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第三章
第三章 7
しおりを挟む外へ出ると乾いた風が頬を撫でた。まだ早い時間のおかげで足元はひんやりとしていて肌寒い。時刻は七時を過ぎたところだが、平均年齢六十を越える村人のほとんどは活動していた。
伊織は最後に「馴れ馴れしく話してすみませんでした」と詫びた。感情的になって敬語をすっかり忘れていたようだ。話を聞いていた限り、彼の人生は壮絶を極める。ひねくれて育っていてもおかしくないのに、しっかり躾けられていてどこぞの誰かとは大違いだ。高遠は「しっかりした子だな」と美琴を見ながらそう言った。
「そうだねえ」
嫌味が通じない。
三日も滞在してあちこち歩き回っていたせいで、二人の顔は村人に知れ渡っている。最初こそ不審人物と見られたもの、馴れ馴れしい美琴に好感を持ってくれたので顔を合わせば挨拶をする。元気よく愛想も良い美琴は顔を忘れかけた孫よりも可愛いのかもしれない。
「これからどうするの?」
「地下室を確認する。彼の話によれば、地下への道は離れにあるそうだ。」
きっと十倉の脳内では自分の息子だと思い込んでいる伊織が犯人として逮捕されたとしても逃れるように準備をしているはずだ。婚約者を奪われ、両親からも裏切られ、村からも追い出された彼女に残ったのは、愛しき人との寵児。彼だけは何が何でも守ろうとする。それが母親と言うものだろう。
残された課題は一つに絞られたと言うのに、高遠の表情は晴れていない。隣に並び、美琴はその顔を見上げた。
「どうしたの?」
「彼……、伊織くんの話が本当だとすれば、十倉さんは自分の息子を殺したのか」
高遠は不思議そうな顔をするが、美琴は大して変だとは思わなかった。
「だって伊織くんを自分の息子だと思ってたからでしょ」
「けど、良太という青年も腹を痛めて産んだ子であるのは間違いない」
確かにその通りだが、自分の子供だからといって平等に愛情を与えられるわけではない。世の中には子殺しの話はどこにでも転がっている。大昔になれば食い扶持がないからと生まれて間もない子を棄てたりしているのだ。美琴は納得できない顔で階段を上る高遠を見た。冷静で物事に感情移入など全くしないくせに、なぜか家族や母親のことになると綺麗事を言う。よっぽどいい環境で育ってきたのだろうか。そこら辺が坊ちゃん臭いといつも思う。
「勘違いしているとは言え、あの場には二人の息子がいたのに、どうして躊躇いもなく殺せたんだ」
それはただ愛情に偏りがあっただけだ。伊織の話をまとめれば、十倉の思考は容易に想像できる。明也のためなら人殺しも辞さない彼女が、そのようなことを気にかけるだろうか。明也が襲われている場面を目撃して、我を失ったに違いない。誰であろうが、明也に害をなす人間に彼女は容赦ない。それが例え、自分の息子であったとしても。離れ離れだった十年間の間に、彼女は異常な愛情を明也だけに注いでいた。皮肉なことにそんな愛しい我が子を手にかけてしまったわけだが。
伊織が恐怖のあまり十倉が犯人だと言い出せなかった気持ちは十分に分かる。おぞましいほど愛を与えられているが、事実が分かれば一転する。一度でも人を殺したことのある人間は、人殺しという行為に抵抗を感じなくなる。当然、本人に大罪である認識はあるだろうが、何をするにも一度経験してしまえばそれが慣れになるのだ。きっと彼女は今、目の前にいる明也が、自分の幸せを奪った女の腹から生まれた子だと分かれば、簡単に一線を越えてしまうだろう。高遠もそこは分かっているのか、伊織の行動に疑問を抱いていなかった。
「それにしても、本当にイブキ様って居たんだねぇ」
「俺も彼を目の当たりにするまで信じていなかった」
イブキ様という霊能者がいる村へ行く、と告げたときを思い出す。高遠の表情はどこか物憂げで、滅多やたらに盛り込まれたイブキ様の設定に辟易していた様子でもあった。
「出来たら十倉さんと鉢合わせになりたくない。駐車場側から回るぞ」
高遠は階段に背を向けて坂道に向かって歩き出した。
「えええええー、坂道登るの? 死ぬよ。僕、多分、無理」
「じゃあ、その辺で待ってろ。その間に何が起こるか、俺はお前の身なんて保障しないけどな」
「ええええ!」
「俺たちが朝からいないのはもうバレている。行く場所なんて一つしかない。秘密を守りたければ殺すしかない、と彼女は考えるだろう」
飽くまでも憶測だが、その考えは否定しがたい。高遠も十倉も、今日がタイムミリットだと分かっている。工事さえ終われば刑事がやってきて事件解決に尽力する。彼女は伊織が疑われると分かった上で言い訳までも用意しているだろう。高遠はそうなる前に彼女に罪を認めさせたい。状況証拠、動機はあるもの凶器が見つからない以上、十分とは言えなかった。
美琴は文句を言わずに坂道を登った。高遠の傍にいれば、最悪、彼を盾にして逃げればいい。こんなところで一人でいるよりも安全だと判断した。
リビングの窓が庭に面しているので、納屋の後ろから離れに回った。入り口は渡り廊下に接続している一つしかないので、タイミングが悪ければ十倉に目撃される。これまで離れに行くには断っていたので、勝手に入れば怪しまれるのは当然、むしろ余計に彼女の殺意を煽ってしまうだろう。高遠が壁からわずかに顔を出して母屋の様子を伺う。美琴も真似しようとしたが、高遠に手で押さえつけられてしまい確認できなかった。
どうやら母屋に人はいなかったようで高遠は美琴の腕を引っ張り、靴を履いたまま離れに上がる。脱いだ靴を見られる可能性もあるし、いざと言うとき靴が無いと逃げるのに不便だ。忍者のようにさっと扉を開けて美琴を中に押し入れるとすぐに閉める。離れの鍵が締まっていなかったのは幸いだった。
冷房が付いていない狭い部屋は既に三十度を超えているような暑さだった。立っているだけでも汗が流れてくる。ガンガンに効いていたこの前とは正反対だ。いくら若いとは言え、半身麻痺で身動きがほとんど取れない人が、冷房を強くしているのは可笑しい。大雨で体調不良を訴えた時も、冷房の強さは変わっていなかった。その辺りからも高遠はここに居たイブキ様が偽物だと気付いていたのかもしれない。
高遠はすぐ離れの入り口を探し始めた。掛け軸の裏や押し入れなど、まるで泥棒みたく荒らしている。美琴は真ん中にぼーっと突っ立って探すのを手伝おうとしなかった。何をしようが邪魔に思われるし、何よりこの暑さで動く気がしない。
高遠が部屋を荒らしていると、ここにいたイブキ様が偽物であった証拠が次々と出てきた。テレビに雑誌、マンガ本、タブレット、ゲーム機、そのほとんどは半身麻痺のイブキ様が使えるような物ではない。
「ねぇ、土砂崩れなんて起こんなくて、通報してすぐに刑事さんが来れば、死体の正体なんてあっという間に分かっちゃったんじゃないの?」
「まぁな。二つの死体が見つかって、イブキ様が不在ならもう一つが誰かなんて、ちょっと調べれば分かることだった。俺は最初からイブキ様の入れ替わりを想定していたし、死んだ人間が生き返るなんてあり得ないからな。今回はタイミング悪く土砂崩れが起きて、お前が余計なことを言い出したから、こんなことをする羽目になったんだ」
高遠はそう言い切って今度は畳を捲った。
「伊織くんが掘り起こした死体さえ見つからなければ、あの青年の死体、良太と言ったっけ、彼の死はどこかに消えたイブキ様のせいにするのも可能、かもしれないが、それも無理だな。今は科学が発展してるし、遺伝子検査すれば彼女の子供だと直に判明する。少しややこしいが、十倉さんと伊澄様との間に出来た子、つまり明也と呼ばれた子だな、彼を偽物Aにしよう。そしてその後、結婚した夫との子供、良太と名づけられた子を偽物B、さっきまで俺達と話していた伊織くんを本物としよう」
名前で呼んでいるとややこしくなるのか、イブキ様を基準に高遠は割り振った。
「十倉さんはおそらく一年前の儀式は全てイブキ様の命令だったと言うことにするだろう。彼女はあくまでのイブキ様の付き人。何をするにもイブキ様の了解を得てから行動していたからな。それは俺達の前でも変わらなかった。火傷で喉が枯れ、半身麻痺で筆談もほとんど不可能だったイブキ様は、十倉さんの質問に対して首を振るか、頷くかぐらいしかできなかったはずだ。だから一年間、誰かに変わっていたなんて全く気付かなかった、と白を切るつもりだ。そこで架空の人物が一人出来あがる。偽物Aを殺して入れ変わったイブキ様がたまたま母親を尋ねてやってきた偽物Bも殺した、と言うことにすれば逃げ切れると思ってるのかもしれないが、そんな言い訳は通用しない。この離れと地下にも偽物Bの痕跡が残っている。地下の存在は十倉さん、本物、偽物AとBしか存在を知らない。そのいつの間にか入れ変わっていた偽物のイブキ様とやらの痕跡は発見されない。やはり本物が偽物Aの死体を明るみにした時点で、彼女は逃げられなくなっていただろう」
高遠の話はほとんどが空想だ。聞いただけなら納得できそうだが、そもそも彼女は最初に偽物Bの死体を見たときに「知らない」と即答している。そこでももう彼女の言い分は破綻していた。九年前に前夫と離婚してそこで息子と生き別れているけれど、さすがに七年間育てた息子の顔ぐらいは覚えていただろう。例え分からなかったとしても、面影ぐらいは残っているだろうし、知らないとすぐに答えるのは不自然だ。
「じゃあ、伊織くんがしたことは無駄じゃなかったってこと?」
「一応はな。けれど、彼の行動がきっかけで悲劇が起こったのは間違いない。……でも、最初に手を汚したのは十倉さんだ。彼女に彼の行動を否定する権利はない」
高遠は最後の一枚を捲り上げた。そこには床下収納のような扉が出てきた。ここが地下への入り口で間違いない。高遠は回転取っ手を掴んで扉を持ち上げる。大人一人がギリギリ通れるような階段が下に向かって続いていた。
「よし、入るぞ」
手で口元を押さえながら高遠が下に潜った。美琴も後に続く。壁伝いに階段を降りていると、急に視界が明るくなって美琴は目を瞑る。突然の明るさに目の奥がツンと痛む。階段の壁に照明のスイッチが付けられていたようだ。予想していたより地下は広く、二人が並んでも十分に幅があった。
地下に降りて目に入ったのは使われていない部屋だった。六畳ほどのスペースには子供用の本やおもちゃが置かれていて、伊織が九歳になるまでここで生活していた名残がある。部屋の端にはマンガ本が積み重なっている。その奥には更に扉があったので、人が生活するには困らない設備が揃ってそうだ。部屋全体が覗ける大きな窓と、その横に簡易な出入り口が取り付けられていて、戦前はここに人を閉じ込めていたらしいが、そんな雰囲気は微塵もなかった。けれど窓は嵌めこまれていて開けることはできないし、ドアの鍵も外側についているので中からは開けられないようにしているのだろう。一見、不自由はなさそうだが、やはりここは監獄だった。
部屋から視線を逸らし、地下の奥へ進む。すぐに扉とぶつかって、そこからブォォォと地響きのような音が聞えてくる。
「祠と繋がっているから、僅かな隙間から風が行き来しているのだろう。そのせいで音が聞こえるんだ。連れられた人の怨念やらなんやらは全部、これのせいだ。お前が聞いた変な音って言うのもな」
「なーんだ」
種明かしをされたら怖くも何ともない。あんな音に驚いていた自分が酷く情けなくなった。
「人の思考は恐怖に支配されると、通常な判断が出来なくなる。祠付近で聞えた風の音が、殺された人間の怨念と思い込んだんだろう。それが村中に知れ渡って、あの山に近づく人がいなくなった。まぁ、過去のイブキ様が人を連れ去ったりしたのが原因だけどな。それだけでもこの村でのイブキ様の影響力が分かる」
そのおかげで裏山が死体を埋める場所に選ばれたわけだが。臭いものには蓋、殺した死体は出来るだけ遠くに隠蔽したかっただろうが、見知らぬ山中は見つかる可能性が高い。近くに人の出入りが少ないうってつけの山があったのだ。しかも家の地下から誰にも見られることなく移動できる。
「……あ」
しゃがみ込んでいた高遠が扉の横に置かれている物を拾おうとしてすぐに手をひっこめた。
「何、やってんの?」
「絶対に触るな。これは良太が着ていた服だ」
高遠が言い切ると同時に、背後から「何をしてるんですか?」と女性の声が聞こえた。咄嗟に二人は振り返る。照明が反射し何かがキラリと光る。
「え、って、ギャー! なな、何、持ってるんですか!」
美琴の叫び声が地下に響く。すぐさま美琴は高遠の後ろに移動し、背中越しに通路に立つ十倉を見た。彼女の手には包丁が握られている。真実を知った二人を消しに来たのだろうか。そんなことをしても事実は山中に知られている。今更足掻いても、もうどうにもならない。
「こんなところで何をしているんですか?」
十倉はニコリと笑って二人に尋ねる。伊織の言っていた狂気を思い出す。これが彼を戦慄させた笑顔だ。高遠はジッと十倉を見つめ、美琴はあわあわ言いながら高遠の後ろに隠れていた。
「一連の事件、犯人はあなたですね。十倉さん」
「……何のことです?」
「この地下は裏山の祠と繋がっている。その道を使えば、母屋から裏山まで十分。あなたのアリバイは崩れる」
そう言って高遠は背後にある扉を指さした。言い訳をするつもりなのか、それとも観念したのか、十倉はすっと目を閉じる。それから数秒後、切っ先をこちらに向けて突進してきた。
「うわあああ!」
叫ぶ美琴を無視して、高遠が横に避ける。十倉の正面に向いてしまった美琴は慌てて、揺れる髪の毛を掴んだ。無理やり引き寄せようとするが「おい!」と高遠も必死に抵抗する。振り上げられた刃物から一目散に逃げようと高遠とは反対方向に逃げる。髪の毛を掴んだまま。
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