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Step2 バグった距離感は、矯正不可のようで……
何もかもが溶かされて……
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それから、どれくらいの時間が流れたのか。
「は……う……うう…っ」
ベッドの上で、フィレオトールは力なく身を投げ出して小さく震えるだけになっていた。
それまで休むことなく愛撫を尽くしていたノクスは、一度間を置いてからおもむろに次の場所へと手を伸ばす。
「―――っ!!」
ズボンにノクスの手がかかって、フィレオトールは大きく目を見開いた。
「ノクス……そこは…っ」
とっさにノクスの手を止めると、彼はこちらの手を取って指を絡めてくる。
「だめとか言うなよ? お前もそろそろきついだろ?」
「で……でも……」
「大丈夫だって。恥ずかしいのは最初だけだ。」
あやすようにフィレオトールの頭をなでて、ノクスは躊躇いなくズボンの留め金を緩めた。
「―――あああっ!!」
体の中で一番熱かったそこに触れられ、脳裏を真っ白に焼くような強烈な快感が全身を襲う。
もう随分と長いこと反応していたのだろう。
ノクスが触れたそこはかなり熱をたぎらせていて、自分の耳に水音を届けてくるほどに濡れていた。
「とりあえず、一回楽になっとけ。」
ノクスはフィレオトールの唇に軽く口づけを落とし、熱に添えた手を緩やかに動かし始めた。
「あっ……あ、あ……ああっ!」
フィレオトールは、びくびくと体を何度も跳ねさせる。
これまでとは桁違いの快感の奔流。
それに、意識が追いつけるわけがなかった。
別の場所を長い時間をかけて刺激されて、散々昂らされていた体だ。
すでに体も頭もとろとろに溶かされている状況では、この強烈な刺激に耐えられない。
あっという間に熱は極限まで煽られ、限界の波が怒濤の勢いで襲ってくる。
「だめっ……あっ、あっ、あっ―――んああっ!!」
その瞬間は、もう何が起こったのか分からなかった。
気付いた時には体中から力が抜けていて、自分の中で暴れる熱を吐き出したちょっとした疲労感と、苦しさから解放された安堵感が全身を支配していた。
「あ……う……」
くたくたになったフィレオトールは、大きな呼吸を繰り返すだけ。
そんなフィレオトールを見下ろすノクスは自分の手で受け止めた愛液をよく指になじませ、さらなる行動に移る。
「あっ…」
「痛かったら言えよ。」
片手でフィレオトールの膝裏を支え、ノクスは固い蕾の中に指を潜り込ませた。
「う……うぅ……」
フィレオトールはぎゅっと目を閉じ、初めての感覚に耐えた。
「大丈夫か?」
その問いかけに、フィレオトールはなんとか頷きを返す。
恥ずかしいだとか、そんな感情までは意識が回らない。
ノクスの優しい指に踊らされるまま、ただただ身悶えるしかなかった。
ノクスは、また長い時間をかけて隘路の中をゆっくりとほぐしていった。
いつの間にか指が二本、三本と増えていったようだけど、熱に浮かされた頭ではそれすらもよく分からない。
最初にあった異物感はいつしか消え、内壁をこする指の動きが気持ちよくさえ思えてきた頃、徐々にではあるがノクスの指の動きが変わってきた。
キスの時みたいに、何かを探るような動きだ。
そんなノクスの指が、とある一点をかすめた時―――
「ああっ!!」
とてつもない快感がそこで弾けた。
「あ……え…?」
長いこと続いていた穏やかな快感に油断していたせいで、レベルが違うその快感に戸惑ってしまった。
「オッケー。ここな?」
「やっ……だ、だめ!」
確かめるように何度もそこをこすられ、体が勝手に痙攣する上に視界が明滅してしまう。
「もう少し我慢しろ。他にもいい場所がないか探すから。」
「んあっ……やだ……あ……ああっ!」
口をついて出た否定の言葉は、ノクスに届かない。
ノクスは器用に指を動かし、自分がよく反応する部分がないかを探り始めた。
そして、自分が少しでも違った反応を見せる場所を見つけては、確かめるようにそこを何度か刺激して、また次の場所を探す。
そんなことをされている間に、自分の体はいつしかまた高い熱に支配されることになっていた。
「―――よし。こんなもんだろう。」
何かに満足したのか、ノクスはようやく指を抜いてくれる。
でも、その時はノクスの体温が離れていってしまったことが、なんだか寂しくてたまらなくて……
「ノクス……」
思わず、彼に向かって手を伸ばしていた。
「大丈夫だ。どこにも行かねぇよ。」
一度頭をなでてくれたノクスは、羽が触れるような軽いキスを落としてきた。
そして、一度体を起こしたかと思うと、彼は自身のシャツに手をかける。
「―――ふぅ。」
シャツを脱ぎ捨てたノクスと目が合って、ドキリと心臓が跳ねてしまった。
自分を見下ろす菫色の瞳。
その目は確かな欲情に彩られていて、どこか野性味を感じさせる鋭い光を宿している。
身にまとう雰囲気は色気を帯びているようにも見えて、これから自分が彼に抱かれるんだと強制的に知らしめられるようだった。
(こんなノクス……初めて見た……)
ノクスの凄みに飲まれて、何も言えなくなる。
途端に暴れ出した心臓の音が聴覚いっぱいを満たす。
半ば茫然とノクスを見上げていたフィレオトールに、邪魔な服を全て取り去ったノクスが再び覆い被さった。
「フィル、いくぞ。」
「あ…」
低く宣言されて、心臓の高鳴りが最高潮になる。
それと同時に、小さくひくついていた蕾に熱いものがあてがわれた。
「あ……あ……」
とっさに感じたのは、未知の経験に対する恐怖。
「大丈夫だ。怖くない。怖くないように、最初は一気にいくからな。」
そう告げたノクスは、ぐっとそこに力を込めた。
「―――あああっ!!」
勢いよく隘路を貫かれ、フィレオトールは背中を弓なりにしならせる。
「あ……あ、あ、あ……」
全身がガクガクと震える。
自分の中に、固い灼熱が確かに存在している。
その初めての感覚は、言葉では表現しきれなかった。
「う……く……」
ノクスも切なげに奥歯を噛む。
少し時間をかけてそれぞれの感覚をやり過ごした後、ノクスがそっと頬をなでてきた。
「大丈夫か?」
「あ……う……」
口ではまともに言葉を返せなかったので、なんとか頷くことで答える。
「念入りにほぐしたつもりだけど、痛くないか?」
これにも小さく頷く。
「そっか…。ならよかった。」
ほっとしたように呟いたノクスは、蕾の中に埋めた劣情をゆっくりと動かし始めた。
「あっ…」
その瞬間、フィレオトールはびくんと喉を仰け反らせていた。
指とは明らかに違う質量の大きなものが自分の中で蠢く感触。
それが、寒気にも似た何かで背中をぞくぞくと震わせてくる。
「本当に大丈夫そうだな。」
フィレオトールの声に含まれた甘さを感じ取り、ノクスはどこか緊張していた表情を和らげた。
「ふ……う……は……あっ……」
フィレオトールは、たまらずシーツをぐしゃぐしゃに握る。
―――気持ちいい。
ノクスの熱が隘路をこする度、腰辺りで小さな爆発が起きて、快感の波が脳髄にまで押し寄せてくる。
頭が沸騰しそうだ。
視界が滲んで、世界がぼんやりとしてくる。
それなのに……
「―――ああっ!!」
まるでその先には行かせないとでも言うように、ノクスの熱がより感じるポイントを的確に突いてくるのだ。
「ノクス……だめっ……そこやだぁっ!!」
自分の存在全てが快楽でおかしくなってしまいそうで、フィレオトールは高い嬌声をあげて頭を振る。
「いいよ。そのままおかしくなっとけ。」
「ああっ! やっ……あっ……あああっ!!」
ノクスの言葉に導かれるように、フィレオトールはベッドの上で何度も体を跳ねさせた。
熱い。
苦しい。
でも気持ちいい。
様々な感覚が目まぐるしく脳裏を暴れ回って、理性を押し流して本能だけを剥き出しにしていく。
ノクスの熱棒が打ちつけられるほどに、体がどんどん熱く昂っていく。
もう、我慢できない……
「あ…っ……ノクス……も…むりっ……」
限界がすぐ傍まで迫ってきて、フィレオトールは熱に浮かされた虚ろな声で必死にノクスへ訴える。
すると、ノクスが身を寄せてきて唇を重ねてきた。
再び絡まったノクスの舌は、最初のキスの時よりもかなり熱くなっていたように思う。
「フィル……ちょっとしんどいかもしれないけど、頑張ってくれよ。」
唇が離れた後、ノクスがそんなことを言ってきた。
「え……なに…?」
どういう意味かと訊ねようとした瞬間、大きく動いたノクスの劣情が勢いよく隘路の奥を突き上げた。
「あああっ!!」
先ほどまでなかったその動きに、体がまた大きく跳ねる。
それを皮切りに、ノクスの動きが一気に早くなった。
「あっ……やっ……ああんっ!」
だめとか無理とか。
意味が通じる言葉なんか、もう一言も言えなかった。
甲高い嬌声を零し、快感に飲み込まれるしかないフィレオトール。
そんなフィレオトールを抱くノクスも、自身の欲情に完全に飲まれてしまっているようだった。
互いの荒い息遣いと、ベッドが大きく軋む音。
それらが暗い部屋の中を満たす。
「フィル…っ」
愛おしそうにフィレオトールの名前を呼ぶノクスの声に、苦しさが混じる。
次の瞬間、ノクスは自身の熱を力強くフィレオトールの中に押しつけた。
「あっ…」
ノクスの劣情が大きく膨らんだかと思うと、そこから吐き出された熱が勢いよく自分の中に広がっていく。
「~~~~~っ!!」
かすれてしまった絶叫は、音にすらならなかった。
「フィル……」
息を乱すノクスが、貪るように唇を奪ってくる。
その深いキスを受け入れながら、フィレオトールは静かに目を閉じた。
「は……う……うう…っ」
ベッドの上で、フィレオトールは力なく身を投げ出して小さく震えるだけになっていた。
それまで休むことなく愛撫を尽くしていたノクスは、一度間を置いてからおもむろに次の場所へと手を伸ばす。
「―――っ!!」
ズボンにノクスの手がかかって、フィレオトールは大きく目を見開いた。
「ノクス……そこは…っ」
とっさにノクスの手を止めると、彼はこちらの手を取って指を絡めてくる。
「だめとか言うなよ? お前もそろそろきついだろ?」
「で……でも……」
「大丈夫だって。恥ずかしいのは最初だけだ。」
あやすようにフィレオトールの頭をなでて、ノクスは躊躇いなくズボンの留め金を緩めた。
「―――あああっ!!」
体の中で一番熱かったそこに触れられ、脳裏を真っ白に焼くような強烈な快感が全身を襲う。
もう随分と長いこと反応していたのだろう。
ノクスが触れたそこはかなり熱をたぎらせていて、自分の耳に水音を届けてくるほどに濡れていた。
「とりあえず、一回楽になっとけ。」
ノクスはフィレオトールの唇に軽く口づけを落とし、熱に添えた手を緩やかに動かし始めた。
「あっ……あ、あ……ああっ!」
フィレオトールは、びくびくと体を何度も跳ねさせる。
これまでとは桁違いの快感の奔流。
それに、意識が追いつけるわけがなかった。
別の場所を長い時間をかけて刺激されて、散々昂らされていた体だ。
すでに体も頭もとろとろに溶かされている状況では、この強烈な刺激に耐えられない。
あっという間に熱は極限まで煽られ、限界の波が怒濤の勢いで襲ってくる。
「だめっ……あっ、あっ、あっ―――んああっ!!」
その瞬間は、もう何が起こったのか分からなかった。
気付いた時には体中から力が抜けていて、自分の中で暴れる熱を吐き出したちょっとした疲労感と、苦しさから解放された安堵感が全身を支配していた。
「あ……う……」
くたくたになったフィレオトールは、大きな呼吸を繰り返すだけ。
そんなフィレオトールを見下ろすノクスは自分の手で受け止めた愛液をよく指になじませ、さらなる行動に移る。
「あっ…」
「痛かったら言えよ。」
片手でフィレオトールの膝裏を支え、ノクスは固い蕾の中に指を潜り込ませた。
「う……うぅ……」
フィレオトールはぎゅっと目を閉じ、初めての感覚に耐えた。
「大丈夫か?」
その問いかけに、フィレオトールはなんとか頷きを返す。
恥ずかしいだとか、そんな感情までは意識が回らない。
ノクスの優しい指に踊らされるまま、ただただ身悶えるしかなかった。
ノクスは、また長い時間をかけて隘路の中をゆっくりとほぐしていった。
いつの間にか指が二本、三本と増えていったようだけど、熱に浮かされた頭ではそれすらもよく分からない。
最初にあった異物感はいつしか消え、内壁をこする指の動きが気持ちよくさえ思えてきた頃、徐々にではあるがノクスの指の動きが変わってきた。
キスの時みたいに、何かを探るような動きだ。
そんなノクスの指が、とある一点をかすめた時―――
「ああっ!!」
とてつもない快感がそこで弾けた。
「あ……え…?」
長いこと続いていた穏やかな快感に油断していたせいで、レベルが違うその快感に戸惑ってしまった。
「オッケー。ここな?」
「やっ……だ、だめ!」
確かめるように何度もそこをこすられ、体が勝手に痙攣する上に視界が明滅してしまう。
「もう少し我慢しろ。他にもいい場所がないか探すから。」
「んあっ……やだ……あ……ああっ!」
口をついて出た否定の言葉は、ノクスに届かない。
ノクスは器用に指を動かし、自分がよく反応する部分がないかを探り始めた。
そして、自分が少しでも違った反応を見せる場所を見つけては、確かめるようにそこを何度か刺激して、また次の場所を探す。
そんなことをされている間に、自分の体はいつしかまた高い熱に支配されることになっていた。
「―――よし。こんなもんだろう。」
何かに満足したのか、ノクスはようやく指を抜いてくれる。
でも、その時はノクスの体温が離れていってしまったことが、なんだか寂しくてたまらなくて……
「ノクス……」
思わず、彼に向かって手を伸ばしていた。
「大丈夫だ。どこにも行かねぇよ。」
一度頭をなでてくれたノクスは、羽が触れるような軽いキスを落としてきた。
そして、一度体を起こしたかと思うと、彼は自身のシャツに手をかける。
「―――ふぅ。」
シャツを脱ぎ捨てたノクスと目が合って、ドキリと心臓が跳ねてしまった。
自分を見下ろす菫色の瞳。
その目は確かな欲情に彩られていて、どこか野性味を感じさせる鋭い光を宿している。
身にまとう雰囲気は色気を帯びているようにも見えて、これから自分が彼に抱かれるんだと強制的に知らしめられるようだった。
(こんなノクス……初めて見た……)
ノクスの凄みに飲まれて、何も言えなくなる。
途端に暴れ出した心臓の音が聴覚いっぱいを満たす。
半ば茫然とノクスを見上げていたフィレオトールに、邪魔な服を全て取り去ったノクスが再び覆い被さった。
「フィル、いくぞ。」
「あ…」
低く宣言されて、心臓の高鳴りが最高潮になる。
それと同時に、小さくひくついていた蕾に熱いものがあてがわれた。
「あ……あ……」
とっさに感じたのは、未知の経験に対する恐怖。
「大丈夫だ。怖くない。怖くないように、最初は一気にいくからな。」
そう告げたノクスは、ぐっとそこに力を込めた。
「―――あああっ!!」
勢いよく隘路を貫かれ、フィレオトールは背中を弓なりにしならせる。
「あ……あ、あ、あ……」
全身がガクガクと震える。
自分の中に、固い灼熱が確かに存在している。
その初めての感覚は、言葉では表現しきれなかった。
「う……く……」
ノクスも切なげに奥歯を噛む。
少し時間をかけてそれぞれの感覚をやり過ごした後、ノクスがそっと頬をなでてきた。
「大丈夫か?」
「あ……う……」
口ではまともに言葉を返せなかったので、なんとか頷くことで答える。
「念入りにほぐしたつもりだけど、痛くないか?」
これにも小さく頷く。
「そっか…。ならよかった。」
ほっとしたように呟いたノクスは、蕾の中に埋めた劣情をゆっくりと動かし始めた。
「あっ…」
その瞬間、フィレオトールはびくんと喉を仰け反らせていた。
指とは明らかに違う質量の大きなものが自分の中で蠢く感触。
それが、寒気にも似た何かで背中をぞくぞくと震わせてくる。
「本当に大丈夫そうだな。」
フィレオトールの声に含まれた甘さを感じ取り、ノクスはどこか緊張していた表情を和らげた。
「ふ……う……は……あっ……」
フィレオトールは、たまらずシーツをぐしゃぐしゃに握る。
―――気持ちいい。
ノクスの熱が隘路をこする度、腰辺りで小さな爆発が起きて、快感の波が脳髄にまで押し寄せてくる。
頭が沸騰しそうだ。
視界が滲んで、世界がぼんやりとしてくる。
それなのに……
「―――ああっ!!」
まるでその先には行かせないとでも言うように、ノクスの熱がより感じるポイントを的確に突いてくるのだ。
「ノクス……だめっ……そこやだぁっ!!」
自分の存在全てが快楽でおかしくなってしまいそうで、フィレオトールは高い嬌声をあげて頭を振る。
「いいよ。そのままおかしくなっとけ。」
「ああっ! やっ……あっ……あああっ!!」
ノクスの言葉に導かれるように、フィレオトールはベッドの上で何度も体を跳ねさせた。
熱い。
苦しい。
でも気持ちいい。
様々な感覚が目まぐるしく脳裏を暴れ回って、理性を押し流して本能だけを剥き出しにしていく。
ノクスの熱棒が打ちつけられるほどに、体がどんどん熱く昂っていく。
もう、我慢できない……
「あ…っ……ノクス……も…むりっ……」
限界がすぐ傍まで迫ってきて、フィレオトールは熱に浮かされた虚ろな声で必死にノクスへ訴える。
すると、ノクスが身を寄せてきて唇を重ねてきた。
再び絡まったノクスの舌は、最初のキスの時よりもかなり熱くなっていたように思う。
「フィル……ちょっとしんどいかもしれないけど、頑張ってくれよ。」
唇が離れた後、ノクスがそんなことを言ってきた。
「え……なに…?」
どういう意味かと訊ねようとした瞬間、大きく動いたノクスの劣情が勢いよく隘路の奥を突き上げた。
「あああっ!!」
先ほどまでなかったその動きに、体がまた大きく跳ねる。
それを皮切りに、ノクスの動きが一気に早くなった。
「あっ……やっ……ああんっ!」
だめとか無理とか。
意味が通じる言葉なんか、もう一言も言えなかった。
甲高い嬌声を零し、快感に飲み込まれるしかないフィレオトール。
そんなフィレオトールを抱くノクスも、自身の欲情に完全に飲まれてしまっているようだった。
互いの荒い息遣いと、ベッドが大きく軋む音。
それらが暗い部屋の中を満たす。
「フィル…っ」
愛おしそうにフィレオトールの名前を呼ぶノクスの声に、苦しさが混じる。
次の瞬間、ノクスは自身の熱を力強くフィレオトールの中に押しつけた。
「あっ…」
ノクスの劣情が大きく膨らんだかと思うと、そこから吐き出された熱が勢いよく自分の中に広がっていく。
「~~~~~っ!!」
かすれてしまった絶叫は、音にすらならなかった。
「フィル……」
息を乱すノクスが、貪るように唇を奪ってくる。
その深いキスを受け入れながら、フィレオトールは静かに目を閉じた。
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