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モートン・フェルドマンの教育は?
メリッサの誕生日パーティーを控え、ドレスの最終確認がされた。目の前に並ぶドレスは何故か魅惑的なドレスばかり。
「ちょっと!もっと普通の無いの!普通の!!」
見ると、シースルーや露出が多い物、そして全てドレスの裾はミニ丈ばかり。メリッサが今着ているドレスはロング丈の露出が無い物だ。
「誕生日パーティーの来賓は全て男です。その前に晩餐は女性も居りますが、ほぼその男性の母君等のお身内です」
「集団お見合いでもさせる気?フェルドマン執事」
「いい事仰る、メリッサ様………そうですね、そう思って頂いて結構です」
「は?…………冗談でしょ!本当に!?」
「因みに婚約者の2名も出席予定ですよ」
「嫌だぁ!!……結婚に夢見てもいいじゃない!!好きになった人と結婚は駄目な訳?」
頭を抱え、発狂するメリッサ。その横で理路平然とするフェルドマン執事。
「好きな方が居られるなら、どうぞご結婚を………ですが、メリッサ様は多夫を迎えなければなりませんから、それでもいいという男でなければ勤まりません………陛下にはもう1人夫が居られましたが、メリッサ様がお産まれになり、役目終えで離縁された夫もおります」
「…………種馬じゃん、それ」
「まぁ、言い換えれば………ですが役目終えをされた方でも、元夫の証明はあるので、恩恵はありますよ。生活面や仕事、再婚等斡旋は以下用にも………」
「…………ど、如何なってんのよ、そのしきたり……」
「仕方ないかと………さぁ、お喋りは終わりです!メリッサ様………着替えて下さい」
「……………は?貴方の前で?」
「はい」
「貴方、男でしょ?」
「そうですが?」
「いやいやいやいやいやいやいやいや!無理だから!!」
全く気にしない素振りのフェルドマン執事。気にするのはメリッサだけだ。
「メリッサ様、月経は?もうありますか?」
「!!………聞く?それ!!」
「今、月経中であれば、致し方ないか、と思ったのですが、月経中で無いならお召変えを…………着方や着付け、私の仕事に入っておりますし、婚約から結婚に至る迄、メリッサ様のお身体は確認させて頂くので………因みに、婚約者の1人は私ですので、予行練習だと思って頂いて結構です」
「フェルドマン執事が婚約者!!」
「脱がされたいです?メリッサ様」
頭がまたもクラクラしてきた。婚約者だと言われ、予行練習だと思えば、と素直に思えて、動ける筈はない。だが、動かないメリッサにフェルドマン執事は、メリッサのドレスを脱がす。しかも肌着迄。
「フェルドマン執事!!」
「…………うむ、やはり胸は小さいですね……婚約中に大きくしておきたい………ビスチェを持ってきてもらえますか?」
顎に手を添え、脱がしたメリッサの身体を視姦すると、メイドに指示を出して行くフェルドマン執事。
「今は良いですが、あまり可愛らしい下着は如何かと………魅惑的なドレスを着るのです、しかも丈は短い………見えても良いように、総レースにしましょう」
次々にビスチェや下着が運び込まれ、フェルドマン執事は、ひょいひょいと持ち、メリッサに見せた。
「このビスチェとこの下着に着替えて下さい」
「………………無理だから!!こんな透ける下着なんて!」
「恥ずかしがる事はありません。私は婚約者ですし」
真剣に言うフェルドマン執事。まるで義務の様な顔に、メリッサは怒る。
「こ、婚約者なんだよね!?貴方!……好きな訳じゃないのに私と結婚する、て決めていいの!?」
「好きじゃない、といつ言いました?メリッサ様………私は仕事は仕事、家庭は家庭で区別ははっきりしたいだけ………そういう考えを否定して頂きたくありませんね」
パチンッ。
急に顔色が変わり、指を鳴らすフェルドマン執事。メリッサもちょっとばかりたじろぐ。
「メリッサ様を押さえておいて下さい」
「は、はい」
「ち、ちょっと!!」
「こういう肌着はもう必要ありません、馴れて頂く必要がありそうなので、普段からこちらの用意を………分かりましたね?君達」
「…………わ、分かりました」
フェルドマン執事は縫製用裁断鋏を用意してあった様で、メリッサの肌着を切ってしまう。ドレスの試着だから持っていたかは分からない。裸にされるメリッサに、フェルドマン執事が、ビスチェとレースの下着を着付ける。
「うむ………少しは胸も強調されますね、まだ小さいですが………メリッサ様には、こういうのがお似合いになるよう教育も始めた方が良い様ですね……もう1人の婚約者と相談しておきます………放して差し上げて下さい」
「は、恥ずかしいじゃない!!着ないよりマシだから早くどのドレスでもいいから渡して!!」
強調されはしたが、まだ小さな胸を隠し、ドレスを選ぼうとするメリッサ。着せる時も胸を触ったフェルドマン執事には警戒しながら手を伸ばす。
「まだですよ、メリッサ様………貴女のお好きそうなドレスと似合うドレスは違いますから、適当ではいけません………そうですね…メリッサ様は背中と足はお綺麗ですが、手の荒れはまだありますので………こちらをご試着を」
メリッサは絶句する。そのドレスは背中がお尻の割れ目ギリギリ迄開き、項に止めるスナップで辛うじて胸の谷間に繋がりお腹は隠れるものの腰からフリルのフレアだが膝丈しかなく、前は下着ギリギリ隠れる。胸はレースが幾重にも重なり脇から丸見えだ。
「やだ!!絶対にやだ!!」
「まだまともな物かと」
「もっとまともな物持ってきて!!」
全部分シースルーだの、脱がす事や見えそうで見えない微妙なドレスばかり。
「いいですか?メリッサ様、夫が多ければ多い程良いのです。ですが、体力も必要になる為、夫の数も限度があります。魅惑的に男を誘う術は、先ずご自分を売り込むのです。」
「…………いいの?そんなにいっぱい夫居て、取り合いとかに…………」
自分で言って情けないが、可愛らしい所は何も無いと思っているメリッサ。
「それは、夫間で決める事。メリッサ様が決める事ではありません」
10歳は年上だろうフェルドマン執事。整えられた黒髪、頭の良さそうな知的な目、考え方、身長も低い訳ではなくモテそうな男が婚約者。この男は何故婚約者となったのか不明だった。
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