私が欲しいのはこの皇子!【完結】

Lynx🐈‍⬛

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トーマス殴る

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「何だと!ラメイラ公女が怪我を!」
「はい、私がその場に駆け付け時には、ラメイラは尻もち付いて、立てない状態で今カイルの付き添いで皇女宮にて治療をしております。恐らくカイルが事情を聞いている筈です。」

 皇帝とウィンストン公爵にトーマス、目撃した衛兵数名が見た事を話している。
 衛兵達は、ロレイラを悪く言う者はおらず、ラメイラに怯えていた、と一致する。
 タイタスは何も言わない。

「タイタス、何故お前は何も言わない。」
「…………ラメイラを突き飛ばして怪我させた事が事実以外何も俺からは……。」
「………父上、ロレイラは危険ですよ、きっと……。」

 トーマスはロレイラへの不信感は拭わない。
 ナターシャのウェディングドレスを引き裂いたレーチェの事はまだ解決しておらず、ロレイラとレーチェが一緒に居る所を、ラメイラもナターシャも見ているから、レーチェ個人で、そこ迄やるとは如何しても思えないからだ。

「ロレイラへの聴取は、宰相がしてくれ。」

 皇帝は、客観的に判断出来るウィンストン公爵にロレイラを頼む。

「御意。序にレーチェとの繋がりも出るなら探りましょう。」
「頼む…………タイタス、お前に聞きたい。何故ロレイラがお前に近付いた?」
「…………知りません。ですが、俺……いや私はロレイラを………。」
「タイタス!!それは許さないと言ったろ!!」

 トーマスが、言葉を遮る。

「ロレイラは絶対に駄目だ!」
「トーマス兄上!!ロレイラはナターシャのように……………!!」

 バキッ!!

「申し訳ありません、父上。お見苦しいものをお見せしました。」
「いや………タイタス……私もロレイラは許さん。お前は暫く謹慎せよ。」

 トーマスに顔を殴られたタイタスは口を切ったのか、口から血を流した。

「…………分かりました……失礼します。」
「タイタス!まだ話は終わってないぞ!」
「トーマス兄上、ロレイラの何が気に食わないか知らないが、ラメイラがロレイラに詰め寄っていったのは事実だ。泣きじゃくるロレイラはラメイラを怖がって小さくなっていたんだからな。」
「じゃぁ、兄上に説明してみるといい。俺より兄上はロレイラを憎んでいる人だからな。」
「…………リュカ兄上に?何で………。」
「………部屋に戻れ、お前の事は、父上と兄上の判断に任せる。」

 トーマスはタイタスの言葉には返事はしなかった。
 トーマスが勝手に言える事ではないのだ。

「失礼します。」

 タイタスは皇帝の執務室から出て行った。

「父上、兄上には直ぐに報告しますか?」
「リュカが戻るのは明日朝だ。その時でいい………ロレイラの事でリュカを惑わすのは、ナターシャ妃がかわいそうだ。」
「陛下、それとなく私も娘に気を付けるよう話をしておきます。レングストン公爵が黙っている訳はないでしょうし。」
「そうだな、頼む。…………トーマスは後でカイルから事情を聞いた上で、お前の見解を聞きたい。」
「勿論です。」

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