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第八話
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自身の命と引き換えに僕を産んだ母。父親であることよりも、王であることを課せられた父。
物心ついた時には、僕は一人だった。王子という立場だからこそ、周りに人は絶えなかったが、僕のことをかけがえのない人間として愛してくれる人は、身近にいなかった。
だから、僕という人間を見て、愛してくれたのは、ユーリが初めてだったのだ。ユーリが、一人は寂しいということを僕に教えた。
そして、約束してくれたのだ。絶対に、もう、僕を一人にしないと。
「テオドール、本日をもって、ユリウスが辺境伯位を継承した。古竜の襲撃によって壊滅寸前のルーベルンゲンの防衛線を守るためには、彼が戦地に赴くしか他になかったのだ。故に、そなたにも決断が必要だ。そなたの婚約者が、古竜との戦いから、生きて帰ってくる確証は無い」
「いいえ。廃嫡なり勘当なり、どうとでも。僕の伴侶は、ユーリ以外にありえません」
ユーリが、僕を置いて、死と隣り合わせの戦地に行ってしまった。その事実を父から聞かされた時の、後ろから脳髄を撃ち抜かれたような衝撃の最中にも、僕は父への返答に迷うことは無かった。
僕にとっては、ユーリを失った人生なんて、なんの価値も無いものだから。
ユーリのいない世界なんて、生きる意味がない。
僕にとってユーリは、心臓を託したも同然の、最愛なのである。
++++++
白銀の剣聖、セレネーの宝玉、竜殺しの英雄。
この国において、ルーベルンゲン辺境伯ユリウス卿を称賛する言葉には事欠かない。
今や、臣民の誰もがその名を知り、その軍功に酔いしれ、その似姿にひれ伏すほどだ。
しかし、彼が竜殺しの偉業を成し遂げる前、僕の婚約者として辺境から突如彗星の如く社交界デビューを果たしたころから、ユーリという人は、圧倒的な存在だった。
屈強な騎士たちが日々魔獣と戦い、イニテウム王国の安寧を守っている、辺境ルーベルンゲン。後世に語り継がれるような名将を代々何人も輩出しているルーベルンゲン辺境伯家の子女と聞いて、どんな屈強な人物がやって来るものかと好き勝手囃し立てていた貴族の連中を見事に黙らせた、洗練された身のこなしと、清廉実直を絵に描いたような、しかして嫋やかさすら感じさせる、中性的な美貌は、デビュー当初から周囲の視線を釘付けにするほど。
ルーベルンゲン辺境伯家の血統特有の、透き通るような銀髪を真っ直ぐに伸ばし、それを颯爽となびかせる様は神聖さすら感じさせ、さかんに陽光を反射する淡黄色の瞳の静謐な輝きとあいまって、まるで星月夜のよう。
その上、所作、言葉遣い、教養も申し分なく、デビューしたての若年貴族でありながら、当時の社交界を牽引していたベテラン貴族すらもたじろぐほど、隙のない受け答えが出来た。
勿論、辺境で兄弟たちの後を追い、非の打ち所がない立派な騎士になるため、鍛錬に励む日々を送っていたために、やや世俗に疎いところがあったものの、むしろそれが彼の神秘性を引き立てる要素にしかならず、ユーリは一躍、社交界における時の人になった。
幼かった僕は、そんな話を聞かされる度、自分だけのユーリがどんどん遠い存在になっていくような恐怖を募らせた。ユーリのことを知っていたのは、王都じゃあ、僕と父だけだったのに、世間がそんなうわべだけでユーリを見て、好き勝手娯楽にして囃し立てている。僕だけの綺麗なユーリが、どんどん汚されていくような気がして、嫌で嫌で仕方がなかった。
事実、一躍社交界の注目を集めるようになって、その分、沢山の悪意も受けるようになってしまったユーリは、日に日に疲弊していっていた。僕と同年代の子どもがいる上級貴族の連中にとっては、知らぬ間に僕の婚約者の位置に納まっていた上、若年ながら、稀に見る才気とカリスマを振り撒いていたユーリは、目の上のたん瘤も良いところだったのだ。
まだ十分に分別のつかないガキだった僕は、何で僕の唯一無二の最愛がそんな目に合わなくちゃいけないのか、いたく理不尽を感じていたし、あんなに苦しんで、暗い顔をしながらも、招待状が来た社交に必ず顔を出すのか、楽しくも無い茶話会に行くくらいなら、どうして僕に時間を割いてくれないのだろうか、と、勤勉なユーリに対し不満すら抱いていた。
ユーリはただ、自分が僕の婚約者として申し分のない人間であるために、苦しみながらもひたむきに立ち向かっていただけ。どこまでも、僕のためでしかなかったことくらい、馬鹿なガキだった僕でも理解できた。それでもなお、ユーリへの執着が募るあまり、その恨めしさを態度に表してしまい、ユーリを傷つけることが多くなっていった。
そんな自分が嫌で嫌で仕方なくなった僕は、どうしても会う頻度が少なくなるから、と、王立学園の入学を機に、ユーリと顔を合わせる回数を極端に減らした。自分がもっと大人になり、危なっかしいところのあるユーリを守れる力のある、申し分ない男になるまでは、距離を置こうとしたのだ。
それに、学園に入学するころには、青年として成熟を見せ始め、日に日にその魅力を増していくユーリに、どうしようもない劣情を抱き、抑えることに苦心するようになっていた。幼いころ、まるで兄弟のように一緒に行動していたから、その名残で、ユーリが社交界デビューしてからも、二人で風呂に入ることもあったのだが、その時の一糸まとわぬ姿のユーリを夢に見て、夢精してしまったのが、僕の精通だ。
そんなこともつゆ知らず、ユーリは無防備なスキンシップを取ろうとするものだから、僕は滾る劣情を隠すのに必死で、また心にもないことを口走り、彼を傷つけてしまっていた。そんな、負のスパイラルをどうしても断ち切りたかったのである。
大好きな、最愛の人をこれ以上傷つけたくない。距離を取ったのは、あくまでユーリを尊重するためのやむを得ない措置だった。少なくとも、そのつもりだったのだ。どうしようもないガキであった僕を、それでも愛してくれたユーリは、あからさまに距離を取ろうとする俺にいたく傷ついていたことだって、分かっていた。
でも、どうしても、自分の身勝手で目も当てられない本質を、穢れた劣情を、最愛のユーリに見せてしまって、万が一にも幻滅などされたくなかった。だって、そんな浅ましい欲望で綺麗なユーリを苦しめるなんて、社交界の連中や、何も知りやしない世間と何も変わらない。
僕は、僕だけは……そんな、ただの自惚れ。それに、結局、僕はユーリに甘えるだけ甘え切っていることに変わりなかった。兄弟のように幼いころを過ごした仲とは言え、ユーリだって、僕の本心など分かるはずがないのに、きっとユーリなら待っててくれる、なんて思いあがっていた。
現実は、何もかも、思い通りになんてならなかった。
僕がユーリと距離を置いていた間、ユーリは、それまで僕にかかずらっていた時間を、ありとあらゆる自己研鑽にあてた。ただでさえ、手の付けられないほどに出来過ぎた人間だったのに、彼が気まぐれに手を出したあらゆる分野において、他を圧倒する結果を残し、その業界で名を馳せていた人間のプライドをへし折るだけへし折って、大きな爪痕を残して回ったのだ。
おいそれと手を出せない、まごうこと無き、世紀の傑物。何かにとりつかれたように必死で、周囲を顧る余裕すら無く、超人への道を突き進んで、畏怖と憧憬を一身に浴びていたユーリ。
あの時の彼は、台風の目だったし、高嶺にして、孤高の存在だった。
ユーリは、僕のことを待っていてくれるどころか、気付けばいたく遠い、手の届かない存在になっていた。ユーリの活躍を見るたび、彼に並び立てる人間になれるよう、後を追うように、只管学業と魔術の修練に打ち込んだが、焦燥だけが募るばかり。
どんなに頑張っても、いつになったら、ユーリに並び立てるくらい、立派な人間になれるのか分からなかった。自分には不可能なんじゃないだろうか、そんなことを思うと、月に一度顔を合わせる事の出来る茶会でも、気後れするあまり、ユーリとまともに言葉を交わすなんて出来なくなった。言葉どころか、目を合わせることすら、自分には烏滸がましいと思っていたほどだった。
いつか必ず、絶対に、ユーリに追いつく。そんな思いは捨てられないまま、それと相反するように離れていくユーリとの距離。しかし、それでも、まだ僕は思いあがっていたのだ。
ユーリが僕に愛想を尽かすなんて、考えてもみなかったのだから。
物心ついた時には、僕は一人だった。王子という立場だからこそ、周りに人は絶えなかったが、僕のことをかけがえのない人間として愛してくれる人は、身近にいなかった。
だから、僕という人間を見て、愛してくれたのは、ユーリが初めてだったのだ。ユーリが、一人は寂しいということを僕に教えた。
そして、約束してくれたのだ。絶対に、もう、僕を一人にしないと。
「テオドール、本日をもって、ユリウスが辺境伯位を継承した。古竜の襲撃によって壊滅寸前のルーベルンゲンの防衛線を守るためには、彼が戦地に赴くしか他になかったのだ。故に、そなたにも決断が必要だ。そなたの婚約者が、古竜との戦いから、生きて帰ってくる確証は無い」
「いいえ。廃嫡なり勘当なり、どうとでも。僕の伴侶は、ユーリ以外にありえません」
ユーリが、僕を置いて、死と隣り合わせの戦地に行ってしまった。その事実を父から聞かされた時の、後ろから脳髄を撃ち抜かれたような衝撃の最中にも、僕は父への返答に迷うことは無かった。
僕にとっては、ユーリを失った人生なんて、なんの価値も無いものだから。
ユーリのいない世界なんて、生きる意味がない。
僕にとってユーリは、心臓を託したも同然の、最愛なのである。
++++++
白銀の剣聖、セレネーの宝玉、竜殺しの英雄。
この国において、ルーベルンゲン辺境伯ユリウス卿を称賛する言葉には事欠かない。
今や、臣民の誰もがその名を知り、その軍功に酔いしれ、その似姿にひれ伏すほどだ。
しかし、彼が竜殺しの偉業を成し遂げる前、僕の婚約者として辺境から突如彗星の如く社交界デビューを果たしたころから、ユーリという人は、圧倒的な存在だった。
屈強な騎士たちが日々魔獣と戦い、イニテウム王国の安寧を守っている、辺境ルーベルンゲン。後世に語り継がれるような名将を代々何人も輩出しているルーベルンゲン辺境伯家の子女と聞いて、どんな屈強な人物がやって来るものかと好き勝手囃し立てていた貴族の連中を見事に黙らせた、洗練された身のこなしと、清廉実直を絵に描いたような、しかして嫋やかさすら感じさせる、中性的な美貌は、デビュー当初から周囲の視線を釘付けにするほど。
ルーベルンゲン辺境伯家の血統特有の、透き通るような銀髪を真っ直ぐに伸ばし、それを颯爽となびかせる様は神聖さすら感じさせ、さかんに陽光を反射する淡黄色の瞳の静謐な輝きとあいまって、まるで星月夜のよう。
その上、所作、言葉遣い、教養も申し分なく、デビューしたての若年貴族でありながら、当時の社交界を牽引していたベテラン貴族すらもたじろぐほど、隙のない受け答えが出来た。
勿論、辺境で兄弟たちの後を追い、非の打ち所がない立派な騎士になるため、鍛錬に励む日々を送っていたために、やや世俗に疎いところがあったものの、むしろそれが彼の神秘性を引き立てる要素にしかならず、ユーリは一躍、社交界における時の人になった。
幼かった僕は、そんな話を聞かされる度、自分だけのユーリがどんどん遠い存在になっていくような恐怖を募らせた。ユーリのことを知っていたのは、王都じゃあ、僕と父だけだったのに、世間がそんなうわべだけでユーリを見て、好き勝手娯楽にして囃し立てている。僕だけの綺麗なユーリが、どんどん汚されていくような気がして、嫌で嫌で仕方がなかった。
事実、一躍社交界の注目を集めるようになって、その分、沢山の悪意も受けるようになってしまったユーリは、日に日に疲弊していっていた。僕と同年代の子どもがいる上級貴族の連中にとっては、知らぬ間に僕の婚約者の位置に納まっていた上、若年ながら、稀に見る才気とカリスマを振り撒いていたユーリは、目の上のたん瘤も良いところだったのだ。
まだ十分に分別のつかないガキだった僕は、何で僕の唯一無二の最愛がそんな目に合わなくちゃいけないのか、いたく理不尽を感じていたし、あんなに苦しんで、暗い顔をしながらも、招待状が来た社交に必ず顔を出すのか、楽しくも無い茶話会に行くくらいなら、どうして僕に時間を割いてくれないのだろうか、と、勤勉なユーリに対し不満すら抱いていた。
ユーリはただ、自分が僕の婚約者として申し分のない人間であるために、苦しみながらもひたむきに立ち向かっていただけ。どこまでも、僕のためでしかなかったことくらい、馬鹿なガキだった僕でも理解できた。それでもなお、ユーリへの執着が募るあまり、その恨めしさを態度に表してしまい、ユーリを傷つけることが多くなっていった。
そんな自分が嫌で嫌で仕方なくなった僕は、どうしても会う頻度が少なくなるから、と、王立学園の入学を機に、ユーリと顔を合わせる回数を極端に減らした。自分がもっと大人になり、危なっかしいところのあるユーリを守れる力のある、申し分ない男になるまでは、距離を置こうとしたのだ。
それに、学園に入学するころには、青年として成熟を見せ始め、日に日にその魅力を増していくユーリに、どうしようもない劣情を抱き、抑えることに苦心するようになっていた。幼いころ、まるで兄弟のように一緒に行動していたから、その名残で、ユーリが社交界デビューしてからも、二人で風呂に入ることもあったのだが、その時の一糸まとわぬ姿のユーリを夢に見て、夢精してしまったのが、僕の精通だ。
そんなこともつゆ知らず、ユーリは無防備なスキンシップを取ろうとするものだから、僕は滾る劣情を隠すのに必死で、また心にもないことを口走り、彼を傷つけてしまっていた。そんな、負のスパイラルをどうしても断ち切りたかったのである。
大好きな、最愛の人をこれ以上傷つけたくない。距離を取ったのは、あくまでユーリを尊重するためのやむを得ない措置だった。少なくとも、そのつもりだったのだ。どうしようもないガキであった僕を、それでも愛してくれたユーリは、あからさまに距離を取ろうとする俺にいたく傷ついていたことだって、分かっていた。
でも、どうしても、自分の身勝手で目も当てられない本質を、穢れた劣情を、最愛のユーリに見せてしまって、万が一にも幻滅などされたくなかった。だって、そんな浅ましい欲望で綺麗なユーリを苦しめるなんて、社交界の連中や、何も知りやしない世間と何も変わらない。
僕は、僕だけは……そんな、ただの自惚れ。それに、結局、僕はユーリに甘えるだけ甘え切っていることに変わりなかった。兄弟のように幼いころを過ごした仲とは言え、ユーリだって、僕の本心など分かるはずがないのに、きっとユーリなら待っててくれる、なんて思いあがっていた。
現実は、何もかも、思い通りになんてならなかった。
僕がユーリと距離を置いていた間、ユーリは、それまで僕にかかずらっていた時間を、ありとあらゆる自己研鑽にあてた。ただでさえ、手の付けられないほどに出来過ぎた人間だったのに、彼が気まぐれに手を出したあらゆる分野において、他を圧倒する結果を残し、その業界で名を馳せていた人間のプライドをへし折るだけへし折って、大きな爪痕を残して回ったのだ。
おいそれと手を出せない、まごうこと無き、世紀の傑物。何かにとりつかれたように必死で、周囲を顧る余裕すら無く、超人への道を突き進んで、畏怖と憧憬を一身に浴びていたユーリ。
あの時の彼は、台風の目だったし、高嶺にして、孤高の存在だった。
ユーリは、僕のことを待っていてくれるどころか、気付けばいたく遠い、手の届かない存在になっていた。ユーリの活躍を見るたび、彼に並び立てる人間になれるよう、後を追うように、只管学業と魔術の修練に打ち込んだが、焦燥だけが募るばかり。
どんなに頑張っても、いつになったら、ユーリに並び立てるくらい、立派な人間になれるのか分からなかった。自分には不可能なんじゃないだろうか、そんなことを思うと、月に一度顔を合わせる事の出来る茶会でも、気後れするあまり、ユーリとまともに言葉を交わすなんて出来なくなった。言葉どころか、目を合わせることすら、自分には烏滸がましいと思っていたほどだった。
いつか必ず、絶対に、ユーリに追いつく。そんな思いは捨てられないまま、それと相反するように離れていくユーリとの距離。しかし、それでも、まだ僕は思いあがっていたのだ。
ユーリが僕に愛想を尽かすなんて、考えてもみなかったのだから。
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