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多妻結婚の実施
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こうして、多妻結婚の夫となるべき優れた人材の厳選が始まりました。
厳選の基準で最も重視されたのは、公に尽くす精神です。これには当然、道徳的・倫理的な品性が含まれます。
そして、自然科学に対する才能、社会科学に対する才能、アスリートとしての才能、経営に対する才能、芸術に対する才能、人文科学に対する才能、などなどです。
これらの基準はさらに詳細に吟味されました。
容姿の良さは、政府が決めた基準では重要視されていませんでしたが、ネットのアンケートを取ると、実際には容姿の良さに重きを置く女性が多かったのです。
これらの基準を複合的に判断して、多妻結婚の夫となるべき優れた人材が決定されました。
つまり、この選ばれた男性たちは、複数の妻をもつことが法律上認められたのです。
---------------------------
「なんてこった。多妻結婚だというから、妻を何人も持てるのかと思ったのに、選ばれし男だけか!」
「おいおい、君は一人が気楽だと言って彼女さえいないのに、今さら何を言ってるんだ。」
「うむ、確かにそうだ。何だか俺も、無性に彼女が欲しくなってきた。結婚すれば、国から補助金が出ると言うしな。」
「補助金欲しさに結婚するのは愚かだよ。でも、結婚資金の足しになるのは助かる。」
こうして、選ばれし男だけでなく、普通の男も結婚をしたがるものが増えました。
一方、「差別だ、ヘイトだ!」と、騒ぐ連中もいましたが、「何に対する差別なのですか?」と、大臣が問うと、差別だと騒ぐ連中の言い分が、てんでばらばらだったので、この連中の間で仲間割れが起きました。
こういう「差別だ」「ヘイトだ」と、何かと騒ぎたがる連中は、とにかく「差別だ」と言いたがるのです。
それから、「ザイゲンガー!ザイゲンガー!」と叫ぶ連中もいまだに存在していましたが、少子化対策プロジェクトによって、将来国民が豊かになる未来が約束されることを、偉い大学教授やAIが唱えると、「ザイゲンガー!」の連中は、何も言えなくなりました。
つまりこの国は、未来を担う人材への先行投資をしてこなかったために、ジリ貧になっていたのです。
なぜこのような当たり前のことが、三十年以上も分からなかったのでしょうか。不思議です。
さて、多妻結婚が進むにつれ、選ばれし男たちの子供を宿す女性たちが、どんどん増えていきました。
とは言っても、多妻結婚による新生児は、数万人でしかありませんでした。
選ばれし男に値する人物の厳選に、どうしても時間がかかっているからです。
また、あこがれの男性と何度もセックスをしたいがために、避妊薬を使用してわざと子供ができないようにして、何度もエントリーする女性も増えました
こういう女性は、すぐに摘発されて、対象から外されました。
また女性の中には、
「思ったより良くなかった。」
とか、
「小さくて笑っちゃった。」
とか、選ばれし男を侮辱するような発言をする者がいました。
こういう発言は、たいてい出たらめだったのですが、選ばれし男の中には嫌気がさして、選ばれし男を辞退する者も出てきました。
「確かに、女性の方も厳選が必要だな。性病の検査だけのチェックでは問題がある。」
それで、政府がこの指針を出すと、
「女性蔑視だ!」
とわめく人たちが、わんさか出てきました。
本当に世の中には、色々騒がしくする人がいるものです。
だからいつまでたっても、人の世はわびしいままなのです。
それでも、この国の未来のためには、子孫を繁栄させることが大事だと思うようになる人が増えました。
多妻結婚が起爆剤になったのです。
政府の思惑は、成功したようでした。
ところで一方、隣の大国はやることなすこと失敗ばかりで、人民たちの我慢が限界を突破してしまって、あちこちで反乱が起きていました。
特に経済が崩壊してしまっていて、大半の人民が飲まず食わずの生活を余儀なくされていました。
そのため、この独裁者の人気は、地に落ちていました。
多くの人民が実力行使を行ったため、この独裁国家は崩壊状態に陥りました。
元老たちも、この独裁者を責めました。
「こうなったら、やけくそアルよ。はらいせに、隣の島国を破壊するアルよ。」
隣国の独裁者は、やってはいけないこと、すなわち、核爆弾のボタンを押してしまいました。
とんでもない数の人がお星さまになってしまったのです。
国の人口の三分の一?いやいや半分?それとももっとか。
こうして、この国の少子化対策プロジェクトも、泡と消えてしまうことになったのです。
この国の政府は、何かいけないことをしてしまったのでしょうか。
強いて言えば、国民を守るための、強力な抑止力を講じなかったことでしょうか。
国防を妨害する勢力を、国内にのさばらせていたことが良くなかったのでしょうか。
まさか、『隣国の独裁者にボタンを押させるような行為をしたのがいけなかった』なんてバカなことを言う人はいないと思いますが。
先の大戦終戦時の人口は、七千二百万人です。
明治維新の時の人口は、三千三百万人です。
ここからまたこの国は、復興できると思いますか。
八十年以上前のときのように。
厳選の基準で最も重視されたのは、公に尽くす精神です。これには当然、道徳的・倫理的な品性が含まれます。
そして、自然科学に対する才能、社会科学に対する才能、アスリートとしての才能、経営に対する才能、芸術に対する才能、人文科学に対する才能、などなどです。
これらの基準はさらに詳細に吟味されました。
容姿の良さは、政府が決めた基準では重要視されていませんでしたが、ネットのアンケートを取ると、実際には容姿の良さに重きを置く女性が多かったのです。
これらの基準を複合的に判断して、多妻結婚の夫となるべき優れた人材が決定されました。
つまり、この選ばれた男性たちは、複数の妻をもつことが法律上認められたのです。
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「なんてこった。多妻結婚だというから、妻を何人も持てるのかと思ったのに、選ばれし男だけか!」
「おいおい、君は一人が気楽だと言って彼女さえいないのに、今さら何を言ってるんだ。」
「うむ、確かにそうだ。何だか俺も、無性に彼女が欲しくなってきた。結婚すれば、国から補助金が出ると言うしな。」
「補助金欲しさに結婚するのは愚かだよ。でも、結婚資金の足しになるのは助かる。」
こうして、選ばれし男だけでなく、普通の男も結婚をしたがるものが増えました。
一方、「差別だ、ヘイトだ!」と、騒ぐ連中もいましたが、「何に対する差別なのですか?」と、大臣が問うと、差別だと騒ぐ連中の言い分が、てんでばらばらだったので、この連中の間で仲間割れが起きました。
こういう「差別だ」「ヘイトだ」と、何かと騒ぎたがる連中は、とにかく「差別だ」と言いたがるのです。
それから、「ザイゲンガー!ザイゲンガー!」と叫ぶ連中もいまだに存在していましたが、少子化対策プロジェクトによって、将来国民が豊かになる未来が約束されることを、偉い大学教授やAIが唱えると、「ザイゲンガー!」の連中は、何も言えなくなりました。
つまりこの国は、未来を担う人材への先行投資をしてこなかったために、ジリ貧になっていたのです。
なぜこのような当たり前のことが、三十年以上も分からなかったのでしょうか。不思議です。
さて、多妻結婚が進むにつれ、選ばれし男たちの子供を宿す女性たちが、どんどん増えていきました。
とは言っても、多妻結婚による新生児は、数万人でしかありませんでした。
選ばれし男に値する人物の厳選に、どうしても時間がかかっているからです。
また、あこがれの男性と何度もセックスをしたいがために、避妊薬を使用してわざと子供ができないようにして、何度もエントリーする女性も増えました
こういう女性は、すぐに摘発されて、対象から外されました。
また女性の中には、
「思ったより良くなかった。」
とか、
「小さくて笑っちゃった。」
とか、選ばれし男を侮辱するような発言をする者がいました。
こういう発言は、たいてい出たらめだったのですが、選ばれし男の中には嫌気がさして、選ばれし男を辞退する者も出てきました。
「確かに、女性の方も厳選が必要だな。性病の検査だけのチェックでは問題がある。」
それで、政府がこの指針を出すと、
「女性蔑視だ!」
とわめく人たちが、わんさか出てきました。
本当に世の中には、色々騒がしくする人がいるものです。
だからいつまでたっても、人の世はわびしいままなのです。
それでも、この国の未来のためには、子孫を繁栄させることが大事だと思うようになる人が増えました。
多妻結婚が起爆剤になったのです。
政府の思惑は、成功したようでした。
ところで一方、隣の大国はやることなすこと失敗ばかりで、人民たちの我慢が限界を突破してしまって、あちこちで反乱が起きていました。
特に経済が崩壊してしまっていて、大半の人民が飲まず食わずの生活を余儀なくされていました。
そのため、この独裁者の人気は、地に落ちていました。
多くの人民が実力行使を行ったため、この独裁国家は崩壊状態に陥りました。
元老たちも、この独裁者を責めました。
「こうなったら、やけくそアルよ。はらいせに、隣の島国を破壊するアルよ。」
隣国の独裁者は、やってはいけないこと、すなわち、核爆弾のボタンを押してしまいました。
とんでもない数の人がお星さまになってしまったのです。
国の人口の三分の一?いやいや半分?それとももっとか。
こうして、この国の少子化対策プロジェクトも、泡と消えてしまうことになったのです。
この国の政府は、何かいけないことをしてしまったのでしょうか。
強いて言えば、国民を守るための、強力な抑止力を講じなかったことでしょうか。
国防を妨害する勢力を、国内にのさばらせていたことが良くなかったのでしょうか。
まさか、『隣国の独裁者にボタンを押させるような行為をしたのがいけなかった』なんてバカなことを言う人はいないと思いますが。
先の大戦終戦時の人口は、七千二百万人です。
明治維新の時の人口は、三千三百万人です。
ここからまたこの国は、復興できると思いますか。
八十年以上前のときのように。
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