罪の風~忘却の言葉~

夏の地蔵

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我が儘の主張

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接客業で働いてる底辺の元友達にわざと子供見せびらかす

ほら羨ましいでしょう?

元友達はいらっしゃいませーしか言わないけど

心では内心うらやまがってるはず

ーほんとうにそうおもう?ー

自分の子供じゃない声がしたと思ったら自分の子供が

おかあさーんコレ拾った

黄色の絵の具をもってくる

手に取ると

ーそれはあなただけー

びっくりして後ろを振り返っても誰もいず

いつの間にか黄色の絵の具はなかった

子供は白い服の女の子がね持って行ったよーと

私は見つけられなかったが

まっいいかと気にしなかった

子供を見せにいったのは

子供を作らず低賃金で働く元友人を笑って他の友達にバラしたいだけ

これは主張なのだ

消して我が儘じゃない

昔から私は自分を主張してきた

あれは20年前ぐらい中学生の時

お母さんに携帯買って貰い通う高校

私がいじめられてもいいの?と欲しいものなど

主張した

友達だった子はお金が掛かるし働いてからかなという

親なんだから当たり前でしょ

馬鹿みたいいい子ちゃんぶって

公立落ちて私立へ行った時も

別にいい

別に馬鹿じゃないし

人が多かっただけ

要領良く生きなきゃだめなのだ

ブスだからと言われたことがある

でも主張していけばいいのだ

お姉ちゃんがうるさい

友達に私は我が儘だと言うわ

高校は弟がいるのに私立とは

落ちたから仕方ないじゃんと喧嘩になった

お姉ちゃんは公立だから何

お母さんだけ理解者

私は悪口なんかいってない主張しただけ

人のダメな部分を見つけて注意しただけ

何がダメなのかしら?


ーあなたみたいなひときらいー


その日は風が強い日だった

子供と手を歩く

子供が走って行く引っ張ろうと手を伸ばした瞬間

手だけが子供と一緒に行ってしまった

体には大きな板みたいなものと硝子が突き刺さっている

痛みが酷く意識が朦朧とする中で


学生の頃言われた言葉や仕事している元友人の職場から聞こえる声

ブスなのに主張という我が儘うざい

あいつ嫌われ者の漫研ブス女と仲良くなったんだってぴったりじゃん

いい子ちゃんはどっちよ

お姉さんが性格まともじゃん

あの人誰ですか?あー誰だっけ

中学校確か一緒だった気がするけど昼間近くから暇なのかな

うわ子供しつけできないし引くわー

子供あんまり好きじゃないんだよね

働いてた方がマシ

自分ないからわざわざ店に来たのか

暇なんだな~

さあて今日も仕事仕事


えっ私こんなに嫌われていたの?羨ましくないの?

ウソウソ

ーほんとうだよー

白い服の女の子がゴミを見る目で見ていた

ーあなたがいちばんいらないー

一人の女性が訃報がニュースになっただけだった
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