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【3】まるで絵に描いたような午後-②
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(なんでこんな……)
日影は絵に描いたような完璧な休日の午後が信じられない。
そこに自分がいることが信じられない。こんな明るい場所には縁がないと思っていたのに。
耳元ではシャキシャキと鋏の軽快な音がして、パサリパサリと足元に髪が落ちていく。
不思議と、髪が軽くなると同時に身体も心も軽くなっていくような気がする。
長年重く張り付いていたものが、剥げ落ちていくようだった。
「日影さん、ちょっと下を向いてくれる? 襟足を揃えるから」
「うん……っ!」
俯いたらうなじに触れられて吃驚した。
「日影さん?」
「……大丈夫」
そう言いながらも日影の震えは止まらない。
折原の指が首筋を撫でる度にビクビクと大きく身体が跳ねる。
「……動物にとって首の後ろは急所だからね、触られるのが怖くても仕方がないよ」
折原はそう言うと、無理に触れることはやめた。日影が少しでも安心できるよう、優しく背中をさすってやる。
「ほら、大丈夫だよ。何もしない」
折原は自分は無害だとアピールしながら、日影の背中をさすり続けた。日影も次第に落ち着き、身体から力を抜いてホッとしたように息を吐く。
「……終わったよ」
折原は手早く髪を切り終え、露わになったばかりの目を射るように白い首筋をひと撫でした。
「んあっ!」
「……」
(何、この声)
折原は日影の艶っぽい声に耳が焼けるかと思った。
日影はボソボソと喋るし低いから聞き取りにくかったが、案外と良い声をしているとは思っていた。
でも色付いた声がこんなに艶めかしいとは思わなかった。
「日影さん、もう一度、聴かせて」
そう言うと折原は日影の首筋をやんわりと撫でた。
滑らかな肌は手に吸い付くようで、極上の手触りだった。
「あっ、あっ、ヤッ……」
身を捩りながらもがく日影の姿に益々興奮したが、目に涙を滲ませて絞り出すような声で怖いと言われて、折原の動きがピタリと止まった。
「……ごめん。やり過ぎた」
スッと離れていく体温に、日影は咄嗟に縋り付く。
「待って、俺に呆れないで!」
怖いし、吃驚したけど折原がしたいことなら我慢するから、自分から離れないで、見捨てないでくれ。
そんなことを目に涙をいっぱいに溜めながら言われて、折原は天を仰いだ。
(勘弁してくれ……)
罪悪感で、流石の折原も胸が痛い。
こんな何も知らない人につけ込むなんて、遊びで手を出したりは出来ない。
「日影さん、髪を流しておいで。シャワーを浴びないと、チクチクして痒くなるから」
「じゃあ一緒に入ろ?」
「ゴフッ!」
折原が変な声を出して倒れそうになった。
人がせっかく冷静になる時間を取ろうとしたのに……。
「一緒にって、今度は俺もお湯に浸かっていいって事?」
「だって、洗ってもらったから綺麗だし……」
赤くなって言い訳をする日影によると、汚れた自分と一緒に湯に浸かったら折原も汚れてしまう。でも綺麗にしてもらったからもう大丈夫だと言う。
全く、彼は心配するところがズレている。
「あのさぁ、一緒に湯に浸かるってことは、俺もあなたも裸なんだよ?」
「当たり前だろう?」
全くわかっていない日影に、折原は溜め息を堪えながら一応は忠告を試みる。
「見えちゃうし、簡単に触れちゃうよ?」
「……でも、流すだけだろ?」
だから大丈夫だよね、他のことはしないだろう? とでも言いたいのだろうか。
その癖、顔を赤らめている日影は何かが起こる事を期待しているようにも見え、折原はさっきしたばかりの決心が揺らぎそうになる。
「そう、流すだけ。流すだけだよ」
折原は自戒を込めてそう言い、手早くその場を片付けて日影を風呂場に連れ込んだ。
互いに服を脱ぎ、お湯が沸くまで身体を洗う。
「じっ、自分で出来るからいい!」
「良いから最後まで面倒を見させなよ」
泡立てたスポンジで、折原が手際よく日影を洗っていく。
「ちょ、いいってば!」
「遠慮しないでよ」
胸の尖りを指先が偶然に掠めて、日影が大げさに慌てる。
痩せている癖に骨も細いからか、全体的に丸みのある身体だった。
胸筋もなだらかな曲線を描いていて、皮膚の薄い乳輪は淡いピンク色をしていた。
「なんか、ぷるんとしてる」
「そっ、そうか!? おかしいのか?」
「ん~ん、おかしくはない。ただ、ちょっと美味しそうだよね」
「ひんっ!」
ぴんっと指先で弾かれて、日影が全身を震わせた。
「ここも気持ちいいの?」
「よっ、よくなんかない!」
日影は自分でそんなところを触ったことはないし、気にしたこともなかった。
なのに折原に触れられると、大げさに反応してしまう。何度も弾かれて、そこが痛いくらいにツンと尖ってしまった。
「も、止めろ……」
「落ち着かない?」
「うん」
こくりと頷いて視線を泳がせる日影の様子を見て、折原は大人しく手を引いた。
そして優しく包み込むように日影を抱き締め、背中を撫でるように洗ってやる。
すると日影がホッとして、身体から力を抜いた。ハグは良いらしい。
「ここも洗ってあげようか?」
股間をさらりと撫でたら物凄い抵抗をされた。
そこまでは駄目みたいだ。
折原は手早く日影を洗い上げ、自分も泡を流すと日影と一緒に湯船に浸かった。
日影は絵に描いたような完璧な休日の午後が信じられない。
そこに自分がいることが信じられない。こんな明るい場所には縁がないと思っていたのに。
耳元ではシャキシャキと鋏の軽快な音がして、パサリパサリと足元に髪が落ちていく。
不思議と、髪が軽くなると同時に身体も心も軽くなっていくような気がする。
長年重く張り付いていたものが、剥げ落ちていくようだった。
「日影さん、ちょっと下を向いてくれる? 襟足を揃えるから」
「うん……っ!」
俯いたらうなじに触れられて吃驚した。
「日影さん?」
「……大丈夫」
そう言いながらも日影の震えは止まらない。
折原の指が首筋を撫でる度にビクビクと大きく身体が跳ねる。
「……動物にとって首の後ろは急所だからね、触られるのが怖くても仕方がないよ」
折原はそう言うと、無理に触れることはやめた。日影が少しでも安心できるよう、優しく背中をさすってやる。
「ほら、大丈夫だよ。何もしない」
折原は自分は無害だとアピールしながら、日影の背中をさすり続けた。日影も次第に落ち着き、身体から力を抜いてホッとしたように息を吐く。
「……終わったよ」
折原は手早く髪を切り終え、露わになったばかりの目を射るように白い首筋をひと撫でした。
「んあっ!」
「……」
(何、この声)
折原は日影の艶っぽい声に耳が焼けるかと思った。
日影はボソボソと喋るし低いから聞き取りにくかったが、案外と良い声をしているとは思っていた。
でも色付いた声がこんなに艶めかしいとは思わなかった。
「日影さん、もう一度、聴かせて」
そう言うと折原は日影の首筋をやんわりと撫でた。
滑らかな肌は手に吸い付くようで、極上の手触りだった。
「あっ、あっ、ヤッ……」
身を捩りながらもがく日影の姿に益々興奮したが、目に涙を滲ませて絞り出すような声で怖いと言われて、折原の動きがピタリと止まった。
「……ごめん。やり過ぎた」
スッと離れていく体温に、日影は咄嗟に縋り付く。
「待って、俺に呆れないで!」
怖いし、吃驚したけど折原がしたいことなら我慢するから、自分から離れないで、見捨てないでくれ。
そんなことを目に涙をいっぱいに溜めながら言われて、折原は天を仰いだ。
(勘弁してくれ……)
罪悪感で、流石の折原も胸が痛い。
こんな何も知らない人につけ込むなんて、遊びで手を出したりは出来ない。
「日影さん、髪を流しておいで。シャワーを浴びないと、チクチクして痒くなるから」
「じゃあ一緒に入ろ?」
「ゴフッ!」
折原が変な声を出して倒れそうになった。
人がせっかく冷静になる時間を取ろうとしたのに……。
「一緒にって、今度は俺もお湯に浸かっていいって事?」
「だって、洗ってもらったから綺麗だし……」
赤くなって言い訳をする日影によると、汚れた自分と一緒に湯に浸かったら折原も汚れてしまう。でも綺麗にしてもらったからもう大丈夫だと言う。
全く、彼は心配するところがズレている。
「あのさぁ、一緒に湯に浸かるってことは、俺もあなたも裸なんだよ?」
「当たり前だろう?」
全くわかっていない日影に、折原は溜め息を堪えながら一応は忠告を試みる。
「見えちゃうし、簡単に触れちゃうよ?」
「……でも、流すだけだろ?」
だから大丈夫だよね、他のことはしないだろう? とでも言いたいのだろうか。
その癖、顔を赤らめている日影は何かが起こる事を期待しているようにも見え、折原はさっきしたばかりの決心が揺らぎそうになる。
「そう、流すだけ。流すだけだよ」
折原は自戒を込めてそう言い、手早くその場を片付けて日影を風呂場に連れ込んだ。
互いに服を脱ぎ、お湯が沸くまで身体を洗う。
「じっ、自分で出来るからいい!」
「良いから最後まで面倒を見させなよ」
泡立てたスポンジで、折原が手際よく日影を洗っていく。
「ちょ、いいってば!」
「遠慮しないでよ」
胸の尖りを指先が偶然に掠めて、日影が大げさに慌てる。
痩せている癖に骨も細いからか、全体的に丸みのある身体だった。
胸筋もなだらかな曲線を描いていて、皮膚の薄い乳輪は淡いピンク色をしていた。
「なんか、ぷるんとしてる」
「そっ、そうか!? おかしいのか?」
「ん~ん、おかしくはない。ただ、ちょっと美味しそうだよね」
「ひんっ!」
ぴんっと指先で弾かれて、日影が全身を震わせた。
「ここも気持ちいいの?」
「よっ、よくなんかない!」
日影は自分でそんなところを触ったことはないし、気にしたこともなかった。
なのに折原に触れられると、大げさに反応してしまう。何度も弾かれて、そこが痛いくらいにツンと尖ってしまった。
「も、止めろ……」
「落ち着かない?」
「うん」
こくりと頷いて視線を泳がせる日影の様子を見て、折原は大人しく手を引いた。
そして優しく包み込むように日影を抱き締め、背中を撫でるように洗ってやる。
すると日影がホッとして、身体から力を抜いた。ハグは良いらしい。
「ここも洗ってあげようか?」
股間をさらりと撫でたら物凄い抵抗をされた。
そこまでは駄目みたいだ。
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