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お行儀見習い【タイタス】②
しおりを挟むタイタスとの勉強はナターシャには疲れる事になっていた。
タイタスは夢中になると、ナターシャのペースに合わせてくれず、その都度お願いして、ゆっくり話をしてもらうようにするのが大変だった。
リュカやトーマスに言えば、改善はあるだろうが、告げ口のようでナターシャはした事がない。
「ナターシャ、今日は試験にしようかな、と思って。」
「試験、ですか?」
「そう、復習というか、どれだけ覚えてるか、て見たいんだ。」
「分かりましたわ。」
(試験なら、疲れないわね。)
と、安心していたら、その量に驚く。
30枚程の紙の束なのだ。
「で、覚えてなかった間違えてる問題の数分、俺のお願い聞いて!」
「………………な、何のお願い………でしょう?」
恐る恐る聞いてみるナターシャ。
「それはまだ内緒。」
(嫌な予感しかしない………。)
この数日、リュカといい、トーマスといい、夜の営み的な事ばかりの勉強なのだ。
タイタスも、と思ってしまう。
試験用紙を見ると、今迄タイタスに教わった事ばかりでホッとする。
「では、解いていきますわね。」
「うん!ちょっと難しくしてあるから、解けるといいけど。」
(………本当に嫌な予感しか……。)
1枚1枚解いて、タイタスに渡すナターシャ。
その度に、表情がコロコロ変わっていくタイタスが面白かったが、間違えていると喜び、合っていると、悔しそうな顔をしているのが分かり、ナターシャは真面目に書いていった。
10枚程間違えず答えていくと、次第に苛々し始めるタイタス。
(9枚に1問は間違えておいた方が無難かしら?)
間違えたくはないが、タイタスの機嫌が悪くなるのも、嫌だった。
全部終わると、タイタスが間違えている問題数を数える。
1枚につき、10問の問題で30枚、およそ300問中正解数286、誤答14。
(間違え過ぎたかしら………何を企んでらっしゃるか分からなかったから、様子見過ぎたわ。)
「たった…………14……。」
(ホッ。)
ナターシャは胸を撫で下ろす。
「そんなに間違えてましたか!?駄目ですね、もっと覚えないと……。」
「え!!………あ、あぁそうだね………。」
「それで、お願いとは何なんでしょう?」
タイタスは表情が一気に明るくなる。
「えっと、お願いは……頬と、おでこ、胸にキスさせて!あと、抱き締めさせて!あと……あと………!」
「嫌です!!」
興奮気味で今にも覆い被られそうで、ナターシャは拒否感を湧いた。
ビシッと言い返したナターシャ。
タイタスは凍りつく。
「夫となる方がタイタス殿下では今はないので、今は出来ません!!」
(…………リュカ殿下と兄弟でも違うのね…………ん?何故リュカ殿下が……。)
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