14 / 21
13話
しおりを挟む
雨垂れが屋根を叩く音でアヨウは目を覚ました。ミッドランド西部には珍しい大雨だ。アヨウは身を起こそうとしてまたしても自分が縄で拘束されていることに気が付いた。手足に巻かれた縄以外には身に着けているものはなく、全身のあちこちがひどく傷んだ。
朽ちかけた建物の隙間から雨漏りがしており、床や壁をカビさせ、陰湿な雰囲気の廃屋をさらに陰気にしていた。
アヨウは自分がユハらに連れられた廃屋にいることに気が付いた。それは昨晩の出来事が夢ではなかったことを意味していた。あまりにも悍ましいあの出来事が。
「アヨウにはね、僕たちの家族になってもらいたいんだ」
アヨウはユハの意外過ぎる言葉に困惑して声が出せない。
「ユハそろそろ始めるぞ」
困惑するアヨウをよそに黒髪のカイメラのアジュダハが告げた。その言葉にユハは黙って相槌を打つと、アヨウにそっと声をかけた。
「無理強いはしたくないけどこれはしきたりなんだ、だからごめんね。あと、できるだけ早く慣れた方がいいよ」
「それはどういう……」
妙に含みのあるユハの言葉に思わず聞き返そうとするアヨウだが、その声は周囲のカイメラの男たちに抱きかかえられることで遮られた。そのままたたきつけるように机の上に放り出される。
「何をす……!」
アヨウは抗議の声を上げるが、直後に猿轡を噛まされ、またも遮られる。
「ムン゛ン゛ー…!」
これから行われる何かに対して必死に抵抗を試みるアヨウだがそれはカイメラ特有の強力な魔力に由来する腕力で抑え込まれる。そうこうしていると足に結ばれていた縄が解かれ両足を無理やり開かされた。必然的に局部が丸見えになりアヨウは激しい羞恥心を感じた。
「ハラエル、来なさい」
アジュダハがそう促すと部屋に全裸のカイメラの女性が入ってきた。ユハのようにプラチナブロンドの髪と湾曲した角を持った美しい女性だ。
そのハラエルと呼ばれた裸の女性の姿を見てアヨウはこれからなされることをついに悟った。そうはさせまいとアヨウは更に力と魔力を込めて暴れるが、周りの男たちに押さえつけられ全く抵抗することができない。
アヨウの抵抗を無視してハラエルは股を開いているアヨウのそばに歩み寄った。
(辞めろ!!そんなこと!!一体何をしているのか解っているのか!!辞めろ!!)
「ねえ、これ、このままでいいの?」
「いやこのままじゃ駄目だ、今準備する」
「ねえ、僕にやらせて!」
「いいだろう、やり方は解るか?」
「うん!」
「ン゛ーッ!!」
「大丈夫?痛い?直ぐ良くなるからね」
「ゆっくりだ、焦るなよ。それが一番よくない」
「大丈夫、解ってる。ゆっくり、ゆっくり……」
「いいぞ、その調子で続けろ」
「うん」
「ン……っく……」
「いいよ!その調子だよアヨウ」
「いい頃合いだろう、ハラエル始めなさい」
「ええ」
「おい!コイツ尻尾がうるさすぎるぞ!ぶった切っちまうか?」
「駄目だよ!!」
「駄目だ、抑えておけ。ハラエル構わず始めなさい」
「解った」
「ムン゛ン゛ン゛ー!!」
「コイツうるさいなぁ」
「痛……い……」
「大丈夫か?」
「……う……ん……」
「ン゛ン゛ン゛ッ!!」
「ハア……ハア……」
「大丈夫かハラエル?お前も漁りは禁物だ」
「解っ……ってる……」
「アヨウもうすぐだよ、あとちょっとの辛抱だからね、もし何かあったらあとで言ってくれればいいからね」
「―――――――ッ!!」
そこから先のことは覚えていない。気が付いたらまた手足を縛られて今いる部屋に転がされていた。
あまりにも悍ましいことが起きてしまった。昨晩の出来事はアヨウにはとても容認しかねることだった。ショックが大きく、精神が麻痺してしまって何もする気になれない。
アヨウはここのカイメラたちがどうやって生まれてきたのか理解した。カイメラは女性しか子を生すことはできない。だからこうやって外部の男を拉致してきて無理やり子供を作らせてきたのだ。道理でユハは教育を受けていないはずだ、彼は最初から異常で違法な環境で生まれたのだ。教育など受けられるわけがない。
おそらくは父親と異なる人種、つまり女性の父親がヒメーリアンならタルタリアンとタルタリアンならヒメーリアンとの間に子供を作るようにしているのだろう。代を重ねてもカイメラとしての形質が失われてしまわないように。そうやって何代にわたってカイメラだけのコミュニティを維持してきたのだろう。
アヨウは自分が最初から騙されていたことを理解した。ユハがカイメラであることを隠していたのはこんなことをしていて後ろ暗いことがあったから。男なのに女の子の格好をしていたのは、あの姿で男を釣るためだったのだろう。そうとは知らずに、いや、自分はかなりの情報を知りえていたのに、自ら彼らの罠に飛び込んでいってしまった。アヨウは自分の愚かさを悔やんだ。
「入るわよ」
その声とともにノックもせずにカイメラの女性が部屋に入ってきた。ユハに似たプラチナブロンドをした彼女はハラエルと呼ばれた女性だった。彼女とは昨晩……。
ハラエルは手に持った皿をアヨウの手前におく。どうやら食べ物のようだ。何とか這って皿に近づくと皿はロープで結ばれたアヨウがなんとか届くか届かないかの位置におかれていた。
「お前が私達の家族になるまで、私がお前に近づくことは許されていない」
皿の中には冷えた薄いスープのようなものが入っていた。肉や野菜の切れ端のようなものが少し浮かんでいるだけで具はほとんどない。顔を近づけて匂いを嗅ぐと腐ったものを煮たような生臭い匂いがした。アヨウは思わず顔をしかめる。
その様子を見届けるとハラエルは黙って踵を返しそのまま立ち去ろうとする。アヨウまだ昨日の行為を帳消しにできることに気が付いた。今はまだ昼だ、なら間に合うはず。
「待ってくれ!!」
「なに?」
「今すぐ町に行って緊急避妊薬を飲むんだ。今ならまだ間に合う」
「キンキュウ……何?」
ハラエルはアヨウの言ったことが理解できないようだった。ユハが教育を受けていなかったように彼女もまた教育を受けていないのだろう。
「赤ちゃんができるのを防ぐ薬だよ。24時間以内に飲めば効果があるはずだ」
アヨウはハラエルにもわかるように説明した。
「なんでそんなことしなきゃいけないの?」
それを聞いたハラエルは心底不愉快そうに答えた。アヨウの言っていることの意図が全く理解できないように。
「なんでって、あんな形で無理やり子供を作らされるのがいいわけないだろ!」
アヨウの文明社会の常識に基づいた見解に対してハラエルは心底あきれた調子で答えた。
「お前と会話することは許されていない。ラミャエル行くわよ」
よく見ると部屋の入口の陰には7,8歳くらいの女の子のカイメラいてこちらを覗いていた。ラミャエルと呼ばれた女児は何か言いたげな表情でアヨウの方を見つめていたが、ハラエルに手を引かれて去っていった。
部屋の扉が閉じられると、アヨウは再び一人になった。目の前にはまずそうな薄いスープがおかれている。これでも食べれば少しは精が付くだろうが、とても食べる気になれない。一人になるとアヨウの胸中に言い知れぬ不安が押し寄せてくる。
(これから自分はどうなってしまうのだろうか……?)
アヨウの思考は自然とこれからのことに向かう。自分が子供を作らされるために拉致されたことはわかった、では子供ができたら?普通に考えれば殺されてしまうのだろう。彼らの殆どはカイメラだ、カイメラは父親になれない。ならば父親は殺されていると考えるのが自然だ。少なくとも無事に返してもらえるなんてことはあり得ない。アヨウには粗末ながらも食料が与えられている、つまり確実に子供ができるまでは生かしておくと考えるのが妥当だ。
(なんてことだ、最短で7日ほどしかないじゃないか……)
もちろん妊娠検査薬の反応が確実に出るのはもっと後だが、楽観視はできない。彼らが複数人子供を欲しがった場合はもう少し期間が延びるのだろうが、そうではないかもしれない。それまでにここを抜け出すか、助け出されるかしなければ命はない。
周囲に猛獣並みの力を持ったカイメラが何人もいるうえに全身を拘束されている。自力での脱出は不可能に近い。ならば警察に見つけてもらうしかないが、そのためにはアヨウが行方不明者として捜索されている必要がある。しかし困ったことにアヨウは今ナラカ行の飛行機に乗っていることになっているのだ。すぐには行方不明者として扱われない、そうなれば捜索はかなり先になってしまう。
(万事休すか……)
アヨウの思考が絶望に向かって行ったとき、突如部屋の扉が勢いよく開けられた。アヨウは驚いて顔を上げると目の前にはフレムと呼ばれているヒメーリアンの男が立っていた。そういえばこいつはカイメラじゃないのに生かされている。フレムは口角を持ち上げいやらしい顔で笑いながらアヨウに言った。
「こんな時間にお目覚めとはずいぶんな身分じゃないかアヨウ」
季節外れの雷鳴が轟いた。
朽ちかけた建物の隙間から雨漏りがしており、床や壁をカビさせ、陰湿な雰囲気の廃屋をさらに陰気にしていた。
アヨウは自分がユハらに連れられた廃屋にいることに気が付いた。それは昨晩の出来事が夢ではなかったことを意味していた。あまりにも悍ましいあの出来事が。
「アヨウにはね、僕たちの家族になってもらいたいんだ」
アヨウはユハの意外過ぎる言葉に困惑して声が出せない。
「ユハそろそろ始めるぞ」
困惑するアヨウをよそに黒髪のカイメラのアジュダハが告げた。その言葉にユハは黙って相槌を打つと、アヨウにそっと声をかけた。
「無理強いはしたくないけどこれはしきたりなんだ、だからごめんね。あと、できるだけ早く慣れた方がいいよ」
「それはどういう……」
妙に含みのあるユハの言葉に思わず聞き返そうとするアヨウだが、その声は周囲のカイメラの男たちに抱きかかえられることで遮られた。そのままたたきつけるように机の上に放り出される。
「何をす……!」
アヨウは抗議の声を上げるが、直後に猿轡を噛まされ、またも遮られる。
「ムン゛ン゛ー…!」
これから行われる何かに対して必死に抵抗を試みるアヨウだがそれはカイメラ特有の強力な魔力に由来する腕力で抑え込まれる。そうこうしていると足に結ばれていた縄が解かれ両足を無理やり開かされた。必然的に局部が丸見えになりアヨウは激しい羞恥心を感じた。
「ハラエル、来なさい」
アジュダハがそう促すと部屋に全裸のカイメラの女性が入ってきた。ユハのようにプラチナブロンドの髪と湾曲した角を持った美しい女性だ。
そのハラエルと呼ばれた裸の女性の姿を見てアヨウはこれからなされることをついに悟った。そうはさせまいとアヨウは更に力と魔力を込めて暴れるが、周りの男たちに押さえつけられ全く抵抗することができない。
アヨウの抵抗を無視してハラエルは股を開いているアヨウのそばに歩み寄った。
(辞めろ!!そんなこと!!一体何をしているのか解っているのか!!辞めろ!!)
「ねえ、これ、このままでいいの?」
「いやこのままじゃ駄目だ、今準備する」
「ねえ、僕にやらせて!」
「いいだろう、やり方は解るか?」
「うん!」
「ン゛ーッ!!」
「大丈夫?痛い?直ぐ良くなるからね」
「ゆっくりだ、焦るなよ。それが一番よくない」
「大丈夫、解ってる。ゆっくり、ゆっくり……」
「いいぞ、その調子で続けろ」
「うん」
「ン……っく……」
「いいよ!その調子だよアヨウ」
「いい頃合いだろう、ハラエル始めなさい」
「ええ」
「おい!コイツ尻尾がうるさすぎるぞ!ぶった切っちまうか?」
「駄目だよ!!」
「駄目だ、抑えておけ。ハラエル構わず始めなさい」
「解った」
「ムン゛ン゛ン゛ー!!」
「コイツうるさいなぁ」
「痛……い……」
「大丈夫か?」
「……う……ん……」
「ン゛ン゛ン゛ッ!!」
「ハア……ハア……」
「大丈夫かハラエル?お前も漁りは禁物だ」
「解っ……ってる……」
「アヨウもうすぐだよ、あとちょっとの辛抱だからね、もし何かあったらあとで言ってくれればいいからね」
「―――――――ッ!!」
そこから先のことは覚えていない。気が付いたらまた手足を縛られて今いる部屋に転がされていた。
あまりにも悍ましいことが起きてしまった。昨晩の出来事はアヨウにはとても容認しかねることだった。ショックが大きく、精神が麻痺してしまって何もする気になれない。
アヨウはここのカイメラたちがどうやって生まれてきたのか理解した。カイメラは女性しか子を生すことはできない。だからこうやって外部の男を拉致してきて無理やり子供を作らせてきたのだ。道理でユハは教育を受けていないはずだ、彼は最初から異常で違法な環境で生まれたのだ。教育など受けられるわけがない。
おそらくは父親と異なる人種、つまり女性の父親がヒメーリアンならタルタリアンとタルタリアンならヒメーリアンとの間に子供を作るようにしているのだろう。代を重ねてもカイメラとしての形質が失われてしまわないように。そうやって何代にわたってカイメラだけのコミュニティを維持してきたのだろう。
アヨウは自分が最初から騙されていたことを理解した。ユハがカイメラであることを隠していたのはこんなことをしていて後ろ暗いことがあったから。男なのに女の子の格好をしていたのは、あの姿で男を釣るためだったのだろう。そうとは知らずに、いや、自分はかなりの情報を知りえていたのに、自ら彼らの罠に飛び込んでいってしまった。アヨウは自分の愚かさを悔やんだ。
「入るわよ」
その声とともにノックもせずにカイメラの女性が部屋に入ってきた。ユハに似たプラチナブロンドをした彼女はハラエルと呼ばれた女性だった。彼女とは昨晩……。
ハラエルは手に持った皿をアヨウの手前におく。どうやら食べ物のようだ。何とか這って皿に近づくと皿はロープで結ばれたアヨウがなんとか届くか届かないかの位置におかれていた。
「お前が私達の家族になるまで、私がお前に近づくことは許されていない」
皿の中には冷えた薄いスープのようなものが入っていた。肉や野菜の切れ端のようなものが少し浮かんでいるだけで具はほとんどない。顔を近づけて匂いを嗅ぐと腐ったものを煮たような生臭い匂いがした。アヨウは思わず顔をしかめる。
その様子を見届けるとハラエルは黙って踵を返しそのまま立ち去ろうとする。アヨウまだ昨日の行為を帳消しにできることに気が付いた。今はまだ昼だ、なら間に合うはず。
「待ってくれ!!」
「なに?」
「今すぐ町に行って緊急避妊薬を飲むんだ。今ならまだ間に合う」
「キンキュウ……何?」
ハラエルはアヨウの言ったことが理解できないようだった。ユハが教育を受けていなかったように彼女もまた教育を受けていないのだろう。
「赤ちゃんができるのを防ぐ薬だよ。24時間以内に飲めば効果があるはずだ」
アヨウはハラエルにもわかるように説明した。
「なんでそんなことしなきゃいけないの?」
それを聞いたハラエルは心底不愉快そうに答えた。アヨウの言っていることの意図が全く理解できないように。
「なんでって、あんな形で無理やり子供を作らされるのがいいわけないだろ!」
アヨウの文明社会の常識に基づいた見解に対してハラエルは心底あきれた調子で答えた。
「お前と会話することは許されていない。ラミャエル行くわよ」
よく見ると部屋の入口の陰には7,8歳くらいの女の子のカイメラいてこちらを覗いていた。ラミャエルと呼ばれた女児は何か言いたげな表情でアヨウの方を見つめていたが、ハラエルに手を引かれて去っていった。
部屋の扉が閉じられると、アヨウは再び一人になった。目の前にはまずそうな薄いスープがおかれている。これでも食べれば少しは精が付くだろうが、とても食べる気になれない。一人になるとアヨウの胸中に言い知れぬ不安が押し寄せてくる。
(これから自分はどうなってしまうのだろうか……?)
アヨウの思考は自然とこれからのことに向かう。自分が子供を作らされるために拉致されたことはわかった、では子供ができたら?普通に考えれば殺されてしまうのだろう。彼らの殆どはカイメラだ、カイメラは父親になれない。ならば父親は殺されていると考えるのが自然だ。少なくとも無事に返してもらえるなんてことはあり得ない。アヨウには粗末ながらも食料が与えられている、つまり確実に子供ができるまでは生かしておくと考えるのが妥当だ。
(なんてことだ、最短で7日ほどしかないじゃないか……)
もちろん妊娠検査薬の反応が確実に出るのはもっと後だが、楽観視はできない。彼らが複数人子供を欲しがった場合はもう少し期間が延びるのだろうが、そうではないかもしれない。それまでにここを抜け出すか、助け出されるかしなければ命はない。
周囲に猛獣並みの力を持ったカイメラが何人もいるうえに全身を拘束されている。自力での脱出は不可能に近い。ならば警察に見つけてもらうしかないが、そのためにはアヨウが行方不明者として捜索されている必要がある。しかし困ったことにアヨウは今ナラカ行の飛行機に乗っていることになっているのだ。すぐには行方不明者として扱われない、そうなれば捜索はかなり先になってしまう。
(万事休すか……)
アヨウの思考が絶望に向かって行ったとき、突如部屋の扉が勢いよく開けられた。アヨウは驚いて顔を上げると目の前にはフレムと呼ばれているヒメーリアンの男が立っていた。そういえばこいつはカイメラじゃないのに生かされている。フレムは口角を持ち上げいやらしい顔で笑いながらアヨウに言った。
「こんな時間にお目覚めとはずいぶんな身分じゃないかアヨウ」
季節外れの雷鳴が轟いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる