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絶倫巨根の餌食♡
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しおりを挟むミレーユがアスランから開放されたのは、夜が明けた頃。ぐちょぐちょに溶かされた身体は、うっ血痕が追加され気怠そうな扇情的な裸体を晒している。睡眠時間さえも結局与えられなかった初夜は、猛獣の絶倫に見事に食べられた結果となった。
「新しいタオル持って来る」
「……………んっ……」
声も枯れた色っぽいミレーユの肩にキスを落として裸のまま風呂場へ行こうと、アスランがベッドから出た頃だ。
コンコン。
『陛下、おはようございます………起きていらっしゃるのなら、朝食をお持ち致しますが……』
「…………あぁ、頼むが……ちょっと待ってくれ」
慌てて、ミレーユの身体に毛布を掛けて、侍女に入室許可を出したアスランだが、何も羽織ろうとはしない。一応、昂ぶりは収まってはいるが、それを晒すのは許されないのではないか。
だが、侍女達が入る前に、別のローブを手に取り羽織るだけ羽織る。ベッド脇にある椅子に脱ぎ捨てたローブとは違うのを用意はされていたらしい。
「おはようござ……います……陛下、妃殿下」
「…………ゔっ……」
「ん……おはよう……ございます……」
顔色が変わる程の、昨夜の名残りのニオイ。
「あぁ……窓開けるか……」
「陛下!私達が!」
「いや………朝食の準備と、新しいタオルを妃に頼む………身体を拭いてやってくれ」
「…………え!……は、恥ずかしいから!」
「妃殿下、お気に為さらずに」
「そうですよ、毛布の中で見えない様に拭かせて頂きます」
―――アッシュ!!私に確認取ってからにしてよ!!
と、思ってはいるが、国王の言葉になった事は従うしかない侍女達はそれが仕事になるのだから、拒否は出来ない。
「わ、渡してくれたら自分でします………から……朝食の準備を優先して下さい」
「まぁ、妃殿下………照れていらっしゃるのですか?同じ女同士お気に為さらずに」
―――違う!違うってば!!同じ女同士でも、房事の後見られるのは恥ずかしいの!!慣れてないの!!
その顔でアスランは察知した様で、咄嗟に顔を反らした。後で文句言ってやる、とミレーユが思ったのは言うまでもない。
朝食が用意された横で、ミレーユは侍女に身体を拭かれている。
「あ、あの………本当にこういう手間は掛けさせたくないので……明日からはいいですからね?」
「大丈夫ですのに」
「は、恥ずかしい………ので……分かりますよね?女なら……」
「アルジャーノンでは違うのですか?」
「………わ、私が知る限りでは無かったです!」
「………まぁ……アルジャーノンの女性達は謙虚なのかしら……」
「………さ、さぁ……私だけだったらごめんなさい……誤解を与えたくはないので………」
「妃殿下、後々で構いませんから、私達にアルジャーノンの事、教えて下さいね」
「私が知り得る事なら」
朝食を取った後も、アスランは午前中はゆっくり出来ると言うので、また貪られてしまい腰砕けにされた。
侍女達は立てる様になったら、入浴を手伝ってもらう事になっていたが、結局それはかなり後になるミレーユ。
「や………やっと……立てれた……」
その姿はまるで産まれたばかりの子鹿の様。
王妃が何をすればいいのかも分からないので、侍女に問う。
「王妃の仕事は何をするのかしら?」
「妃殿下の最初のお仕事は、世継ぎです」
「………よ、世継ぎ………」
「陛下の妃殿下へのご寵愛を見る所、直ぐにお世継ぎが出来ますね」
「そ、それ以外は何かあります?」
「子育てでしょうか………何分、前王妃様が亡くなられたのは15年程前。ナーシャ殿下がお産まれの後に亡くなられたので、私達は知らないのです………兎に角、前国王から妃殿下には早く世継ぎを、と……ですから、昨夜飲んで頂いたのは媚薬なんですけど…………も、申し訳ありません!!」
媚薬と聞き、苛々とした顔になるミレーユ。顔が引き攣ってしまうのは、長く貴族社会から離れたからなのか、ポーカーフェイス等出来なかった。
「そ、そんなに………早く世継ぎが欲しいのは分からない事も無いのだけど、授かりものでしょう?見守って欲しいわ………ね?」
「………畏まりました」
「とりあえず、このお城に書庫はあるかしら?まだグレイシャーランドに来て間もない私は、何もグレイシャーランドの事を知らないの………昨夜の閨の夜着といい、仕来りがまだ沢山あるのなら、知っておきたいわ……いずれ産まれた子達にも教えなければならないでしょう?」
「はい、書庫に入れるとは思いますので、明日ご案内致します」
「ありがとう」
♢☆♢☆♢☆♢☆♢
翌昼前、アスランに夜は手加減してもらい、それでもかなりゆっくりにはなったが、かなり日が登ってから大分経った午前中、書庫に入れる許可を貰ったミレーユ。閲覧禁止の書物は無いとは言われたが、先ずはどんな本があるのかを見たかっただけだ。
「まぁ、見て………アレが妃殿下?」
「貧相な身体ね」
「……………何方かの令嬢?」
「は、はい……あの方々は……」
「名前は言わなくて大丈夫よ………グレイシャーランドの教養やマナーはまだ分からないけど、アルジャーノンとは然程変わらないと記憶しているもの………挨拶は基本中の基本……無礼な方々には挨拶は不要………行きましょう」
そう言うと顔だけを覚えてミレーユは立ち去ろうとする。しかし、その態度が気に触った女達。
「あ、あの華奢な身体で陛下を受け入れる事が出来るのかしら?」
「陛下は胸の大きな女性をお好みなのに」
「なっ!妃殿下に対して失礼な!」
「いいのよ…………胸の大きさは如何にもならないし、華奢なのは認めているから……だけど………私を通して陛下を侮辱なさるのは許せないわ……」
ミレーユは身体を女達に向ける。華奢ではあるが、威圧感は培ってきたアルジャーノンでの知識や教養。
「貴女方のお顔は覚えました………後に私が陛下から下賜された物を貴女方へお贈りしましょう………昨夜、私が陛下に抱かれた時に着ていた使い終わった夜着で良ければ……余韻等………楽しめるのでは無いかしら?」
「な!!失礼よ!!」
「礼も無い方々に、私は礼儀正しく等出来ません…………これでも私はアルジャーノンでは伯爵令嬢でした……既に王妃と陛下に認められた我が身………何方が先に礼を尽くすのか……お分かりになりませんか?」
「…………くっ!!………も、申し訳………ありませんでした………」
「カーテシー………下手ね……練習されたらいかが?城内に来られた理由は分かりませんが、お喋りしている暇があれば、カーテシーを完璧なものにされては如何かしら?…………失礼………」
そのカーテシーを、久しぶりにミレーユは披露する。厳しく育てられたミレーユには簡単な事で、女達を黙らせた。
もし、ミレーユが農民で産まれ育ったのなら萎縮して逃げ出したろう。だが、ミレーユはそうではない、と知らしめた事は、直ぐにアスランに迄伝わった。
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