番い【つがい】さがし※完結※

Lynx🐈‍⬛

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那由多

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 実家から、母がやって来た。

「あら、割と綺麗にしてるじゃない。」
「お母さ~ん。」

 那由多が玄関を開けて、迎い入れた。

「お兄ちゃんが綺麗好きなんだもん、掃除してるのお兄ちゃんだよ。」
「京は、そのかわり料理してくれてるからな。」

 金曜の夕方、泊まりに来た母が、生活面でしっかりやっているかをチェックしている。
 那由多が帰ってきて暫く経った後に、母が来た事で、京は一気に明るくなった。
 先日、那由多が母に対して言った事で、殆ど会話をしていないのだ。
 ここまで2人が会話しないのも初めてかもしれない。

「じゃあ、俺出掛けるから。」
「え?」
「那由多出掛けるの?」
「あぁ、大学の連れと飲む約束してるから。」
「その人独り暮らし?」

 母が聞く。

「うん、独り暮らしだけど?今T大の大学院に通ってて、近くのマンションに住んでる。」
(……………康太と飲むの?どっちからも聞いてない。)
「じゃ、連れて来なさいよ、那由多がお世話になってる子でしょ?京も知ってる人?」
「私、誰と今日会うのか聞いてなかったから……。」
「京も知ってるよ、康太だ。」
「その人が嫌じゃなかったら連れてらっしゃい。たまにはお母さんに料理振る舞わせてよ。」
「分かった、聞いてみる。」

 那由多は、康太に電話を掛ける為に自分の部屋に入った。

(マズイな、康太は俺達が兄妹だと知らない……康太はまた今度にするか………。)
「もしもし………那由多だけど……すまない、今日無理になった、埋め合わせはまた今度させてくれないか?……………なんてことは無い、母親が実家から来て抜け出せないんだ。出掛けるつもりだったんだが、康太も呼べ、て言い出してな………流石に康太は嫌なんじゃないか、て……………え?いや…………そりゃ京も居るけど………。来るの?……………分かった……。」
(マジか…………。)

 青ざめた顔でリビングで戻って来る。

(…………那由多………?)

 那由多は京をチラッと見て、母親を見る。

「康太来る、て。」
(……………え?何で?断ってたんじゃないの?)
「そう、じゃ腕を振る舞わなきゃね、最近お父さんと2人だからつまらなかったのよ、京手伝って。」
「……………あ、はい。」
(は、話せない!)
「俺何か手伝う事は?」
「無いわぁ、京が買い溜めしててくれたしね。」
(…………京に康太と飲みに行く、て話とけば良かった……。)


 一方、那由多から電話が入った時の康太。

「もしも~し、那由多どした?…………何で?久しぶりに会えると思ってたのに………あ、そうなんだ……………え?別にいいぞ?京ちゃん居るんだろ?行っていいなら行くぞ?…………お前の母さんの招待だろ?構わないぞ?金浮くし俺は行きたいな。」
 
 那由多からの電話を切った康太は……。

「………面白くなりそうだ。」

 ♫♫♫

「ん?京?」

 京からのラ○ンが康太に入る。

「お願いだから来ないで!那由多と私の関係は母に知られたくないし、康太が那由多と私が兄妹だという事を知ってる事を知らないのよ!」
「…………甘いな………穏便にするつもりなんてするつもりないじゃないか。」

 康太は直ぐ様、京に返信する。

「行くけど?誘われたし。嫌そうだったけどなwww」

 ♫♫♫

「断って!!」
「ヤダ♡」
「お願い、今度めいっぱいヤッていいから!!」
「嬉しい話だけど、行くから。」

 その後、京は諦めたのかメッセージは来なかった。
 隠れて康太に連絡を入れてきたのか、怒ったのかは分からない。

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