願いを持ちしはじまりの緑石

御伽夢見

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第一章

出発

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 ファイアル国にはディランとフォルガイアが向かうことになった。クルーの話していたものがあのクリスタルと同じ性質のものか不明であり、何が起こるかわからない。フォリーの当時の記憶によれば悪人の周りを囲み出したクリスタル状のものは暗い緑。だが、テオを封じたクリスタルは優しい緑。既に過去王子2人と姫1人が被害を受けたのだから最低人数に絞られた。

 ルーカスは妹にブレスレットを渡した。自分の光の力を込めてある。何か起きてブレスレットが壊れることになれば直ぐルーカスに伝わる仕様だ。

 一方、ディランはアレックスの焼きもちという名の感情に対応していた。
 フォリーを恋愛対象としてみたことはディランにはない。あれは自分にとって幼馴染み兼、妹のようなもの。そして、アレックスのフォリーへの言動から、誰もが昔から彼の心を締めているのは彼女だとわかっていた。ただ、フォリーがアレックスにどういう感情を抱いているのかはいまいち不明だった。それがアレックスの焼きもち要因の1つであることも確かだった。

 クルーには何故自分がクリスタルの解除に必要かもしれないのかまだ話してない。森で時間をとったのも理由だが、ファイアルへ行ってからでも話はできる。それよりもファイアルの王妃の命のためにも早めに移動したほうがよいと思われたから。






 「アレックス。これ持っていてほしいの。」

 「何これ?」

フォリーから国境で渡されたのはとても小さな巾着袋。

 「その中にいつも私が持ち歩いていた紫水晶が入ってるの。無事に戻ってきてそれを受け取れるように願掛け。アレックスが大事にそれを保管しいてね。お願い。」

 「う、うん!勿論。
  ディランもフォリーも無理しないでね。気をつけて行ってきて。」

 2人がファイアル国へ入国しに向かう姿を見ながら、手の中の袋を握りしめ、ちょっとくすぐったい気持ちになるアレックスだった。

 入国手続き中、ディランはアレックスの様子が容易く想像できて、本当に素直というか、単純というか、何というか、と思っていた。

 そういえばあの変態、随分怖い思いしたらしいな。

と、ふと勾留場からの報告を思い出し、吹き出し笑いをしてしまった。

 「ディラン兄、どうしたの?」

 フォリーが不思議そうな表情で聞いてくる。

 「いや、本当にお前はとんでもないやつに好かれてると思ってね。」

 「え?何?????」

 とうとうディランは声を出して笑いだした。

 
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