君は無自覚

鈴木なお

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美容と共に

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私の名前は川村ユリ。

都内でOLとして働いている。

趣味は美容とファッションにお金をかけることだ。

私にとっての見た目への投資というのは自分の人生を成功させるために必要な手段だった。

そもそも私の成功体験というのは美容への投資を始めた瞬間から始まったのだ。

知人からは見た目にばかりこだわってどうなのかと指摘を何度もされてきた。

今思えば見た目だけでなく、もっと別のところにも投資をするべきだったなと反省することがある。

ただ、若かりし頃の私にとって見た目への投資が成功へ近づく強烈な技術だったのだ。

見た目に投資をすると人々が私に向ける好意的な視線を強く感じられた。

私は見た目が世間一般で言われている劣っている人に対してなんとも思わないタイプだ。

しかし、世の中の人というのは誰しもがそうではないということを若い頃に深く痛感した。

個人的に思ったのは見た目だけで物事を全て決めてしまう人は感覚的だということだ。

別にそれが悪いというわけではないし、人間らしいと私は思う。

そもそも時間というのは有限なのだ。

時間は売られていないし、失った時間は二度と戻って来ない。

つまり人生の時間というのはとても希少なものなのだ。

その貴重な時間を見た目が綺麗な人につぎこむという生き方は有意義な時間を送れているという見方もできる。

もしかしたら私から見えている世の中というのは、その有意義な時間を過ごしたいと無意識で思っている人が多いのかもしれない。

そのことに気づいてから私はより一層、見た目に投資をするようになった。

そもそも見た目に投資をすることが楽しいのだ。

それに自分を磨くことを続けていると日々の出来事に変化があるような気がした。

例えば出会う人、話す人、すれ違う人、そういう人とたちは縁あって出会うものと私は考えている。

私の考えでいくと自分を磨くことでその出会える人が変わったり、出来事や前触れが変わるというイメージが強いのだ。

人生の時間は限られている。

だから1日1日を大切にし、時を楽しむことが大切だと私は考えるようになった。

そういう感じで考えていくと人の時間をむやみに奪ってはいけないと思うことが増えた気がする。

人に時間を使ってもらえるのならお互いに有意義な時間を過ごしたいと思うし、そうやって人に与えられる人に私はなりたい。

つまり人から奪うということをしない人でいたいのだ。

そもそも人生は有限だから毎日があることも他人が生活していることも当たり前ではない。

もしかしたら頼りにしている人が病気で倒れてしまうこともあるかもしれないのだ。

そう考えるとより、人生や人の時間というものは貴重なものだと思わされる。

私の理想は人に与えられる人であり、自分で自分を満たせる人であり、自分磨きを怠らない人であることだ。

そして前向きさを忘れずに時間を楽しむ人でいたい。
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