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「やだ~虫~?」
偽ハルカは心底嫌そうに、手を大きく振って追い払おうとした。同じ発光でもホタルのような実体があるわけでもなく、ただの光の粒であるハルカに触れることはできないようだったが、それはハルカも同じで実体に触れることはできない。ただ光って飛ぶことしかできないのだ。
「うーん。ローレント様ってばなんか嫌そう。じゃあさ、このままこのケモノとえっちしちゃう? えっちって言うか交尾? 獣姦ってやつ? やだ、グロ~い!」
キャハハと声を上げて笑う偽ハルカ。本物のハルカならこんな下品なことなど絶対に言わない。
睨みつけるローレントに、偽ハルカはニッと目を弓なりに細め、不気味な笑みを浮かべた。
「……じゃあさ、その体、わたしにちょーだい」
「――は?」
急にまた妙なことを言い始めた。体をくれとは一体どういうことなのか。まさか自分を殺すとでも言うのだろうか。
「だってぇ、ローレント様は復讐がしたくないんでしょ? でもそれじゃ、わたしが困るのよねぇ。だから、ローレント様の体をわたしにちょーだい。あ、心配しなくても、この醜い獣はペットにでもしてあげる。だから、ね? わたしがちゃーんと責任もって、ローレント様を王様にしてあげるから!」
偽ハルカの腕が、ローレントの体めがけて伸びてくる。
獣に押さえつけられたままのローレントは、仰向けの状態から動けず、避けることができない。
凄まじい形相のハルカの顔が目の前に迫り、もうだめだと目を瞑った瞬間。ローレントの体の奥が急に熱くなったかと思うと、体全体から眩い光が放たれた。
「――――ぎィ!!!」
ハルカの声とは思えぬ汚い金切り声があたりに響く。ローレントはなにが起こったのかも分からず、目をつむりギュッと体を固くした。
光が発せられたのはほんの一瞬のことだった。強い光により、瞼を通じて真っ白になった眼前が再び闇に包まれると、ローレントは恐る恐る瞼を開けた。そこはまるで何事もなかったかのように真っ暗で静まり返っていた。
「い、いまのは……」
ローレントは体を起き上がらせた。どこかに偽ハルカが倒れているのではないかと期待して周囲を見回したが、どこにも偽ハルカはおらず、気配すら感じない。
ローレントは安堵の息を吐いた。
『ローレント様~!』
周囲を小さな光が、ローレントの顔に纏わりつくように飛んでいる。
「え? あれ、ハルカ?」
聞こえないはずのハルカの声が聞こえる。
『そう! よかったぁ~! 聞こえてる! わたし力が少しだけ戻ったみたい』
一瞬まだ気絶でもしているのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
先程まではまったく聞くことができなかったハルカの声が、今は聞こえるようになっているようだ。
「なにがどうなったんだ。ハルカ、君は分かるかい?」
あれからなにが起こったのか、ローレントには理解が追いついていない。
そんなローレントをよそに、ハルカは興奮したようにクルクルと舞っている。
『ローレント様ってば、偽者のわたしを光の加護で追い払っちゃったのよ! わたしびっくりしちゃったぁ~!』
「え? え? 僕が追い払った?」
『そう! きっとあれ元聖女だったという王妃様の加護ね!』
「加護? あの光のことかい?」
加護なんて言葉を初めて聞いたローレントは、そう尋ね返す。
そういえば以前にも、こんな光を発したことがあったような……。
『そう! たしかローレント様にはそういう加護付き設定があったはず! これぞ母親の愛!』
ハルカは興奮覚めやらぬといった様子で、クルクル回転している。加護がなんなのか理解もできないまま、ローレントはただポカンとして淡い光を見つめた。
『お母様の息子を想う強い愛が、魔物を追い払った。――ううん! あれは消滅させたのね!』
そう興奮しながら最後に『わたしの体ごとだけど』と小さく付け加えたのを、ローレントは聞き逃さなかった。
「――君の体も僕が消滅させてしまったって!?」
ローレントは青くなった。
まさかハルカの体を消滅させてしまうとは。そんな恐ろしいことをしてしまう加護とは一体なんなのか。聖女だった母の力が人体を消滅させられる恐ろしいものだったという話は知らないし、父からも聞いていない。
『あ、うーん、まあでもあれ、本当のわたしの体じゃないし。まあいっかなって。だから気にしないで~』
「本当の体じゃない……?」
『うん。これってゲームのアバターだから。わたしの本当の体じゃないの』
「え? え? どういうことだい?」
ローレントはさっぱり意味が分からない。ハルカお得意の異世界人ジョークなのか。あっけらかんとしているところを見ると、本当に心配のいらないことなのだろうか。
『あー! 説明むずい! どういうことかは後でゆっくりと話すことにして、ひとまずここから――』
ここから出ましょうとハルカが言いかけたとき、少し離れた場所から地面を揺るがすような雄叫びが轟いた。
驚いたのだろうハルカの『ひっ』という小さい悲鳴と同時に、ローレントの体もビクッと小さく跳ねた。そして雄叫びがした方角へ反射的に振り向く。
「――今のは」
あの獣の声だ。なぜだかあの獣のことを一瞬忘れていた。
ローレントは慌てて立ち上がる。だが勢いよく立ち上がったせいか、一瞬めまいを起こし、片膝をついた。おそらくさきほどの光の影響だろう。ローレントは多少のめまいなど気にせず、すぐに立ち上がると、獣のそばへと駆け寄る。
「ガーディアス!!」
おそらくさっきの光に跳ね飛ばされたのだろう。あの巨大な獣を跳ね飛ばすとは、ローレントの母の加護と言われる力はとんでもなく強大なものだと分かる。
暗がりの中、獣は体を地面に這いつくばり、もがき苦しんでいた。地面に爪を立て土を抉り、なんとか倒れまいとしている。
「ああガーディアス! 大丈夫か!? だめだ、死なないでくれ」
ローレントは獣が死んでしまうのではないかと、恐ろしくなった。もしこれが本当にガーディアスなら、ここで彼を失ってしまうことになる。
ローレントは獣の血が体を濡らすことすら厭わず、彼を助けようとその巨体に縋りつき、背中を撫で擦った。
多分血が流れ過ぎたのだ。それに加え先ほどの衝撃が、致命傷を与えてしまったのかもしれない。
「ハルカ、なんとかできないか!?」
『やってる!!』
獣の周囲を飛ぶ光が強まったのが分かった。ハルカがおそらく治癒かなにかをしようとしてくれているのだろう。だがその光は大きくなったかと思うと途端に小さくなるを繰り返し、なんだか心許ない。
『だめ! 体のない今のわたしの力じゃ、うまく治癒力を発揮できない! 少し痛みを抑える程度かも!』
「それでもいい! お願いだ、頑張ってくれ!! ――ガーディアス!! なんとか耐えてくれ!! きっと、もうすぐランドスたちも来るはずだ」
ランドスたちが来ても、どうしようもできないだろう。しかし瀕死の獣を連れ帰り、治療することは可能だ。ここで死なせたくない。
「ガーディアス! ガーディアス!!」
ローレントは何度も大声で名を叫び、体を擦り続けた。
獣の体から毛が抜け、ローレントの手に纏わりつく。撫でるたびに抜け落ち、ローレントは何度も指から毛を払い落とす。
それでも必死で撫で擦っていると、奇妙なことに気がついた。
どうも獣の体が縮んできているようなのだ。先程から撫でていた頭の位置が下がってきている。そして痩せてきてもいるようだ。
まさかもう死んでしまうのでは。
気温は暑いくらいなのに、獣の体温が心なしか低いような気がする。ローレントはゾッとした。
「ガーディアス! だめだ、僕を置いていくな」
ローレントは何度もガーディアスの名を呼び、小さくなっていく獣の体にしがみつく。そして気がつくと、ローレントは獣の抜け落ちた体毛の中に埋もれていた。
「――ガーディアス……!?」
手には獣の体の感触がある。だが先ほどまでに比べ、やけに小さい。慌てて獣の体を引き上げる。重いが引き上げられない重さではない。
そして抜け落ちた毛の中から現れたのは、ガーディアスの顔だった。――獣ではなく、いつものガーディアスの顔。
「ガーディアス!!」
ローレントは膝をつくと、頭をその膝に乗せた。そして、顔を両手で包んで持ち上げると、何度も何度も呼びかける。
「ガーディアス! ガーディアス!!」
ハルカの小さな光が、強弱をつけながら周囲を忙しなく飛び回っている。
やがてゆっくりと睫毛が上がり、瞼の下からあの獣と同じ金の瞳が現れた。
「ガーディアス! ああ、ガーディアス。僕だ! ローレントだ!」
ガーディアスの薄く開いた目がわずかに弓なりになる。ローレントはその顔を胸に抱きしめた。
「よかった……! ガーディアス、よかった……!!」
気がつくと空は白み、遠くに連なる木々の境目が赤く輝いている。長かった夜が明けたのだ。遠くから馬の地面を蹴る音が響く。ランドスたちがローレントを探しに来ているのだろう。
安堵したローレントは、ガーディアスの頭を抱きしめたまま、その場に崩れ落ちた。
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ストックが尽きてしまいました~!申し訳ありません!
またストックが溜まり次第更新再開しますので、今しばらくお待ち下さい。
偽ハルカは心底嫌そうに、手を大きく振って追い払おうとした。同じ発光でもホタルのような実体があるわけでもなく、ただの光の粒であるハルカに触れることはできないようだったが、それはハルカも同じで実体に触れることはできない。ただ光って飛ぶことしかできないのだ。
「うーん。ローレント様ってばなんか嫌そう。じゃあさ、このままこのケモノとえっちしちゃう? えっちって言うか交尾? 獣姦ってやつ? やだ、グロ~い!」
キャハハと声を上げて笑う偽ハルカ。本物のハルカならこんな下品なことなど絶対に言わない。
睨みつけるローレントに、偽ハルカはニッと目を弓なりに細め、不気味な笑みを浮かべた。
「……じゃあさ、その体、わたしにちょーだい」
「――は?」
急にまた妙なことを言い始めた。体をくれとは一体どういうことなのか。まさか自分を殺すとでも言うのだろうか。
「だってぇ、ローレント様は復讐がしたくないんでしょ? でもそれじゃ、わたしが困るのよねぇ。だから、ローレント様の体をわたしにちょーだい。あ、心配しなくても、この醜い獣はペットにでもしてあげる。だから、ね? わたしがちゃーんと責任もって、ローレント様を王様にしてあげるから!」
偽ハルカの腕が、ローレントの体めがけて伸びてくる。
獣に押さえつけられたままのローレントは、仰向けの状態から動けず、避けることができない。
凄まじい形相のハルカの顔が目の前に迫り、もうだめだと目を瞑った瞬間。ローレントの体の奥が急に熱くなったかと思うと、体全体から眩い光が放たれた。
「――――ぎィ!!!」
ハルカの声とは思えぬ汚い金切り声があたりに響く。ローレントはなにが起こったのかも分からず、目をつむりギュッと体を固くした。
光が発せられたのはほんの一瞬のことだった。強い光により、瞼を通じて真っ白になった眼前が再び闇に包まれると、ローレントは恐る恐る瞼を開けた。そこはまるで何事もなかったかのように真っ暗で静まり返っていた。
「い、いまのは……」
ローレントは体を起き上がらせた。どこかに偽ハルカが倒れているのではないかと期待して周囲を見回したが、どこにも偽ハルカはおらず、気配すら感じない。
ローレントは安堵の息を吐いた。
『ローレント様~!』
周囲を小さな光が、ローレントの顔に纏わりつくように飛んでいる。
「え? あれ、ハルカ?」
聞こえないはずのハルカの声が聞こえる。
『そう! よかったぁ~! 聞こえてる! わたし力が少しだけ戻ったみたい』
一瞬まだ気絶でもしているのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
先程まではまったく聞くことができなかったハルカの声が、今は聞こえるようになっているようだ。
「なにがどうなったんだ。ハルカ、君は分かるかい?」
あれからなにが起こったのか、ローレントには理解が追いついていない。
そんなローレントをよそに、ハルカは興奮したようにクルクルと舞っている。
『ローレント様ってば、偽者のわたしを光の加護で追い払っちゃったのよ! わたしびっくりしちゃったぁ~!』
「え? え? 僕が追い払った?」
『そう! きっとあれ元聖女だったという王妃様の加護ね!』
「加護? あの光のことかい?」
加護なんて言葉を初めて聞いたローレントは、そう尋ね返す。
そういえば以前にも、こんな光を発したことがあったような……。
『そう! たしかローレント様にはそういう加護付き設定があったはず! これぞ母親の愛!』
ハルカは興奮覚めやらぬといった様子で、クルクル回転している。加護がなんなのか理解もできないまま、ローレントはただポカンとして淡い光を見つめた。
『お母様の息子を想う強い愛が、魔物を追い払った。――ううん! あれは消滅させたのね!』
そう興奮しながら最後に『わたしの体ごとだけど』と小さく付け加えたのを、ローレントは聞き逃さなかった。
「――君の体も僕が消滅させてしまったって!?」
ローレントは青くなった。
まさかハルカの体を消滅させてしまうとは。そんな恐ろしいことをしてしまう加護とは一体なんなのか。聖女だった母の力が人体を消滅させられる恐ろしいものだったという話は知らないし、父からも聞いていない。
『あ、うーん、まあでもあれ、本当のわたしの体じゃないし。まあいっかなって。だから気にしないで~』
「本当の体じゃない……?」
『うん。これってゲームのアバターだから。わたしの本当の体じゃないの』
「え? え? どういうことだい?」
ローレントはさっぱり意味が分からない。ハルカお得意の異世界人ジョークなのか。あっけらかんとしているところを見ると、本当に心配のいらないことなのだろうか。
『あー! 説明むずい! どういうことかは後でゆっくりと話すことにして、ひとまずここから――』
ここから出ましょうとハルカが言いかけたとき、少し離れた場所から地面を揺るがすような雄叫びが轟いた。
驚いたのだろうハルカの『ひっ』という小さい悲鳴と同時に、ローレントの体もビクッと小さく跳ねた。そして雄叫びがした方角へ反射的に振り向く。
「――今のは」
あの獣の声だ。なぜだかあの獣のことを一瞬忘れていた。
ローレントは慌てて立ち上がる。だが勢いよく立ち上がったせいか、一瞬めまいを起こし、片膝をついた。おそらくさきほどの光の影響だろう。ローレントは多少のめまいなど気にせず、すぐに立ち上がると、獣のそばへと駆け寄る。
「ガーディアス!!」
おそらくさっきの光に跳ね飛ばされたのだろう。あの巨大な獣を跳ね飛ばすとは、ローレントの母の加護と言われる力はとんでもなく強大なものだと分かる。
暗がりの中、獣は体を地面に這いつくばり、もがき苦しんでいた。地面に爪を立て土を抉り、なんとか倒れまいとしている。
「ああガーディアス! 大丈夫か!? だめだ、死なないでくれ」
ローレントは獣が死んでしまうのではないかと、恐ろしくなった。もしこれが本当にガーディアスなら、ここで彼を失ってしまうことになる。
ローレントは獣の血が体を濡らすことすら厭わず、彼を助けようとその巨体に縋りつき、背中を撫で擦った。
多分血が流れ過ぎたのだ。それに加え先ほどの衝撃が、致命傷を与えてしまったのかもしれない。
「ハルカ、なんとかできないか!?」
『やってる!!』
獣の周囲を飛ぶ光が強まったのが分かった。ハルカがおそらく治癒かなにかをしようとしてくれているのだろう。だがその光は大きくなったかと思うと途端に小さくなるを繰り返し、なんだか心許ない。
『だめ! 体のない今のわたしの力じゃ、うまく治癒力を発揮できない! 少し痛みを抑える程度かも!』
「それでもいい! お願いだ、頑張ってくれ!! ――ガーディアス!! なんとか耐えてくれ!! きっと、もうすぐランドスたちも来るはずだ」
ランドスたちが来ても、どうしようもできないだろう。しかし瀕死の獣を連れ帰り、治療することは可能だ。ここで死なせたくない。
「ガーディアス! ガーディアス!!」
ローレントは何度も大声で名を叫び、体を擦り続けた。
獣の体から毛が抜け、ローレントの手に纏わりつく。撫でるたびに抜け落ち、ローレントは何度も指から毛を払い落とす。
それでも必死で撫で擦っていると、奇妙なことに気がついた。
どうも獣の体が縮んできているようなのだ。先程から撫でていた頭の位置が下がってきている。そして痩せてきてもいるようだ。
まさかもう死んでしまうのでは。
気温は暑いくらいなのに、獣の体温が心なしか低いような気がする。ローレントはゾッとした。
「ガーディアス! だめだ、僕を置いていくな」
ローレントは何度もガーディアスの名を呼び、小さくなっていく獣の体にしがみつく。そして気がつくと、ローレントは獣の抜け落ちた体毛の中に埋もれていた。
「――ガーディアス……!?」
手には獣の体の感触がある。だが先ほどまでに比べ、やけに小さい。慌てて獣の体を引き上げる。重いが引き上げられない重さではない。
そして抜け落ちた毛の中から現れたのは、ガーディアスの顔だった。――獣ではなく、いつものガーディアスの顔。
「ガーディアス!!」
ローレントは膝をつくと、頭をその膝に乗せた。そして、顔を両手で包んで持ち上げると、何度も何度も呼びかける。
「ガーディアス! ガーディアス!!」
ハルカの小さな光が、強弱をつけながら周囲を忙しなく飛び回っている。
やがてゆっくりと睫毛が上がり、瞼の下からあの獣と同じ金の瞳が現れた。
「ガーディアス! ああ、ガーディアス。僕だ! ローレントだ!」
ガーディアスの薄く開いた目がわずかに弓なりになる。ローレントはその顔を胸に抱きしめた。
「よかった……! ガーディアス、よかった……!!」
気がつくと空は白み、遠くに連なる木々の境目が赤く輝いている。長かった夜が明けたのだ。遠くから馬の地面を蹴る音が響く。ランドスたちがローレントを探しに来ているのだろう。
安堵したローレントは、ガーディアスの頭を抱きしめたまま、その場に崩れ落ちた。
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前回の時節の挨拶が、暑いですねだったのですが、もう11月も終わっちゃいますね。
忙しい中、更新ありがとうございます。
ガーディアス🥰ローレント🥰
ハルカ?!
ローレント!?
ガーディアス😨
ガーディアーーース!!!!
頑張れー!!!ローレントーーーー!!!!
現場からは以上です。
というか、もしかしてそろそろストックが尽きますか…?🥲
ぐぬぬぬっ。いつまでも待ちます😖😖😖😖😖
これからも応援してます。
ただ心残りは、大賞参加に気づくのが遅れて、投票出来なかった事です😭😭😭
言っといてくださいよお。←八つ当たりです。スイマセン😅
次はちゃんと一票残しときます笑
インフルエンザが流行ってるみたいなので、お身体ご自愛ください。
応援してます🥰
いちこ様!ご感想をありがとうございます!
そうなんですよ〜!もうストックが尽きてしまい、60話で一旦更新ストップ予定です。
Xでは私のポストがバンされてるいるのか、まっっったくインプが増えず、ポストしてもタイムラインにも載らず無意味状態のようです笑
こっちで早めに告知しとけばよかったですね〜
でも応援だけでも励みになります!!
まだまだお話は続きますので、のんびり気長にお待ちいただけたら嬉しいです。
これからさらに寒くなりますが、いちこ様もどうぞご自愛くださいませ
暑い日が続いておりますが、そんな中の更新ありがとうございました!!!!
あれ?
もう全部読んでしまいました。
トラブルメーカーなのはよく分かりました笑
そして思ったよりも男前な思考だった🤭
ラミネットも大活躍で、これからの展開も楽しみです😊
体調に気をつけて、ご自愛ください。
いつもご感想をありがとうございます!
そうなんですよ。ローレントはサルースに来てからはなぜかトラブルばかりを引き起こし、頭が痛いガーディアス。
今回はそんなちょっとした日常話がメインでしたが、次こそは話が進むはず…!
ということで、次回更新まで今しばらくお待ち下さいませ〜!
更新ありがとうございました!!!!
やっと二人が!!!!
ツンデレローレント様可愛すぎか!!!
ガーディアス様の過去に涙ですよ。
まだまだ謎が謎を呼ぶ展開ですね!!!!
またの更新楽しみにしています!!!!
名前だけ何度も出たのに、とうとう出番の無かった侍従の彼が、不憫でなりませんがwこれも次の楽しみです。
第二王子とホンマに聖女か?って感じですが、これも先のお楽しみですね。
お忙しいと思いますが、いつでも楽しみにしています!!!!
ご感想ありがとうございます!
そして労いのお言葉まで!痛み入ります〜!
2人ともようやくスタート地点に戻り、再出発です。
本当は元侍従のあの人も出演予定でしたが、まとまりが悪くなったので次回に回してしまいました笑
ここからお話も次第に動き出す予定です。またまたちょっとお待たせするかと思いますが、次の更新をお楽しみに!