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まさかのリアルBL
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「フィ、フィー、あの…あまり見ないでもらえますか…緊張します」
「あ、ごめんね、ギデオンさん。鍛えてるだけあってキレイなカラダだなぁ、って思って」
ペタリ、と胸に手のひらを乗せると、「ひゃうっ」と悪魔が変な声を出した。面白い。
悪魔は恨めしそうな顔で私を見ると、
「…フィーは、わたくしが見てもまったく恥ずかしくないのですね。やっぱりわたくしのことを好きではないから、緊張したりしないのですね」
と言う。
そうは言っても、バスタオルで覆っているからあまり恥ずかしさはないのだが…。人を痴女呼ばわりはやめて欲しい。
「湯船に浸かる前に、洗ってしまいますね。フィー、座ってください」
悪魔は私を椅子に座らせるとシャワーで髪を流し始めた。サワサワされてくすぐったい。
「ギデオンさん、もう少し強くても大丈夫だよ」
「わ、わかりました。すみません、誰かの髪を洗うなんて初めてで。初めてがフィーで、とても嬉しいです」
「私も腕が治ったらギデオンさんの髪の毛洗うからね」
「え!?」
悪魔の手を離れたシャワーノズルが下からお湯を容赦なく撒き散らす。
「ギデオンさん、何!」
「す、すみません…フィーが、変なことを言うからです!」
慌ててお湯を止めた悪魔は私の顔をタオルで拭いてくれた。
「私が何を言ったの。変なことって何」
見上げると、悪魔は真っ赤な顔で、「いや、あの、その、」とモゾモゾしていたが、
「…フィーは、腕が治っても、わたくしとお風呂に入ってくれるのですか」
「入るよ。だって、洗ってもらってばっかりじゃ悪いでしょ。背中も流してあげるよ」
悪魔は「そうですか…」と呟くと、なんとなく嬉しそうな顔になった。
髪を洗い終え、カラダはどうするか聞かれたので自分で洗うことにした。悪魔はその間、自分の髪を流し始めた。カラダを洗いながら、悪魔のカラダをじっと観察する。本当にキレイなカラダだなぁ…。騎士として、鍛練している努力の証なんだろう。
「ねぇ、ギデオンさん」
「フィー?どうしました?」
悪魔はお湯を払うようにプルプルと首を振り、私に視線を移す。カラダとともに顔もキレイ。
「その変な呪いみたいなの、なんとかなるといいのにね」
悪魔は私の言葉を聞くと、キュッと眉をしかめ、プイッと顔を逸らした。
「わたくしを好きじゃないのにわたくしが可哀想だからエッチしてあげようって思ったけど、やっぱりイヤになったんですね。別に構いません、エッチできなくたって。フィーに好きだと思われてないんですから」
そのまま背中を向けて髪をゴシゴシし始める。…なんて言ったら伝わるんだろうなぁ、この気持ちは…。
ギデオンさん、と何度か呼んでみたが、悪魔は不貞腐れてしまったようで返事をしない。仕方なく湯船に入ると、悪魔も隣に入ってきた。
「国賓用だけあって、広いお風呂だね」
そういえば今まで気にしたことなかったけど、ソルマーレ国は入浴剤とかあるのかな。ポプリで匂袋を作って入れたら香りがいいかもしれない。
そんなことをぼんやり考えていると、悪魔にヒョイッと持ち上げられ、膝の上に乗せられた。背中に、悪魔の肌の感触が伝わってくる。
「フィー…。さっきのはウソです。わたくしは、フィーを抱きたい。フィーに、触れたいんです。わたくしにも触れて欲しい…。フィーが、わたくしを好きじゃなくても」
そう言って悪魔は、私のお腹に手を回した。
「…フィーのお腹、お肉がなくなりましたね。でも、柔らかい。気持ちよさは変わらないです」
以前のように私の腹を揉む悪魔は、もう片方の手でバスタオルを外し、私の胸に手を当てた。
「フィーのおっぱい…柔らかいです」
お湯の中でやわやわと揉まれるが、ソフィアのカラダは特に何も感じなかった。なんにも経験がないからな、なんて思っていたら、悪魔に頂をキュッとされてカラダがビクリと跳ねた。悪魔は私の背中に唇を押し当てると、ジュッ、と吸い上げる。
「フィーの背中に、わたくしのシルシをつけてもいいですか。たくさん、たくさん、つけて、…フィーにも、薔薇を咲かせたい」
「…え?」
悪魔は無言で何度も私の背中を吸い上げる。その唇の熱さに、カラダの奥が疼いてくる。
「ギデオンさん、」
「フィー、好きです。フィーがなんとも思ってなくても、わたくしはフィーが好きです。きっと、…わたくしを好きにさせてみせます」
悪魔はまたバスタオルを戻すと、私を抱き上げ浴室から出た。濡れたタオルを外し、後ろから新しいタオルで髪の毛から全身を拭いてくれる。
「フィー、拭けました。パジャマは着れますか?」
「うん、ありがとう」
振り向くと、悪魔は背中を向けて髪を拭いていた。下着をつけながら何気なく悪魔を見ると、右の肩甲骨のあたりが赤くなっている。
「ギデオンさん、これ、」
そっと指で触れ、よく見ると、そこには赤い薔薇が咲いていた。
「あ、ごめんね、ギデオンさん。鍛えてるだけあってキレイなカラダだなぁ、って思って」
ペタリ、と胸に手のひらを乗せると、「ひゃうっ」と悪魔が変な声を出した。面白い。
悪魔は恨めしそうな顔で私を見ると、
「…フィーは、わたくしが見てもまったく恥ずかしくないのですね。やっぱりわたくしのことを好きではないから、緊張したりしないのですね」
と言う。
そうは言っても、バスタオルで覆っているからあまり恥ずかしさはないのだが…。人を痴女呼ばわりはやめて欲しい。
「湯船に浸かる前に、洗ってしまいますね。フィー、座ってください」
悪魔は私を椅子に座らせるとシャワーで髪を流し始めた。サワサワされてくすぐったい。
「ギデオンさん、もう少し強くても大丈夫だよ」
「わ、わかりました。すみません、誰かの髪を洗うなんて初めてで。初めてがフィーで、とても嬉しいです」
「私も腕が治ったらギデオンさんの髪の毛洗うからね」
「え!?」
悪魔の手を離れたシャワーノズルが下からお湯を容赦なく撒き散らす。
「ギデオンさん、何!」
「す、すみません…フィーが、変なことを言うからです!」
慌ててお湯を止めた悪魔は私の顔をタオルで拭いてくれた。
「私が何を言ったの。変なことって何」
見上げると、悪魔は真っ赤な顔で、「いや、あの、その、」とモゾモゾしていたが、
「…フィーは、腕が治っても、わたくしとお風呂に入ってくれるのですか」
「入るよ。だって、洗ってもらってばっかりじゃ悪いでしょ。背中も流してあげるよ」
悪魔は「そうですか…」と呟くと、なんとなく嬉しそうな顔になった。
髪を洗い終え、カラダはどうするか聞かれたので自分で洗うことにした。悪魔はその間、自分の髪を流し始めた。カラダを洗いながら、悪魔のカラダをじっと観察する。本当にキレイなカラダだなぁ…。騎士として、鍛練している努力の証なんだろう。
「ねぇ、ギデオンさん」
「フィー?どうしました?」
悪魔はお湯を払うようにプルプルと首を振り、私に視線を移す。カラダとともに顔もキレイ。
「その変な呪いみたいなの、なんとかなるといいのにね」
悪魔は私の言葉を聞くと、キュッと眉をしかめ、プイッと顔を逸らした。
「わたくしを好きじゃないのにわたくしが可哀想だからエッチしてあげようって思ったけど、やっぱりイヤになったんですね。別に構いません、エッチできなくたって。フィーに好きだと思われてないんですから」
そのまま背中を向けて髪をゴシゴシし始める。…なんて言ったら伝わるんだろうなぁ、この気持ちは…。
ギデオンさん、と何度か呼んでみたが、悪魔は不貞腐れてしまったようで返事をしない。仕方なく湯船に入ると、悪魔も隣に入ってきた。
「国賓用だけあって、広いお風呂だね」
そういえば今まで気にしたことなかったけど、ソルマーレ国は入浴剤とかあるのかな。ポプリで匂袋を作って入れたら香りがいいかもしれない。
そんなことをぼんやり考えていると、悪魔にヒョイッと持ち上げられ、膝の上に乗せられた。背中に、悪魔の肌の感触が伝わってくる。
「フィー…。さっきのはウソです。わたくしは、フィーを抱きたい。フィーに、触れたいんです。わたくしにも触れて欲しい…。フィーが、わたくしを好きじゃなくても」
そう言って悪魔は、私のお腹に手を回した。
「…フィーのお腹、お肉がなくなりましたね。でも、柔らかい。気持ちよさは変わらないです」
以前のように私の腹を揉む悪魔は、もう片方の手でバスタオルを外し、私の胸に手を当てた。
「フィーのおっぱい…柔らかいです」
お湯の中でやわやわと揉まれるが、ソフィアのカラダは特に何も感じなかった。なんにも経験がないからな、なんて思っていたら、悪魔に頂をキュッとされてカラダがビクリと跳ねた。悪魔は私の背中に唇を押し当てると、ジュッ、と吸い上げる。
「フィーの背中に、わたくしのシルシをつけてもいいですか。たくさん、たくさん、つけて、…フィーにも、薔薇を咲かせたい」
「…え?」
悪魔は無言で何度も私の背中を吸い上げる。その唇の熱さに、カラダの奥が疼いてくる。
「ギデオンさん、」
「フィー、好きです。フィーがなんとも思ってなくても、わたくしはフィーが好きです。きっと、…わたくしを好きにさせてみせます」
悪魔はまたバスタオルを戻すと、私を抱き上げ浴室から出た。濡れたタオルを外し、後ろから新しいタオルで髪の毛から全身を拭いてくれる。
「フィー、拭けました。パジャマは着れますか?」
「うん、ありがとう」
振り向くと、悪魔は背中を向けて髪を拭いていた。下着をつけながら何気なく悪魔を見ると、右の肩甲骨のあたりが赤くなっている。
「ギデオンさん、これ、」
そっと指で触れ、よく見ると、そこには赤い薔薇が咲いていた。
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