タイムリベンジ

ベーン街を出ます

ゴールデンライフソードをロイさんが獲得してから数日が経過した。

ロイさんは村の人の為にお酒を買えるだけ買いリュックパンパンに詰めていた。

「こんだけあれば充分だろう！」
「そうだね！」
ロイさんはこれでもかと言うくらいにリュックにお酒を詰めていた。

「ミア自分の属性を知りたくないか？」
ロイさんの急な誘いに驚きながらも自分の属性を知れるなんて楽しみにしかない！

私はもちろん「うん！　知りたい！」と言った。

そしてロイさんは「わかった！　近くにあるから行こう」と言ってくれた。

＊

いつ見てもベーン街の街並みは心を奪われる。綺麗な人工川や植えられた草花達がとても綺麗で気づいたら見惚れていそうなくらいだった。

「ここが属性診断場だ」
属性診断場と言われる場所の外見は冒険者ギルドとは異なり街並みにあったレンガ造りの建築で内装も清潔だった。

「オーナーこの子の診断を頼む」

オーナーは白髪を生やした老人で「おーーロイじゃないかあの坊主がまさかここまで成長するとはな」と笑っていた。

「知り合いなの？」
と私が聞くとロイさんは「俺の属性を診断したのもここなんだ」と言った。

「オーナーじゃあ早速頼む」

オーナーは少し微笑みながら「相変わらずせっかちなやつだな」といい私のところに来た。

オーナーと呼ばれている老人の顔は皺だらけでいかにも老人をかたどっていた。

「しかしかわいい嬢ちゃんだなぁ」
私の顔を見てかオーナーは微笑んでいた。

「さて始めるか」
オーナーは透明で透き通っている水晶を私の目の前まで持ってきた。

「この水晶が赤く光れば火属性青く光れば水属性緑に光れば風属性茶色に光れば土属性だ！」

長い説明の後オーナーは「軽く撫でるように触ってみなさい」と言った。

私は言われるがままに水晶に軽く触れた瞬間水晶が一瞬で「パリン」と大きな音を立て割れてしまった。

「水晶が割れた？」
ロイさんが驚いた口調で言っていた。

「お嬢ちゃんあんた古代魔法を所有してるかもしれないよぜし西の国のミスクさんの元に行くんだ！」

知らない人の名前が呼ばれたがロイさんを見る感じ結構有名な人っぽくロイさんは「知り合いなのかい？」
と興奮気味に聞いていた。

「あー！　若い頃の付き合いだよ」
オーナーは笑いながら答えていた。

「まあともかくこの紙を渡してくれ」
オーナーは私にメッセージが書かれた一切れの紙を渡してくれた。

＊

西の国に行く前に私達は村に帰る事にした。

帰りはロイさんの魔法で裂け目が直っており楽に帰れた。

村に帰った時は大歓迎され村のみんなは帰ってきた私達を前に早々に宴の準備をしていた。

途中でアーリーの事を聞かれたがアーリーは自分の意思であの街に残ったとロイさんが伝えたらアーリーの親は納得したのか
「あの子も私と同じだは」と言った。

「さあ宴の始まりだ！！！」
村の青年が威勢よく言った途端村の人達は盛り上がり始めた。

ロイさんが買ってきたお酒をむさぼりながら飲んでいるところを見るとあっという間にお酒がなくなってしまいそうな感じだった。

そんな楽しそうな雰囲気に私は思わず微笑んでしまった。