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㊳修行時々ヤキモチ−2(R−15)
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「では、そなたは練習を続けなさい」
お師匠様にそう言われ、俺はせっせと習った薬を作った。
万能薬と再生薬。この二つの効き目が上がったら、俺は天下だって取れる。
尤も、捕まって飼い殺しにされる可能性の方が高いから、天下なんて目指さないけどね。
「チヤ、作ったものの効き目はどうやって確かめる?」
ロクに訊かれて、そう言えばそうだなと思う。
見た目で違いなどわからないし、俺が飲んだってわからないと思う。
「効果のわからないものを人に売ったりあげたりする訳にはいかないしな。どうしようか」
困っていたらお師匠様が良いことを教えてくれた。
「白蛇は祟り神で呪物にも詳しいので、薬物も見れば大概の効能はわかります。一から十までおおよそのランクごとに分けて貰えば良いでしょう」
え、何その鑑定能力。そんなに賢いのに俺の供なんてしてていいの?
「供になりたがるものは、人の役に立つのが好きなのです」
「ふぅん、いい子だね」
「…………」
「えっ、なに? なんで黙るの?」
俺はよく考えずに喋る事があるので、気分でも害しただろうかと焦る。
「そなたの供になりたがるものは他にもいます。いずれ増やすことを考えてみて下さい」
「あ、はい。わかりました」
どうも積極的に推されているようなので、将来的には増やすことを考えよう。
「そなたに今作れる薬のランクは一でしょうから、ランクが五まで上がったら大神に会わせましょう」
「えっ、そんなんでいいの?」
「ええ、そんなんで良いのですよ」
薄く笑ったお師匠様の顔を見て、背中がゾクゾクと寒くなった。
うわ、何かしくじったかもしんない。
俺はそそくさとその場を逃げ出した。
***
「チヤ、修行をするなら何処か拠点を作るか?」
「そうだね、ここは余り時間の感覚が無いし、寝てるのか寝てないのかわかんないけど休憩を取ってるとそれで済むみたいだからいいっちゃいいんだけど、落ち着ける場所は必要かなぁ?」
「必要だろう。私はチヤを独り占めしたい」
人目のない所で、ロクにだけ見せる姿を堪能したいと言われて顔が熱くなる。
どうしてこいつは平然とそういう事を言えるのだろう。
「別、に……誰にも見られてないだろ」
人も少ないし、注目もされてないようだし。
そう言ったらフッとロクが表情を緩めた。
あ、これは来るな、と思ったら案の定、特大の口説き文句を落としてくれる。
「自分で意識していないのか? お前は人目が無い所では結び目が解けるように緩む。緩んで私に甘い顔を見せる」
「……見せてないよ」
「確かめてみよう」
抱き上げられて何処に連れて行く気だと慌てる。
ロクの奴、いつの間にか拠点の目星を付けていたらしい。柳みたいに地面まで葉の生えた枝が垂れ下がった大きな木の根元へ行った。そして防水シートを敷き、緑のカーテンに囲まれた小部屋のような場所で俺を押し倒してきた。
「ロク? 急にどうしたんだよ?」
大体、唐突にもよおすのはいつも俺の方で、ロクはせがまれれば断らないってだけだったんだけど、今日は珍しくロクの方から来たので吃驚した。
「師がお前を構うのが面白くない」
「…………え?」
まさか、ロクが嫉妬? しかもあのお師匠様に?
「だってアレは人じゃないよ?」
「だがお前と形が似ている」
えっ? えっ? もしかして、ただ単に姿かたちが近いってだけで疎外感を感じたの?
俺が誰かと仲良くするのは面白くないの?
んんっ、ロクがそんな可愛いことを思うなんてっ!
「俺はロクにしか反応しないよ? ロクのカッコいい身体も、可愛い鼻も、えっちなアレも大好き。胸を開いて見せてあげたいくらいなんだからね!」
「……そうか」
満足げなロクが可愛い。
誰が見たって惚れちゃうような立派な獣人なのに、それでも不安に思ったりするんだ。
絶対に俺の好きの方が大きいと思っているだけに、こういうのは嬉しい。
「あのね、俺も獣人じゃないから不安なんだよ。俺でもいいんだって、可愛がって教えて?」
手を差し伸べたら深く抱き締められて口を食まれた。
人とは違うキスに俺はすっかり慣れ、もう黒豹の獣人としかこういう事は出来ないと思う。
(俺にはこれが最高に気持ちのいい行為なんだ)
肌の上を滑る滑らかな感触に、俺はうっとりと息を吐いた。
お師匠様にそう言われ、俺はせっせと習った薬を作った。
万能薬と再生薬。この二つの効き目が上がったら、俺は天下だって取れる。
尤も、捕まって飼い殺しにされる可能性の方が高いから、天下なんて目指さないけどね。
「チヤ、作ったものの効き目はどうやって確かめる?」
ロクに訊かれて、そう言えばそうだなと思う。
見た目で違いなどわからないし、俺が飲んだってわからないと思う。
「効果のわからないものを人に売ったりあげたりする訳にはいかないしな。どうしようか」
困っていたらお師匠様が良いことを教えてくれた。
「白蛇は祟り神で呪物にも詳しいので、薬物も見れば大概の効能はわかります。一から十までおおよそのランクごとに分けて貰えば良いでしょう」
え、何その鑑定能力。そんなに賢いのに俺の供なんてしてていいの?
「供になりたがるものは、人の役に立つのが好きなのです」
「ふぅん、いい子だね」
「…………」
「えっ、なに? なんで黙るの?」
俺はよく考えずに喋る事があるので、気分でも害しただろうかと焦る。
「そなたの供になりたがるものは他にもいます。いずれ増やすことを考えてみて下さい」
「あ、はい。わかりました」
どうも積極的に推されているようなので、将来的には増やすことを考えよう。
「そなたに今作れる薬のランクは一でしょうから、ランクが五まで上がったら大神に会わせましょう」
「えっ、そんなんでいいの?」
「ええ、そんなんで良いのですよ」
薄く笑ったお師匠様の顔を見て、背中がゾクゾクと寒くなった。
うわ、何かしくじったかもしんない。
俺はそそくさとその場を逃げ出した。
***
「チヤ、修行をするなら何処か拠点を作るか?」
「そうだね、ここは余り時間の感覚が無いし、寝てるのか寝てないのかわかんないけど休憩を取ってるとそれで済むみたいだからいいっちゃいいんだけど、落ち着ける場所は必要かなぁ?」
「必要だろう。私はチヤを独り占めしたい」
人目のない所で、ロクにだけ見せる姿を堪能したいと言われて顔が熱くなる。
どうしてこいつは平然とそういう事を言えるのだろう。
「別、に……誰にも見られてないだろ」
人も少ないし、注目もされてないようだし。
そう言ったらフッとロクが表情を緩めた。
あ、これは来るな、と思ったら案の定、特大の口説き文句を落としてくれる。
「自分で意識していないのか? お前は人目が無い所では結び目が解けるように緩む。緩んで私に甘い顔を見せる」
「……見せてないよ」
「確かめてみよう」
抱き上げられて何処に連れて行く気だと慌てる。
ロクの奴、いつの間にか拠点の目星を付けていたらしい。柳みたいに地面まで葉の生えた枝が垂れ下がった大きな木の根元へ行った。そして防水シートを敷き、緑のカーテンに囲まれた小部屋のような場所で俺を押し倒してきた。
「ロク? 急にどうしたんだよ?」
大体、唐突にもよおすのはいつも俺の方で、ロクはせがまれれば断らないってだけだったんだけど、今日は珍しくロクの方から来たので吃驚した。
「師がお前を構うのが面白くない」
「…………え?」
まさか、ロクが嫉妬? しかもあのお師匠様に?
「だってアレは人じゃないよ?」
「だがお前と形が似ている」
えっ? えっ? もしかして、ただ単に姿かたちが近いってだけで疎外感を感じたの?
俺が誰かと仲良くするのは面白くないの?
んんっ、ロクがそんな可愛いことを思うなんてっ!
「俺はロクにしか反応しないよ? ロクのカッコいい身体も、可愛い鼻も、えっちなアレも大好き。胸を開いて見せてあげたいくらいなんだからね!」
「……そうか」
満足げなロクが可愛い。
誰が見たって惚れちゃうような立派な獣人なのに、それでも不安に思ったりするんだ。
絶対に俺の好きの方が大きいと思っているだけに、こういうのは嬉しい。
「あのね、俺も獣人じゃないから不安なんだよ。俺でもいいんだって、可愛がって教えて?」
手を差し伸べたら深く抱き締められて口を食まれた。
人とは違うキスに俺はすっかり慣れ、もう黒豹の獣人としかこういう事は出来ないと思う。
(俺にはこれが最高に気持ちのいい行為なんだ)
肌の上を滑る滑らかな感触に、俺はうっとりと息を吐いた。
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