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私にはないもの
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「…。」
きっと、スグルの浮気を知らなければ今日のデートはもっと楽しかったはずなんだ。
帰り道、スグルの話を笑顔で聞きながら心の中ではずっとそう考えていた。
そして今は帰りの電車の中だ。
「(…。やっぱりね。)」
電車の中にいる人々を黙々と観察してみたものの、スグルを超えるようなハイスぺイケメンはいなかった。
そう、前からわかってはいたのだ。
身近にいる人のなかには、スグルがつけている高そうな腕時計を使ってるリーマンはいる。
だけどその人にはスグルほどの顔面偏差値がない。
そう、わかっていたことだ。
つまりスグルは完璧なのだ。
顔よし、高学歴、高収入、それがスグルというハイスペックイケメン。
正直、スグルレベルの男がそこらを歩いているわけがない。
それにどうしたらスグルレベルの男と巡り会えるのかもわからなかった。
もちろん私はスグルのことを尊敬しているし好きだ。
スグルは頭が良くて仕事もできて、育ちも良いから品がある。
私にないものを全て持っているのがスグルなのだ。
だから私はスグルを尊敬できるんだと思う。
「…。」
ただ、スグルとデートをしないでカズキの部屋に行っている時に思うことがある。
「…この満たされなさはなに?」
私はスグルが好きだ。
だけど私はカズキの部屋でダラダラしていると突然、虚しくなる時がある。
それは数年先のことを考えてしまうからだ。
「(数年後、スグルと私とカズキの関係が続いているとは限らないんだよな…。)」
ふと、数年先のことを考えて虚しさに浸ってしまうのが私の悪い癖だ。
正直、変わらないものなんてない。
ただ、今あるものに感謝して今を楽しみ、楽しい思い出を作るのがより良い選択なのはわかっていた。
その考えでいくと、お互い悲しくなったり虚しくなることが1番、無意味な気がしてしまう。
「…。」
私はカズキの部屋でふと虚しさを感じる度に酒を飲んでごまかす。
きっとそれは、他に解決策が見つからないからだ。
一時的に虚しさを感じ、それから数日後に振り返ってみたことがあった。
その度に思ったことは虚しさなんて気にしないで楽しく過ごせば問題なかったじゃんということだ。
だから私はカズキの部屋で虚しくなると酒をよく飲む。
空いた隙間をうめるように酒を飲み、虚しさからの逃避、それ1択だった。
スグルにはそういうところは見せられない。
なぜならスグルは酒で虚しさをごまかすようなタイプのことを低能と言うに違いなかったからだ。
私はスグルに嫌われたくない。
スグルは私にはないものを全て持っている。
きっとスグルなら虚しさを感じた時すらも生産的なことをして虚しさを遠ざけるに違いない。
きっと、スグルの浮気を知らなければ今日のデートはもっと楽しかったはずなんだ。
帰り道、スグルの話を笑顔で聞きながら心の中ではずっとそう考えていた。
そして今は帰りの電車の中だ。
「(…。やっぱりね。)」
電車の中にいる人々を黙々と観察してみたものの、スグルを超えるようなハイスぺイケメンはいなかった。
そう、前からわかってはいたのだ。
身近にいる人のなかには、スグルがつけている高そうな腕時計を使ってるリーマンはいる。
だけどその人にはスグルほどの顔面偏差値がない。
そう、わかっていたことだ。
つまりスグルは完璧なのだ。
顔よし、高学歴、高収入、それがスグルというハイスペックイケメン。
正直、スグルレベルの男がそこらを歩いているわけがない。
それにどうしたらスグルレベルの男と巡り会えるのかもわからなかった。
もちろん私はスグルのことを尊敬しているし好きだ。
スグルは頭が良くて仕事もできて、育ちも良いから品がある。
私にないものを全て持っているのがスグルなのだ。
だから私はスグルを尊敬できるんだと思う。
「…。」
ただ、スグルとデートをしないでカズキの部屋に行っている時に思うことがある。
「…この満たされなさはなに?」
私はスグルが好きだ。
だけど私はカズキの部屋でダラダラしていると突然、虚しくなる時がある。
それは数年先のことを考えてしまうからだ。
「(数年後、スグルと私とカズキの関係が続いているとは限らないんだよな…。)」
ふと、数年先のことを考えて虚しさに浸ってしまうのが私の悪い癖だ。
正直、変わらないものなんてない。
ただ、今あるものに感謝して今を楽しみ、楽しい思い出を作るのがより良い選択なのはわかっていた。
その考えでいくと、お互い悲しくなったり虚しくなることが1番、無意味な気がしてしまう。
「…。」
私はカズキの部屋でふと虚しさを感じる度に酒を飲んでごまかす。
きっとそれは、他に解決策が見つからないからだ。
一時的に虚しさを感じ、それから数日後に振り返ってみたことがあった。
その度に思ったことは虚しさなんて気にしないで楽しく過ごせば問題なかったじゃんということだ。
だから私はカズキの部屋で虚しくなると酒をよく飲む。
空いた隙間をうめるように酒を飲み、虚しさからの逃避、それ1択だった。
スグルにはそういうところは見せられない。
なぜならスグルは酒で虚しさをごまかすようなタイプのことを低能と言うに違いなかったからだ。
私はスグルに嫌われたくない。
スグルは私にはないものを全て持っている。
きっとスグルなら虚しさを感じた時すらも生産的なことをして虚しさを遠ざけるに違いない。
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