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悪役令嬢のとある日常

愉快で愉快な羽根つき大会(2)

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 羽根つきが出来る施設のホール会場を、キッドが急遽用意し、五人が集まる。
 キッドの付き人のビリーが審判を務めるため、ビリーが椅子に座りながら五人を見つめた。

「一試合四分じゃ。準備がよければ、始めるぞ」

 ビリーが審判を担当する試合を見守る。
 一方、タイミングよく現れたもう一人の審判係が、メニーとリトルルビィの試合を見守っている。

「お嬢様達を迎えに来たら、こんなことになっているとは……」

 はあ、と私服姿のサリアがため息をついた。

「しかも、怪盗までもいる始末……」
「何のことですかね? くすす」

 横でソフィアが笑う。

「さあ、審判をお願いします。ミス・サリア」

 ミスター・ビリーの担当試合は、とんでもないことになりそうですから。どうぞ、マイペースに。

「準備はよろしいですか? お二人とも」

 ネット越しに、メニーとリトルルビィが向き合っていた。

「サリア、大丈夫!」
「こっちも大丈夫です!」
「恨みっこなしだよ! リトルルビィ!」
「ふふっ! 負けないよ! メニー!」
「それでは、正々堂々」

 始め!

 先攻のリトルルビィが、羽根を飛ばした。

「てやっ」
「やぁっ」

 メニーが返す。

「そーれっ」

 リトルルビィが返す。

「ほい!」

 メニーがスマッシュを打つ。

「遅い!」

 リトルルビィがスマッシュを返してきた。
 その速さ、人間のスマッシュではない。

「わっ!」

 メニーが驚きの声をあげて、体を強張らせた。羽根が一度その場で回り、メニーの後ろへ飛んでいく。

「きゃっ……!」

 サリアも、驚愕の声をあげる。その声を聞いたメニーが、はっとする。

(ちょ、ちょっと待った……!)

 顔が青ざめる。

(これ、まずいんじゃ……! 私がいるのはいいけど……)

 何も知らない『サリア』がいる……!

「驚きました。リトルルビィは力がお強いのね」

 サリアがにっこりと微笑み、リトルルビィもにっこり笑った。

「うん! 私ね、すっごく強いんだから!」
「うふふ。元気があって素晴らしいです。しかし、リトルルビィのお力が、そんなに強いとは思いませんでした。私としたことがとてもとても驚いてしまいました」

 びくっ。

「り、リトルルビィは、その、人よりちょっと、力が強いから……! ね? ソフィアさん!」

 ちらっと、メニーがソフィアを見ると、ソフィアも頷く。

「人より、運動の才能がある子ですので」
「あら、そうでしたか」

 サリアも微笑む。――が、

「だとしても、とても11歳の力とは思えないスマッシュでした」

 サリアが考え出す。

「なぜでしょうか……?」

(あっ、これ!)

 メニーがぞっとした。

(お姉ちゃんが言ってたやつ!!)

 ――サリアって違和感を感じたことがあったら考え出すのよ。で、絶対に100パーセントに近い答えを見つけ出す。使用人ながら、怖いメイドよ。サリアは。

 以前テリーが言っていた言葉を思い出し、メニーが引き攣った笑みを浮かべて、両手でTの文字を作った。

「サリア! タイム!」
「はい。かしこまりました」
「リトルルビィ! ちょっと来て!」
「ん?」

 慌てて呼び出すメニーに、リトルルビィがきょとんとしながら近づく。

「どうしたの?」

 ネット越しから、メニーが顔を近づけて、ぼそりと喋った。

「あの、……サリアはリトルルビィが吸血鬼だって、知ってるの……?」
「え? いや、それは知らないと思う。サリアのお姉ちゃんの前では吸血もしてないし……」
「だったらリトルルビィ、あまり力を出さない方がいいと思うよ……」

 リトルルビィが、はっとした。

「あ、確かに」
「うん。ばれちゃうから」
「考えてなかった……。ありがとう。メニー」
「うん。抑えながらやろう」

 メニーが言うと、リトルルビィも頷いた。

「おっけー! 任せて! 何とかする!」
「よし、じゃあ続き! サリア、続きからいくね」
「かしこまりました。では、続きを」

 サリアがまた時計を計り直す。

「よし、いくぞ」

 メニーが羽根を上に上げ、飛ばした。

「てや!」
「そぉおおおい!!」

 リトルルビィがスマッシュを決める。
 また、11歳ではありえないスマッシュが出た。

「きゃあ!!」

 メニーが驚いて羽根を避ける。

「アウト」

 サリアが審判する。メニーに得点が入った。

「これはまたすごいスマッシュでしたね」

 一体何者なのでしょうか?

「あの腕の細さから、なぜ羽根のスピードをあんなに……人間の子供が……あんなに力を出す方法は……ぶつぶつ……」
「くすす。ミス・サリア。仕掛けなんて何もありませんよ。本当に」
「……。……そうですか? うーん……。何か違和感があるような気がするのですが……」

 ソフィアに誤魔化され、眉をひそめるサリアを見て、メニーとリトルルビィが顔を見合わせる。

「り、リトルルビィ……!」
「メニー、ごめん! 次はうまくやるから!」

 リトルルビィが羽根を持ち、羽根つきで飛ばす。こーんといい音が出る。
 これは普通の力の威力だ。

(おお! リトルルビィ! いい感じ!)

 メニーがほっと微笑んだ。

「はい!」
「それ!」

 リトルルビィが普通の威力でメニーの羽根を返した。羽根がメニーに向かってくる。

「やあ!」

 メニーの羽根がリトルルビィに近づき――、

「今だ! そこ!」

 びゅんっ!!

「わーーーーーーーーーーーー!」

 メニーがあまりの威力に、体を強張らせる。羽根がコートの外に出る。

「アウト」

 サリアが微笑む。

「全国大会レベルですね」
「リトルルビィ!!」
「ごめん! ごめん! メニー!」
「も、もう一回!」

 びゅん!!

「ごめんごめんごめん!」
「リトルルビィ! 人間だった時の威力を思い出して!」
「う、うん、でも……難しくて……!」
「もう一回!」

 びゅーーーーーん!!

「いいいいいいいいい!!!」
「メニーがテリーみたいな悲鳴を……! 流石姉妹!」
「冗談言ってる場合じゃないよ!」
「冗談じゃないもん! むーう!」
「もう一回!!」

 ぴゅうううううううんっっ!

「ルビィ!」
「ごめん! もう一回! 頑張る! もう一回!」
「気張らずに、ね?」

 ぴゅっ。

「あらま、残像が……」

 サリアの言葉と試合の風景に、ソフィアが微笑みながら、とうとう顔を押さえた。その顔は、どこか青い。

「あとでキッド殿下にどやされるな……。……くすす」
「ル……ルビィ……」

 ゼーゼー、と、メニーとリトルルビィが肩で息をしながら、向かい合った。

「ちょ、ちょっと待って……。あ、あのね……はあっ……ルビィ、ちゃんと、ふー……はあっ……人間の、時の、力を……!」
「だ、だめ……メニー……ぜー……人間の頃、……ぜー……羽根つきなんて、……はー……やったこと……なかったもの……」
「そ……そういう……問題……?」

(このままじゃばれる……!)
(リトルルビィが人間じゃないってばれる……!)

 サリアは使用人。知られたら、

(……お姉ちゃんが、多分、ショックで気絶する……)

 回避策を考えないと……。

(どうしよう……)

 メニーが考え出した途端、ぴゅー、とサリアが笛を鳴らした。それを聞いて、きょとんと、呼吸の乱れた二人が、サリアを見た。

「え?」

 メニーが、

「ん?」

 リトルルビィが、
 にこにことするサリアを見つめる。

「はい。四分きっかり。試合終了です。主にリトルルビィのアウト負け。メニーお嬢様の勝ちです」

 言われて、二人は顔を見合わせる。

(じ、時間を……忘れてた……!)

 メニーは、思い出したとともに、ほっとする。

(試合、何とか終わった……!)
(サリアにばれずに、切り抜けたよ……! テリーお姉ちゃん……!)

 向かいにいるリトルルビィも、どこかほっとした表情をしていた。
 お互いに目を見合わせて、頷き、ため息を吐いた。

((重い試合だった……))

 二人の意見が合致した瞬間だった。

「非常に面白い試合でした」

 サリアは、にこにこしている。

「リトルルビィの将来が楽しみですね。メニーお嬢様?」

 メニーは、ぞっとして、笑顔をひきつらせた。

「は、あははは! そうだね! すごい子だもんね! サリアも、見てて思ったでしょ! あはは!」
「羽根つきの才能があるんでしょうか。それとも、テニス、バドミントンでもいいかもしれませんね。すごいスマッシュにサーブ。……でも、」

 どこか、違和感が……。

「あははは! 何言ってるの!? サリアったら! あははは!」

(お姉ちゃん!!)
(サリア怖いよ!!)
(早くお姉ちゃん来て……!)

 青ざめたメニーが、ケラケラ笑い、また笑い、誤魔化すために、サリアにひたすら、笑っていた。


 メニーが心の内でテリーに助けを求める一方――。


 ビリーが審判を務める、その試合。
 ネット越しに向き合う背の高い子供と、背の低い子供が、キッドとテリーが、お互いを睨み、ばちばちと雷のような視線を交わしていた。
 ビリーが静かに見守り、二人に訊く。

「用意はいいかの? 二人とも」

 二人が頷いた。

「いつでもいいよ! じいや!」
「望むところよ! かかってこい! クソガキ!」
「絶対、年賀状書かせてやるからな!」
「ふざけるな! あんたが負けたら、あたしにしつこく迫ったことを謝罪させてやる!」
「そもそもお前が悪いんだろ!」
「悪くないもん!」
「テーリィー……!」
「キッドォ……!」

 ばちばちばちばち!

「先攻後攻は、どっちじゃ」

 ビリーが呆れたように言うと、二人が手差し出し、相手に向けた。

「「最初はグー!」」

 じゃんけん!

「「ぽん!!」」

 テリーがパー。キッドがグー。テリー先攻。

「ぐっ……!」
「しゃああああ! じゃんけんではあたしの勝利よ! 見たか! キッド!」
「じゃんけんだけだろ!」
「これは未来を物語っているのよ! 勝つのはあたしよ!」
「そう言ってたら負けるんだからな! テリー!!」
「じゃんけんで負けたくらいで不機嫌になるなんて、大人げないわよ!」
「結構! 言ってろ!」
「始めるぞ。ほら、二人とも、位置にお付きなさい」

 ビリーの声に、二人がふんっ! と顔を背け、お互いの位置に歩いていく。

「それでは……」

 始め!

 ビリーが笛を鳴らす音と共に、先攻のテリーが羽根を飛ばした。

「うらぁ!!」

 何が何でも勝利を手にしたいテリーが、最初からサーブを決め込む。しかし、相手はキッドだ。甘くはない。

「させるか!」

 スマッシュ。

「ぐっ!」

 テリーの動きが止まる。羽根が落ちた。キッドに得点が入る。

「キッド、一点」

 ビリーが片手を上げると、キッドが拳を握る。

「っしゃあ!」
「くっ……! 最初だけよ! 最初だけ!」
「ふふん! テリー。今謝るなら許してあげるよ!? 俺は、優しいからね!!」
「ふっっっざけんな! 誰がてめえなんかに謝るか! くたばれ!」
「言ったね? テリー。後悔しても遅いからね? ……もう許さないよ」

 にんまり微笑むキッドに、テリーが表情を曇らせ、羽根を掴み、羽根つきで勢いよく飛ばす。

「だらぁ!」
「ふん!」

 キッドが返す。

「せい!」

 テリーが返す。

「やあ!」

 キッドが返す。

「甘い!」

 テリーが返す。

「激甘だね!」

 キッドが返す。

「きた!」

 テリーが構える。

「何!?」

 キッドが目を見開いた。

「くらえ! キッド!」

 テリーの渾身の一撃が羽根にぶつけられ、コートに飛んできた。キッドが動きを止める。羽根が足元に落ちた。

キッドが動けなかった。

 その事実に、ぞっと、キッドの顔が青くなる。

「お、俺が動けなくなるなんて……!」
「ふふっ……! あたしを舐めてるからこうなるのよ……!」

 にやりとするテリーにキッドが笑った。

「くくっ、面白い。勝負は簡単に勝ってしまっては面白くない。こうでなくっちゃ。くくくくっ! ますます惚れたよ。テリー」

 持ち直したキッドを、テリーが睨んだ。

「ほざきなさい。どちらにしても、あたしが勝ったら年賀状は書かないし、婚約なんか解消よ。解消。絶交してやる」
「あー。そういうこと言うんだ? あーあ。俺傷ついちゃったぁー。この後勝ったらどうしてやろうかなあ? どうやって虐めてやろうかなー? テーリー?」
「何言ってんのよ! 勝つのはあたしよ!」
「お前、本気で俺に勝てると思ってるの?」
「思ってるわよ。いい? 思い込みってすごいのよ。絶対に勝つって思ってたら、絶対に勝てるのよ」
「あはは! その信念は褒めてあげるけどね、無駄さ。勝つのは俺だよ」

 キッドが羽根を持つ。

「可哀想だけど、俺は婚約者でも容赦しないよ」

 構え、羽根を飛ばした。

「ほい!」
「せい!」

 テリーが羽根を返す。

「やあ!」

 キッドが羽根を返す。

「てい!」

 テリーが羽根を返す。

「よし、きた」

 キッドの目の色が変わり、腕に力を込めた。

「それ」

 言葉の軽々しさとは裏腹に、どでかいサーブを決め打つ。

「んなっ……!」

 テリーが動く前に、足元に羽根が落ちる。
 くくっと、笑うキッドがネット越しにいた。

「ほーら、テリー。じわじわと苦しめてあげるよ」
「くそ……!」

 テリーがキッドを睨み、キッドがにたにたとにやけながら、テリーを睨む。

「さあ、お前の番だ。どうするー?」
「くそ……調子に乗りやがって……! 四歳年下相手に、大人げないわよ!」
「結構! 勝てばいいのさ! 勝てば!」
「負けてなるものか! 見てなさい! 畜生!!」

 テリーが構え、羽根を飛ばす。

「せやっ!」
「ほい」

 キッドが返す。

「うらっ!」

 テリーが返す。

「ははっ」

 キッドが笑った。

「見てな」

 キッドが構えた。

「それ」

 サーブ。

「させるか!!」

 テリーが返した。

「それ」

 キッドが返した。

「だらぁっ!」

 テリーが返してすぐに

「はい」

 キッドが返したのを、

「はい!」

 テリーが高らかに返した。

「げっ」

 キッドが顔を引きつらせた。
 ネットに引っ掛かるか引っ掛からないかのギリギリラインで、引っ掛からず、キッドのエリアに羽根が落ちる。テリーに得点が入った。
 テリーが、高らかに笑う。

「おーっほっほっほっほっ! 羽根つきなんてね! 楽勝よ! 所詮は子供のスポーツ! 昔から遊んでるのよ? きらきらしてる王族のあんたなんかに負けないんだから!」
「……ああ。確かに。俺は羽根つきっていう遊びを、あまりした事がないよ」

 でもテリー、忘れてない?

「俺が『キッド』っていうことをさ」

 落ち込むどころか、にんまり微笑むキッドが、そこにいる。

「いい勝負になってきたじゃないか! 燃えてくるよ!」
「ほざけ! 泣き虫王子様! 勝負に負けてまたわんわん泣けばいいわ!」
「あっはっはっはっはっ! 言ってくれるね! お前こそ勝負に負けてめそめそ泣くがいいよ! 泣き虫令嬢!!」

 キッドが羽根を拾い、構える。

「絶対負けないよ。俺に負けなんて言葉はないんだ」

 キッドが羽根を飛ばした。

「せい!」
「とお!」

 テリーが返す。キッドが返す。テリーが返す。キッドが返す。
 得点はどんどん入っていく。時間はどんどん過ぎていく。

 ――まずい。

 テリーが、自分の得点と、キッドの得点との差と、時間に気づいた。

(このままじゃ本気で負けるかも……!)

 冷静に、テリーが分析しだす。

(点数はキッドが優勢! 時間もわずか……! あいつ何なの……!? あたしが息を切らしてるっていうのにぴんぴんしてやがる……!)
(キッドめ……! 侮れない……!)

「さあ、どうした? テリー? お前の番だぞ?」

(余裕に笑ってるあいつに目に物見せるためには……!)

 ……。

「当たって砕けろ!」

 単純思考な彼女は、それしか思いつかない。
 真剣な眼差しで、残りの時間に全てを賭けて、キッドに羽根を飛ばす。

「くたばれキッド!」
「それはこっちのセリフだ! テリー!」

 キッドが返す。

「させるか!」

 テリーが返す。

「それ!」

 キッドのサーブを、テリーが返す。

「たあ!」
「ほう!」

 キッドが返した。

「なかなか!」
「それ!」

 テリーが返す。

「ぐっ」

 キッドのいる方向とは別の方向に羽根が飛ぶが、キッドが返す。

「今のはすごいね」
「畜生! 負けてなるものか!!」

 テリーが羽根を返した。

「だけど、やっぱり、お前は詰めが甘い」

 キッドが手を振った。

「おーい! ニクスー! こっち!」
「え!? ニクス!?」

 目を輝かせて振り向くテリーに、キッドが羽根を返した。

(はっ! しまった!)

 慌てて振り向くと、キッドの返した羽根が、顔面に飛んできた。

(げっ!!!!!!!)

「うぐっ!」

 こーん。

 いい音が鳴り、テリーがその場に倒れる。その横に、羽根が落ちる。
 途端に、ぴー、と笛が鳴った。ビリーが笛を下ろし、片腕を上げた。

「キッドの勝ち」
「圧倒的にね」

 数字を見て、キッドが微笑む。
 そしてネット向こうにいるテリーに近づき、くつくつ笑いながら、倒れる彼女を見下ろした。

「約束通り、年賀状は書いて貰うよ? テリー」

 そのいやらしい目は、とても愛する人を見る目ではない。
 テリーが起き上がり、悔しさに拳を固めて、地面を叩いた。

「くそぉ……! ニクスが汚された……! キッドのせいで、ニクスの名前が汚された……!」
「お前ね、人を汚れのように言うのやめてもらっていい?」
「人を騙すなんて、国の王子として最低よ! この嘘つき!」
「結構! 言ってるだろ!? 勝負はさぁ! 勝てばいいのさ!!!」
「くううううう……! 畜生……! ニクスに言ってやるから……! チクってやるから……!!」

 悔しそうに、恨めしそうに、テリーは満足そうに微笑むキッドを睨み上げた。


 ――一方、その頃。


「はっくしゅん!」
「おや、風邪かい? ニクス」
「んん……。風邪対策してたんだけどなあ……」

 親戚のおじの前で、ニクスが鼻水をすすった。
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