タイムリベンジ

マッシー 短編小説家

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属性診断

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「ん? この紙は」

テーブルにこっそり置いてあった置き手紙を見るとそこには

~私は犯罪ギルド月夜に命を狙われている。私の命はそう遠くはないだろう。もし私が死んでいたとしたらもう古代魔法を診断できるものはいなくなる。
それでもこの置き手紙を見ている人はおそらくミアだろう。私がいなくても診断できる方法がある。それは私の戸棚にあるたった一つの水晶に手をかざせば属性が分かる。

「戸棚?」

私は瞬時に戸棚を開けるとそこには光り輝く水晶が綺麗に保管してあった。

「ミア」

私は光り輝く水晶に手を触れた瞬間「パキーン」と大きな音を立てて割れた瞬間に部屋中が氷に包まれた。

「氷!?」

副団長さんはすぐに私の元から離れた。

「ミア落ち着いて! そうすれば魔法は収まる」

「ふぅーー」
私は大きな深呼吸をしても氷は徐々には止まっているがまだ勢いは終わらない。

「くそ……」

副団長さんは私の元に来て私に触れた瞬間氷は一瞬で収まった。

「え?」
私が驚いていると副団長さんは「私の最大のスキル『シルバーク』よ」

「シルバーク?」

「私の能力シルバークは属性を無にする事が出来る。もちろん古代属性も……」

属性を無に? 

「ミア、とりあえずあなたが古代属性の氷だという事がわかったは」

副団長さんが氷の勢いを止めてはくれたが氷は消えずミスクさんの家の周りに人が集まってきていた。

「逃げるぞ!」

返事をする余裕もなく私は副団長さんに抱えられ外に出た。



「ここなら安心だろう……」

私と副団長さんはロイさんのいる宿屋に着いた。

改めてミスクさんの家の所を見ると家全体が氷に包まれ人々は驚きのあまりミスクさんの家に集まっていた。

「ミア?」

ロイさんは部屋に入ってきた私を見て驚いていた。

「なかなか帰ってこないから心配したよ」
「うん」

私はミスクさんの死が頭に残っており吐きそうな気分だった。

「ロイ……」

「どうした?」

「ミスクさんが死んだ……」

「死んだ?」

ロイさんは実感がないのかベットから瞬時に立ち上がり窓から見えるミスクさんの家を見た。

「氷?」

「ああ……ミアを診断したんだその時の反動だ。」

「診断? どうやって?」

「棚に水晶があってそれに触れた」

ロイさんは納得したのか質問を変え「なんでミスクさんは死んだんだ?」

ロイさんは未だに驚きを隠せないのか枯れた声で言った。

「おそらくあの強さだと犯罪ギルド『月夜』だろう」

「月夜……」

「ミスクさんはゆういつ古代属性を診断する事ができる。月夜からしたら邪魔なだけだったのだろう……」

私は月夜に恐怖心を抱いた。

「とりあえずもう今日は寝よう」

ロイさんが言った。

「そうだな寝よう」

副団長さんもそういい私達はまだ時間的には寝る時間ではないが体が疲れているのかぐっすり眠れた。



今日の朝は昨日の綺麗な夕日はなく雨に溢れかえっていた。

「雨だな」

副団長さんは私よりも先に起きており窓から見える雨を眺めていた。

ロイさんはと言うとまだぐっすりと気持ちよさそうに眠っていた。

「ミア今からトロールを倒しにいかないか?」

トロールを倒す? しかも雨なのに? 私が不思議に思っている所を悟ったのか副団長さんは

「トロールの弱点は水だそして今日は雨が降っている」

なるほど! トロールさえ倒せば目標のCランクにはなれる。

「やってみるよ!」

「わかった」



私と副団長さんは以前訪れた廃墟の村えと足を運んだ。

廃墟の村は雨が降っているためか余計に不気味に見えた。

一体のトロールが私に気がついたのかゆっくりと私のところに向かっていた。

私はトロールを睨みつけ「スラッシュ」と初級ソードスキルをトロールに当てトロールがふらついた瞬間に「『円陣斬り』」を使った。

私がトロールを見た時にはすでにトロールの体はバラバラに斬れていた。

「ミア! 離れろ!」

私は反射的に後ろを見るとそこにはもう一体のトロールがすぐそこまできていた。

「『アイス』!!!!」
私は体が勝手に動いたかのような感覚に満ち溢れていた。

私のすぐそこまできていたトロールはいつの間にか氷と一体化していた。

「古代魔法?」

副団長さんは驚きのあまり声が漏れていた。

「副団長さん……」

「ミアもう古代魔法を使えるのか?」

副団長さんはトロールが氷に包まれた姿を間近に見ながら言った。

「わからない」

あの感覚はなんとも言えない感覚だった。まるで勝手に魔法が使われているかのようだ。

「とりあえず戻ろう」

私は剣を鞘にしまい副団長さんに着いて行った。
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