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公爵家編
64.パーティー2
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メル様は赤い騎士服に、俺は何故かメイド服からドレスに着替えた。ドレスと言っても、ズボンは履いているんだけど。
前が短すぎて足が丸見えになっちゃうから履いているような感覚だ。逆にドレスの後ろは尻尾のように長い。もしかしたら、一種のデザインかと思わなくもないが、俺にはファッションは理解出来ない。メル様は「かわい!」と褒めるだけで当てにならないし。
アクセサリーはネックレスとブレスレットを着け、髪は赤いリボンで縛っている。髪型は編み込みして、後ろでお団子になっている。
メル様の髪型は騎士服に似合うように、ポニーテールだ。しかも普通のやつではなく、サイドを三つ編みにして、一緒に縛るというちょっとしたおしゃれなポニーテールだ。更に言うと、この髪型は俺がやったんだ。メル様のメイドはこれくらい出来ないとね!
イヤリングは新しいものが用意されていて、赤い薔薇のような宝石が付いていた。それを指示された通りに右に着ける。何かの意味があるのかもしれないけど、俺には分からなかった。
靴はヒールが無い平べったなもの。いつものブーツより動きにくいけど、軽いのはこっちだ。
「さぁ、行きましょう」
俺はメル様のエスコートでエントランスホールに戻る。長いドレスの裾を踏まないように、階段を降りる時は、手すりを掴んでゆっくりと降りる。手すりを持ってない方の手は、メル様に片手を差し出されて、それを支えにしている。
何だか、皆に見られている気がするけど、音楽は鳴っているから気の所為だと思うことに。だっていちいち気にしていたら、メイド服でさえ着れなくなってしまう。
下を向いて、1段1段降りていき、ようやく地面に到着する。
「お姫様、私と踊って下さい」
今まで掴んでいてくれた手を持ち上げて、手の甲にキスするフリをする。それはまるで騎士然として、心臓がキュンとなる。女性の乙女心を知ってしまい、何だか複雑な気分になった。
「はい」
了承すると、メル様は俺の腰を抱いてゆったりとリードしながら踊る。
時々、メル様のダンスの練習相手になっていたので、初めのときのように足を踏んづけ回ることもない。
「上手になったわね」
「メル様のお陰デス」
「ウェインはそればかり。もっと自分の事を褒めてあげても良いのよ。ウェインはとっても頑張り屋で良い子」
メル様があまりにも褒めるものだから、俺は気恥ずかしくなって、口ごもる。
「私が男であれば、ずっと傍にいて、お父様になんか絶対に渡さないのに」
ギュッと距離を縮め、耳元で囁かれた。
チリンチリーン
しかし、その内容を俺が考える前にベルの高い音が響き渡り、音がした方へと皆が注目する。
前が短すぎて足が丸見えになっちゃうから履いているような感覚だ。逆にドレスの後ろは尻尾のように長い。もしかしたら、一種のデザインかと思わなくもないが、俺にはファッションは理解出来ない。メル様は「かわい!」と褒めるだけで当てにならないし。
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メル様の髪型は騎士服に似合うように、ポニーテールだ。しかも普通のやつではなく、サイドを三つ編みにして、一緒に縛るというちょっとしたおしゃれなポニーテールだ。更に言うと、この髪型は俺がやったんだ。メル様のメイドはこれくらい出来ないとね!
イヤリングは新しいものが用意されていて、赤い薔薇のような宝石が付いていた。それを指示された通りに右に着ける。何かの意味があるのかもしれないけど、俺には分からなかった。
靴はヒールが無い平べったなもの。いつものブーツより動きにくいけど、軽いのはこっちだ。
「さぁ、行きましょう」
俺はメル様のエスコートでエントランスホールに戻る。長いドレスの裾を踏まないように、階段を降りる時は、手すりを掴んでゆっくりと降りる。手すりを持ってない方の手は、メル様に片手を差し出されて、それを支えにしている。
何だか、皆に見られている気がするけど、音楽は鳴っているから気の所為だと思うことに。だっていちいち気にしていたら、メイド服でさえ着れなくなってしまう。
下を向いて、1段1段降りていき、ようやく地面に到着する。
「お姫様、私と踊って下さい」
今まで掴んでいてくれた手を持ち上げて、手の甲にキスするフリをする。それはまるで騎士然として、心臓がキュンとなる。女性の乙女心を知ってしまい、何だか複雑な気分になった。
「はい」
了承すると、メル様は俺の腰を抱いてゆったりとリードしながら踊る。
時々、メル様のダンスの練習相手になっていたので、初めのときのように足を踏んづけ回ることもない。
「上手になったわね」
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「ウェインはそればかり。もっと自分の事を褒めてあげても良いのよ。ウェインはとっても頑張り屋で良い子」
メル様があまりにも褒めるものだから、俺は気恥ずかしくなって、口ごもる。
「私が男であれば、ずっと傍にいて、お父様になんか絶対に渡さないのに」
ギュッと距離を縮め、耳元で囁かれた。
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