【完結】俺の身体の半分は糖分で出来ている!? スイーツ男子の異世界紀行

海野ことり

文字の大きさ
64 / 194

㉜これも試行錯誤だから−1(R−18)

しおりを挟む
「ハヌマーン、お前の師は自分が襲われた事を怒っているのか? それともお前の不行状を怒っているのか?」
 ロクの本質を突いた質問に、ハヌマーンが首を傾げる。

「わからん。何しろ押し倒したと思ったらピカッと目の前が光って、気が付いた時にはもう緊箍児が嵌っていた。お師匠様はこれで言うことを聞くだろうと言っていた」
「その前の状況は? 何故その神がお前の前に現れた?」
「手下を従え長く生きた俺は、通力を持つに至った。楽しく暮らしていたがある日見たこともないくらい美しい女が現れたので、押し倒したのがお師匠様だった。俺は緊箍児を嵌められ、このまま下界に置いておくより修行を積んで神になる方がお前の為にも良いだろうと言われた」
「つまり、下界で暴れまわっていたお前に鎖を付けて、神となるよう仕向けたのがその師なんだな?」
「お師匠様は俺に見込みがあると言っていた」
「見込み……」
 ロクがハヌマーンの言葉を聞いてじっと考え込んでしまった。

(この話は一見したところ、ハヌマーンに暴れられて迷惑していた下界人の願いを神が聞いたものに見える。でも従順になった手駒を――神を手下に加えられるとしたら? 穿ち過ぎだとは思うけど、神を語るものがいたら疑うのも日本人の習性だから)

「あれ? でも折角仲間に引き入れても、新天地を探す旅には連れて行かなかったんだよね? ハヌマーンが断っても、緊箍児で無理矢理に言うことを聞かせる事もできたのに……」
 俺はお師匠様がどうしてハヌマーンを置いていったのか不思議に思う。
 その横でロクが呟いた。

「見込み違いだったんじゃないか?」
「そんな筈はない! 俺はお師匠様から習った妖術を全て使えるようになった! ハヌマーンという神名も貰った!」
「だが、神としては不適格だったろう?」
「む……」
「恐らく神通力を身に付けるだけじゃ駄目だったんだ。神でいるには何かが足りない」
「何かとはなんだ?」
「わからない。それがわかればお前の師と取り引きが出来るのだが」

(ロクの奴、神様と取り引きをする気かよぉ……)
 俺には祟られるだなんて言っておいて、大した強心臓だよな。
 でもどうせハヌマーンにはわからないだろ、と思っていたんだけど奴は俺の事をチラリと見てきた。

「この下界で神々が興味を持ちそうなものは一つしか無い」
「まさか……」
「イチヤからは天界の匂いがする」
「……」
 それってただ単に俺の体臭が甘いだけだよね?
 神様が求める資質じゃあないと思うんだけど……。

「その天界の匂いというのは、どのくらい強い? いずれ神々に嗅ぎ付けられる程か?」
 ロクの言葉にギクリとする。
 えぇぇ、俺ってば獣人たちだけじゃなく、神々にまで狙われるようになっちゃうの?
 流石にそれは無理ゲーだ。

「今は仙桃一つ程も匂わない。天界からじゃ嗅ぎ付けようがないだろう」
「そうか。安心した」
 ホッとロクが息を吐いたのを見て、俺の胸がキュンとする。
 俺を囮に使えば早いのに、ロクは本気で俺の心配をしていた。
 大事にされているなぁと思って嬉しくなる。

「ロク、俺も試したい事があるんだけど」
「なんだ?」
「え~と、二人きりでいい?」
「……わかった」
 俺はロクを寝室に引き戻し、肩を抱かれたがその手を避けた。

「どうした? どのくらい甘くなるか、試したかったんじゃないのか?」
 ロクが優しい声でそう聞いてきたが、そうじゃない。
 俺はロクの手で俺がどのくらい甘く匂うようになるか知りたかったんじゃない。

「ちょっとそこに座って」
 俺は自分が今からやろうとしている事を思って心臓がバクバクしたが、なるべく平然とした顔を装ってロクをベッドに座らせた。
 そしてロクの膝の間にしゃがみ込み、ボトムの前に手を伸ばして寛げようとした。

「おいっ!」
 ロクに慌てて手を掴んで止められ、俺は不服そうに頬を膨らませる。

「実験なんだから、邪魔をするなよ」
「何をするつもりだっ!」
「ロクにして貰わなくても……ロクを食べるだけで甘いと感じるのかなって、俺が一方的に食べたらどうなるのかなと思って」
「食べっ――」
「ダメ?」
 既に直ぐ目の前にある膨らみに興奮して身体が熱いんだけど、お預けを食らったらどうしよう。
 今さら駄目だなんて言われても、俺は諦められそうにない。

「だが、醜悪だと……それにお前には大き過ぎる」
「なにそれ自慢?」
「馬鹿者。お前の口には入らないだろう」
 ツイッと唇を指で押されて思わず吸い付いてしまう。
 俺はロクの指で口の中を擦られるのも好きだった。

「ん……ふ……」
 ちゅぷちゅぷとロクの指をしゃぶって、濡らしてからじっとロクの目を見上げる。

「横から舐めるだけでもいいから……お願い。しゃぶらせて?」
 息を荒らげてお願いしたら、ロクは自分から前を開いた。
 ぼろりと出てきた分身の生々しさに、息が詰まって呼吸がしづらい。

(これ、舐めてみたかった……)
 俺はそっとロクの分身を右手で包み込み、舌を出してべろりと竿を舐めてみる。
 うわ、弾力があって凄い……。

「ッ!」
 チュッと唇で吸い付いただけで声が上がって、俺はロクの弱いところを握っているのだとウキウキした。
 それで調子に乗って、チュッチュチュッチュと竿を小さく吸いまくっていたらロクの先端からとぷっと蜜が溢れ、俺の手からツルッと逃げた。

「アッ、ダメ!」
 俺はロクの分身を両手で掴み直し、焦って先端に喰い付いた。

(ンッ、おっき……)
 口の中にはほんの少ししか含めない。
 でも舌で括れを舐め回していたら喉にいっぱい水っぽいものが流れてきて、それは別に甘くも美味しくもないんだけど不思議ともっともっとと欲しくなる味で、口腔内全体で吸い上げてゴクゴクと飲み込んだ。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

黒豹陛下の溺愛生活

月城雪華
BL
アレンは母であるアンナを弑した獣人を探すため、生まれ育ったスラム街から街に出ていた。 しかし唐突な大雨に見舞われ、加えて空腹で正常な判断ができない。 幸い街の近くまで来ていたため、明かりの着いた建物に入ると、安心したのか身体の力が抜けてしまう。 目覚めると不思議な目の色をした獣人がおり、すぐ後に長身でどこか威圧感のある獣人がやってきた。 その男はレオと言い、初めて街に来たアレンに優しく接してくれる。 街での滞在が長くなってきた頃、突然「俺の伴侶になってくれ」と言われ── 優しく(?)兄貴肌の黒豹×幸薄系オオカミが織り成す獣人BL、ここに開幕!

竜の生贄になった僕だけど、甘やかされて幸せすぎっ!【完結】

ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。

【R18】兄弟の時間【BL】

BL
色々あってニートになった僕、斑鳩 鷹は当たり前だけど両親にめっちゃ将来を心配されまさかの離島暮らしを提案されてしまう。 待ってくれよ! アマゾンが当日配送されないとこなんて無理だし、アニメイトがない世界に住めるか!  斯くて僕は両親が改心すればと家出を決意したが行く宛はなく、行きついたさきはそいつの所だった。 「じゃぁ結婚しましょうか」 眼鏡の奥の琥珀の瞳が輝いて、思わず頷きそうになったけど僕はぐっと堪えた。 そんな僕を見て、そいつは優しく笑うと机に置かれた手を取って、また同じ言葉を言った。 「結婚しましょう、兄さん」 R18描写には※が付いてます。

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

黒豹拾いました

おーか
BL
森で暮らし始めたオレは、ボロボロになった子猫を拾った。逞しく育ったその子は、どうやら黒豹の獣人だったようだ。 大人になって独り立ちしていくんだなぁ、と父親のような気持ちで送り出そうとしたのだが… 「大好きだよ。だから、俺の側にずっと居てくれるよね?」 そう迫ってくる。おかしいな…? 育て方間違ったか…。でも、美形に育ったし、可愛い息子だ。拒否も出来ないままに流される。

オメガ転生。

BL
残業三昧でヘトヘトになりながらの帰宅途中。乗り合わせたバスがまさかのトンネル内の火災事故に遭ってしまう。 そして………… 気がつけば、男児の姿に… 双子の妹は、まさかの悪役令嬢?それって一家破滅フラグだよね! 破滅回避の奮闘劇の幕開けだ!!

ただの雑兵が、年上武士に溺愛された結果。

みどりのおおかみ
BL
「強情だな」 忠頼はぽつりと呟く。 「ならば、体に証を残す。どうしても嫌なら、自分の力で、逃げてみろ」  滅茶苦茶なことを言われているはずなのに、俺はぼんやりした頭で、全然別のことを思っていた。 ――俺は、この声が、嫌いじゃねえ。 *******  雑兵の弥次郎は、なぜか急に、有力武士である、忠頼の寝所に呼ばれる。嫌々寝所に行く弥次郎だったが、なぜか忠頼は弥次郎を抱こうとはしなくて――。  やんちゃ系雑兵・弥次郎17歳と、不愛想&無口だがハイスぺ武士の忠頼28歳。  身分差を越えて、二人は惹かれ合う。  けれど二人は、どうしても避けられない、戦乱の濁流の中に、追い込まれていく。 ※南北朝時代の話をベースにした、和風世界が舞台です。 ※pixivに、作品のキャライラストを置いています。宜しければそちらもご覧ください。 https://www.pixiv.net/users/4499660 【キャラクター紹介】 ●弥次郎  「戦場では武士も雑兵も、命の価値は皆平等なんじゃ、なかったのかよ? なんで命令一つで、寝所に連れてこられなきゃならねえんだ! 他人に思うようにされるくらいなら、死ぬほうがましだ!」 ・十八歳。 ・忠頼と共に、南波軍の雑兵として、既存権力に反旗を翻す。 ・吊り目。髪も目も焦げ茶に近い。目鼻立ちははっきりしている。 ・細身だが、すばしこい。槍を武器にしている。 ・はねっかえりだが、本質は割と素直。 ●忠頼  忠頼は、俺の耳元に、そっと唇を寄せる。 「お前がいなくなったら、どこまででも、捜しに行く」  地獄へでもな、と囁く声に、俺の全身が、ぞくりと震えた。 ・二十八歳。 ・父や祖父の代から、南波とは村ぐるみで深いかかわりがあったため、南波とともに戦うことを承諾。 ・弓の名手。才能より、弛まぬ鍛錬によるところが大きい。 ・感情の起伏が少なく、あまり笑わない。 ・派手な顔立ちではないが、端正な配置の塩顔。 ●南波 ・弥次郎たちの頭。帝を戴き、帝を排除しようとする武士を退けさせ、帝の地位と安全を守ることを目指す。策士で、かつ人格者。 ●源太 ・医療兵として南波軍に従軍。弥次郎が、一番信頼する友。 ●五郎兵衛 ・雑兵。弥次郎の仲間。体が大きく、力も強い。 ●孝太郎 ・雑兵。弥次郎の仲間。頭がいい。 ●庄吉 ・雑兵。弥次郎の仲間。色白で、小さい。物腰が柔らかい。

男だって愛されたい!

朝顔
BL
レオンは雑貨店を営みながら、真面目にひっそりと暮らしていた。 仕事と家のことで忙しく、恋とは無縁の日々を送ってきた。 ある日父に呼び出されて、妹に王立学園への入学の誘いが届いたことを知らされる。 自分には関係のないことだと思ったのに、なぜだか、父に関係あると言われてしまう。 それには、ある事情があった。 そしてその事から、レオンが妹の代わりとなって学園に入学して、しかも貴族の男性を落として、婚約にまで持ちこまないといけないはめに。 父の言うとおりの相手を見つけようとするが、全然対象外の人に振り回されて、困りながらもなぜだか気になってしまい…。 苦労人レオンが、愛と幸せを見つけるために奮闘するお話です。

処理中です...