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15歳にまた新たな婚約者?
メリッサの15歳の誕生日。また新たな婚約者になりたいと、40人程の男が集まった。毎年参加人数が増えている誕生日パーティー。誕生日前に、その年の肖像画を書き直す為、書き直した肖像画を見ての事だった。メリッサの美貌は女王であるメリベルが公務で今は国内外に顔を出しているのもあり、メリベルの娘ならさぞかし美しい王女だろう、との噂と肖像画の照らし合わせから、殺到したのだった。
「う、美しい………」
「な、何故あの様な魅惑的なドレスなんだ?」
そう、そのメリッサの姿は賛否両論。
「何もコレじゃなくてもいい気がするのよ」
「いいじゃないですか、美しいですよメリッサ」
「あぁ、直ぐに抱きたくなる姿は最高」
「メリッサの一番美しくなるのは、裸ですけどね」
「オルサガ、止めてよ!思い出すと勃っちゃうから!」
フェルドマンからゲルニカ、オルサガ、カイエンが、メリッサの婚約者として男達を牽制する。婚約者が居るのはいい。だが嫉妬はやはりあるらしい。
メリッサの姿は赤のシースルーのロングドレス。スリットが腰迄切れていて、赤レースの紐パンの紐はドレスから見えている。白い肌に際立つ赤は、情熱的に男を誘う。胸も12歳の頃とは大分成長し、男の杭を挟めるのでは、と思える程だった。
目の前で、自己紹介する男の中には、その姿で下半身を疼かせる者や鼻血を出す者等、そういう者なフェルドマンにふるい落とされる。
「話も聞かないの?」
「がっつきそうな男は必要ありません」
「そうそう、共有する事を理解出来る男じゃねぇと」
「悪かったね、がっつく男で」
「カイエンはもうソレは無くなったじゃないですか」
「今はしてない!」
「はいはい、次の男が来ますよ」
次々と入れ替わり立ち替わりやってくる男。そして次にやって来た男に、カイエンが驚いた。
「あ、あ、兄上!!」
「よぉ、カイエン………元気そうだな」
「如何して此処に……」
「如何して?………お前が惚れた女を見たいとは思っていたら、まだ婚約者集めをしていると知ってな………そしたらどうだ……肖像画の姿絵、王女の母上のメリベル女王を見たら、俺の欲望が会えと言う………実際は随分と魅惑的な王女だ……男に余程飢えているのか?」
「兄上…………メリッサはそういう女性ではない」
「じゃあ、今すぐ抱いてくれと言わんばかりの姿は何だ?」
「申し訳ありません、カイエン殿下の兄上様がこちらに来られるとは聞き及んでおりませんでした…………第二王子ラシード様とお見受けしますが………」
フェルドマンが第一夫候補として、前に出る。
「いかにも、ラシードだが?貴様は?」
「メリッサ王女の婚約者であり、専属執事のモートン・フェルドマンと申します。来年のメリッサ王女の誕生日に第一夫になる予定です」
「は?執事が夫だと?」
「兄上!ゲーデル国とシュザリアとは違うのです!」
「カイエン、お前は第一夫とやらにはならんのか?」
「…………順番なのは婚約者になった順番なんですよ」
「順番なら如何ようにもなりそうだがな……」
カイエンとは違う雰囲気の兄になるラシード。威圧的でカイエンは少々怯えた様子だ。
「ラシード殿下、お初にお目に掛かります、ゲーデル国王女、メリッサ・ゲーデルベルクでございます。この様な姿なのは私に数多くの夫が必要になる為………私のこの姿に惑わされる事なく、他の夫達と共同に私を愛せるかを見極める為に、執事であり婚約者である信頼するモートン・フェルドマンに頼んだ事………お気を害すつもりは無かったのですが、殿下のお気を悪くしたのなら、申し訳ありません」
「メリッサ様、会話はお控え下さい」
「ほぉ、声もいいではないか………寝所でどのように啼くか聞きたいものだ」
ゲルニカとオルサガが前に立ち塞がる。
「次の方との面会がございます、一旦お引取りを」
「褐色の肌………お前、タタールの男だな」
「如何にも、タタールからの移民で、今は騎士隊長をしておりますが」
「移民の婚約者か………メリッサ王女、俺の妻になれ、こんな奴らは捨てろ」
「……………私は、次期女王……他国の妻にはなりません。この地を守り民を守ります」
毅然とした態度にラシードに物言うメリッサ。
「兄上、メリッサの伴侶になるのを求むなら、ゲーデル国の事を学んで下さい。でなければメリッサの夫にはなれません」
そして、カイエンもまたゲルニカとオルサガに並び立ち塞がった。しかし、ラシードは気にも止めない。鼻で笑いそのまま立ち去る。その後は何事も無く誕生日パーティーは終わったが、メリッサはフェルドマンと一緒にメリベルから呼び出された。
「すまないが、シュザリア国第二王子も婚約者志望された。しかも王じきじきの申し出らしい」
「…………カイエン殿下が居るではないですか!」
フェルドマンがいち早く不服申立てをメリベルにする。
「シュザリアは、ラシード王子とカイエン王子との間の子を産ませ、シュザリアにその子を寄越せと言ってきた」
「は?産まれてくるかも分かりませんよね!?」
「それは散々私も伝えていた。なので、他の夫となる男との房事は控え、シュザリアの王子2人とだけと房事しろ、と言ったのだ………ゲーデルの王族の子が産まれにくいのを付け込んで来たんだろう。水神の恩恵が貰えると思っているに違いない」
「私が2人産めばいい、とかでは無理なんですか?」
「産めれば、な………」
「他の条件はありましたか?」
フェルドマンがこれを気に聞ける事は聞こうとするのだろう。
「産まれなかったらどうするつもりだ、とは聞いたが、それに関してはシュザリアの王子以外の房事をした事に意を唱え、国交を取り止めるとは言ってきた」
「2人産めるかも分からないし、不確実な約束は出来ませんよね?」
「だから、婚約者にはさせんつもりだ……候補はついで表向きは視察なんだそうだ…………弟を心配と弟の嫁ぎ先とその相手を見る為にな」
「そんな………都合迄付けられて黙っていらっしゃるつもりですか?陛下」
「まさか………夫の中に外交が上手い者が居る……任せてあるよ」
隣国シュザリアの思い通りにはさせる気はない、とメリベルも断言するのだった。
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