雪も積もれば冬となる～悪役公爵家に愛されちゃった！？～

学園編

75.”プロローグ”

　ここは、魔法と剣の不思議な世界。神と生き物が共存して生きていました。
　神達は生き物に様々な恩恵を与え、代わりに生き物は神を信仰しました。
　生き物は、人間と動物、植物に別れ、神はそれを真似るように魔物を作りました。
　魔物は神の手を離れて、生き物を食い尽くすように。それと同時に人間の信仰は薄くなり、やがて、人間は神が見えなくなりました。
　そして神の物である土地を人間は、４等分にします。それが北の国、西の国、東の国、南の国です。
　やがて、北と南の国が喧嘩を始めました。
　北の国は冬の季節が長く、そして海が多いので食べ物が少ないのです。だから、何処かで奪うしかありませんでした。そこで一番大きい、土地を持っている南の国に目をつけました。
　北と南の国が喧嘩をしている間、西と東の国は、どちらの味方もしませんでした。
　ある時、一柱の神が南の国の女の子に一目惚れしました。そこで神が、提案したのです。国を守る代わりに彼女が欲しいと。南の国は、喜んで彼女を差し出しました。それが南の国、イリング王国の王家の始まりでした。
　神が味方になると、あっという間に喧嘩は収まりました。代わりに南の国は、火の国と称されるようになりました。
　人間はまた神を信じるようになり、神を祀る神殿を作りました。

　それから数百年後、主人公はイリング王国の神殿に捨てられました。それはイリング王国とって珍しく、とても寒い日でした。
　主人公は、そんな境遇を不幸とも思わず、同じ境遇の子供達と手を取り合い、幸せに暮らしていました。それに感心した氷の女神は彼女を聖女にしたのです。
　聖女とは人を癒やす神聖な者。やがて神に至る者です。国とっても、とても名誉な事なのです。
　その立場から王家は、主人公を貴族が通う王立学園に招待しました。そこには、影を抱えた男の子達がいます。主人公は、彼らを救い、彼らの中の一人と恋に落ちることが出来ます。
　しかし、それを阻む女の姿が……。彼女の妨害をすり抜けながら、愛を育んでください！

　そしてそんな主人公が、学園に通っているとある日、北の国であるバド王国が滅びたという報告が入りました。その謎を解明するため、主人公達はバド王国に向かいます。
　バド王国が滅んだ理由は、それは魔王が誕生したからでした。魔王は魔法でありとあらゆるものを凍らせて命を消していきます。まだ生きている人達を助けながら、主人公は、愛する者と魔王を倒して世界の窮地を救ってください！