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15歳の誕生日
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父とのやりとりにモヤモヤし、昼間泣き疲れて思いがけず眠ってしまったこともあり、なかなか寝付くことができず余計に様々な思いがグルグルと頭を駆け巡る。
(ああ…)
なぜその方が婚約者に決まったのか、それを聞くことすら失念してしまった。あちらから婚約の打診があったのか、それとも我が家から持ち掛けたのか。
前回は、ハロルド殿下の婚約者に決まる前、一度我が家に婚約の申し込みがあった。ヒル公爵家の双子の兄であるクレイグ様の婚約者に、と。しかし父は、その申し出を受けなかった。その時点で非公式ながらハロルド殿下側から打診があったからだと後から教えられたのだが、クレイグ様のことは後に王宮で目にすることになる。ハロルド殿下の側近になられていたからだ。
私はクレイグ様とお話したこともなく、学園でも見かける程度の方でしかなかったのだが、クレイグ様の双子の妹、マリエル様には学園に入学してから何かにつけて叱責を受けた。
「王太子殿下の婚約者になぜ貴女が選ばれたの?貴女みたいな、なんの価値もない女が」
「あんな庶民上がりの穢らわしい女がハロルド殿下にくっついているのは貴女の責任だわ。こんなのが未来の王妃だなんて、この国もおしまいね」
「王妃に相応しいのはわたくしよ!さっさと辞退しなさい、図々しい!」
出来ることならそうしたかった。でも出来なかったし、マリエル様もやはりご自分が動く方ではなかった。公爵令嬢のマリエル様は、すべてお膳立てされるのが当然の方だったから、私が婚約を解消した上で、「次の王妃にはマリエル様が相応しい」とまでしなければたぶん納得がいかなかっただろう。もちろんそんなことはする気力もなかった。そんなに欲しいなら…あんな男が欲しいなら、公爵家から圧力をかけて奪い取ってくれればよかったのに。
前回、私が命を絶つあの日まで、クレイグ様もマリエル様もまだ結婚なさってはいなかった。確か婚約者もいらっしゃらなかったはずだ。由緒ある公爵家の子息子女としては異例のことではなかったか、と思う。
(ああ…)
なぜその方が婚約者に決まったのか、それを聞くことすら失念してしまった。あちらから婚約の打診があったのか、それとも我が家から持ち掛けたのか。
前回は、ハロルド殿下の婚約者に決まる前、一度我が家に婚約の申し込みがあった。ヒル公爵家の双子の兄であるクレイグ様の婚約者に、と。しかし父は、その申し出を受けなかった。その時点で非公式ながらハロルド殿下側から打診があったからだと後から教えられたのだが、クレイグ様のことは後に王宮で目にすることになる。ハロルド殿下の側近になられていたからだ。
私はクレイグ様とお話したこともなく、学園でも見かける程度の方でしかなかったのだが、クレイグ様の双子の妹、マリエル様には学園に入学してから何かにつけて叱責を受けた。
「王太子殿下の婚約者になぜ貴女が選ばれたの?貴女みたいな、なんの価値もない女が」
「あんな庶民上がりの穢らわしい女がハロルド殿下にくっついているのは貴女の責任だわ。こんなのが未来の王妃だなんて、この国もおしまいね」
「王妃に相応しいのはわたくしよ!さっさと辞退しなさい、図々しい!」
出来ることならそうしたかった。でも出来なかったし、マリエル様もやはりご自分が動く方ではなかった。公爵令嬢のマリエル様は、すべてお膳立てされるのが当然の方だったから、私が婚約を解消した上で、「次の王妃にはマリエル様が相応しい」とまでしなければたぶん納得がいかなかっただろう。もちろんそんなことはする気力もなかった。そんなに欲しいなら…あんな男が欲しいなら、公爵家から圧力をかけて奪い取ってくれればよかったのに。
前回、私が命を絶つあの日まで、クレイグ様もマリエル様もまだ結婚なさってはいなかった。確か婚約者もいらっしゃらなかったはずだ。由緒ある公爵家の子息子女としては異例のことではなかったか、と思う。
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