは稀の小説に影響された結果なのだから。
雄也くん、大丈夫かな。上手くやってくれるといいけど……。
ただ、少年が自分のファンだったらしいことは伝えた。ここで嘘を付くのは稀と少年の間に矛盾が生まれる可能性があるからだ。
警備員が来るまで一分も掛からなかったのであまり時間がなかったが、少年には自殺しようとして出来なかったと言うよう指示しておいた。ちゃんと聞いてくれるか不安だったが、友人の存在が少年の心を立ち直らせたらしい。涙をぽろぽろと零しながらも稀の言うことにしっかりと頷いていた。とても賢い子だ。もう何を大事にしていけばいいのかを理解している。
残念ながら銃刀法違反であることは間違いない。それは稀にどうこうできることではなかったが、そこからは少年とその家族がひとつひとつ解決していくしかないだろう。
本当に、疲れた……。早く家に帰って寝むりたい。
読んだ人間に幸せになってほしいと思って書いたつもりだったが、血を飲んでいる描写に力を入れ過ぎたのか。表現することを躊躇うのは間違っているが、私情を挟んだ文章はもしかしたら、間違いだったかもしれない。
稀が伝えたかったのは物欲的な幸せではない。アイデンティティの確立、幸せになろうとする意志、それこそが幸せなのだと書いたつもりで、吸血鬼を題材にしたのはただ稀の激情を物語に映し込めるからだった。それが稀の知る幸せなのだから。
しかし書いているうちに、いや、もしかしたら最初から履き違えてしまっていたのだろうか。
他人の意見も受け入れ、自分自身を律しているつもりだったのに。
女の警官に案内されながら、市警察本部を出た。途端にむわっとした暑苦しい空気が稀の体を包む。じわりと肌が汗ばむが、警官しかいない建物に閉じ込められ続け、否応なしに緊張していた筋肉がふっと解れた。
あとは涼しい風が欲しい。
「あ、稀さん! 終わったんですね?」
「――坂田さん? こんな、申し訳ない。来てくれたんですか……」
「いいんです。それよりびっくりしました。怪我はないって聞いてますけど」
青いポロシャツに、黒のズボンといった出で立ち。今年で三十五になった彼は普段からフットワークが軽いが、こんな時に発揮しなくてもいいのに。会社から直接やってきたのだろう、念の為に連絡はしておいたのだが迷惑を掛けてしまったようだ。
「取りあえず、車に乗って下さい。家まで送りますから」
見れば会社で使っているワゴン車が停めてあった。荷台には中身の見当がつかない段ボールが無造作に積み上げられている。
疲れた体でバスと電車を乗り継いで帰らなければならないと思っていたので、ここは素直に甘えさせてもらおう。礼を言って稀が助手席に乗り込むと、坂田はすぐに車を発進させた。車内にはラジオが流れていた。
「自殺しようとした子どもを説得して止めたって、本当ですか? 凄いじゃないですか。ニュースでも取り上げられていましたよ」
「――え、ニュースって……どんな風に」
やはり、場所が場所なのでニュースにはなってしまっているようだ。稀としては波風を立てることなくひっそりと終わらせてほしいのだが。
坂田はさっきまで心配げに稀を見ていたが、気が付けばにこにこと笑っている。何がそんなに嬉しいんだろうか。
「そこそこ大きなショッピングモールでしたからね。手首を切ろうとした少年を、現場に居合わせた女性が止めたって、良いニュースとして報道されていましたよ。よく止められましたね。……で、本当のところはどうなんです?」
信号が赤になって車が停車したのをいいことに、稀の方を見て先を促してきた。
「……本当も何も、その通りですよ。自殺未遂って言っていいのか分からないですけど、こっちの話を聞いてくれたので止められたってだけです」
「へえ、なるほどなるほど」
坂田はさらに口角を上げてにっこり笑うと、緩やかに車を発進させた。何かを含ませた言い方に、稀は気になってしょうがない。良いニュースか、悪いニュースか。
「何ですかその笑い。何が言いたいんです? ちょっと、坂田さん……!」
坂田は今にも鼻歌を歌いだしそうだった。ずっとにやけっぱなしである。
「いやあ、実はですね。ええ、自殺しようとした少年を止めたのが、稀さんだってどこからか情報が漏れたらしいんですよ」
「――ええっ!聞いてない!……そんなの聞いてないです!」
「まだネットで噂されてる程度ですからね、でもすぐにばれるでしょうし、もしかしたら警察から感謝状が貰えるかもしれない」
「……いい、いいです!いらないです!」
「まだ貰えるとは言っていませんよ。でも、貰えるものは貰っといてくださいね。それが会社の意向ですから」
「え?」
呼吸を一拍置いた後、坂田は二人以外は誰も聞いていないというのに少し抑えた声で話し始めた。
「……まあ、今回の騒動を利用して稀さんの本を宣伝しようってことですよ。もう既にブロッサムの発行準備も前倒しで進めています」
「…………それは」
「僕としては棚から牡丹餅ってやつですね。まあ、稀さんもそう神経質にならずに、喜びましょうよ」
「えーっと、はい。それは嬉しいんですけど」
尻すぼみになる稀に、彼は控えめに笑った。
「やっぱり疲れてますね。今日は取りあえず、家に着いたら早く休んでください」
「はい……」
嬉しい……これは沢山の人に読んでもらえるチャンスなのだから。
だが、それでいいのだろうか。吸血鬼ブロッサムは、本当に稀の書きたかった物語なのだろうか……。
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