貴方は私を虐げてきたのではないのですか?【完結】

Lynx🐈‍⬛

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プロローグ♡

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 高級住宅街のとある一軒家。
 その一軒家のキングサイズのベッドの上で喘ぐ女の声。
 その女は若く、10代に見える。
 髪を染め、ピアスが耳に3つ、臍にも1つ着いた女に覆い被さる20代半ばの男が、腰を振り女を冷めた目で見下ろしていた。

「ッ………ああっ、あっ………んああっ……」
「………もっと、俺の動きに合わせられないのか?」
「い……嫌っ……もう……来ない………で……」
「君が何度もイこうとも、俺はまだイッてない…………この方がいいかもな……」
「っ!………ああッぁぁぁっ!」

 腰を支え、律動を与えていた男が、女をくの字にさせ、更に体重を掛け再び隘路を味わうと、また女はイッてしまう。
 女の背に迄伝う血の痕。見た目に反し、女は処女だったのだが、労る気も無さそうな男は、女が幾らイッていようが、無表情で腰を振った。

「……くっ……ココか?君のイイ場所は……これなら俺もイケるな………」

 女のイキ顔に、男もその場所が気持ち良かったのか、その場所一点に集中し、女の中で爆ぜる。
 ドクドクと女の中に出してはいたが、避妊はしてはくれていた様だ。スキンの先に溜まる白濁は少なくはない。

「………ふぅ……これで、初夜は出来たな……君はこのままこのベッドで寝ればいい」
「っ………くっ……」

 男はスキンを外すと、入口を固く結び、ゴミ箱に捨てる。自分の汚れた場所は拭き取ってはいるが、女のケアはしてくれる様子は無い。
 女は、この行為が屈辱なのか、男に背を向け泣いている様だ。

「君が俺を好きになるのは勝手だ。だが、俺に愛して欲しかったら努力するんだな……名の通り、未完成の未の女なんだから……政略結婚なんて物には愛は存在はしないが……明日から学校だろう?転入初日に遅刻するなよ?」

 男は着てきた服をまた着ると、部屋に女を置いて出て行った。

「…………お母さん……もうヤダよ……帰りたい……」

 女は三条 未央理、16歳になったばかりの高校1年生。
 通っていた学校はあったのに、突如編入させられ、明日から新しい高校に行かなければならない。
 15歳迄、母一人子一人で育ってきて、やっとアルバイトを始め、夜遅く迄働く母との生活を助けあっていた所で、母が病に倒れてしまった。
 治療費の事もあり、学費が払えなくなるので高校を退学する事にしていた未央理だったが、病院で未央理の父だと名乗った男と会い、未央理は生活が一変してしまった。

理子さとこ、この娘が未央理か?』
『…………はい……』
『けしからんだな……毛染め、ピアス……調べたが、成績も中の上……役立つとしたら、政略結婚ぐらいしかないではないか……お前はどんな育児をしたら、こんな娘を育てられるんだ?』
『………は?……初対面で言われる筋合いないんですけど』

 母の見舞いに行った病院で、不躾に未央理に言ってきた男。

『未央理……この方は貴女のお父さんなのよ……』
『………え?………私のお父さん居ないんじゃ……』
『理子、お前の名義のアパートは解約し、家財道具は倉庫に入れた。娘の高校編入手続き、認知は今進行中だ。お前の治療費を私が支払う代わりに、娘は連れて行く』
『………分かって……ます………如何か……未央理をお願いします……』
『おい、娘を車に乗せろ』
『はい………お嬢さん、行きましょう』

 父という男の部下に腕を取られる未央理。

『は?………ちょっと待ってよ!』

 未央理は何が何だか分からずに、取られた腕を、払い退けると、男に駆け寄った。

『勝手に決められちゃ困るし!お母さんとも話もしてないのに、連れて行くって言うの!』
『お前の母はもう他人だ。会う事も禁ずる』
『どういう事よ!』
『早く連れて行け』
『お嬢さん、行きますよ』
『っ!………離せ!離しなさいよ!』

 腕を取るだけでは逃げられると思ったのか、肩に担がれた未央理は、病院で大騒ぎだ。

『誘拐よ、誘拐!誰か助けて!』
『お嬢さん、お静かに!此処は病院ですよ、それにこの病院は旦那様の病院ですから!』
『…………は?』
『貴女が騒ごうが、父親に反発する娘との喧嘩で終わります』

 未央理に父親が居る等初めて聞いたのだ。
 認知するにも時間が足りないし、母親から何も聞かされてはいないのに、訳が分からないまま、駐車場に連れて行かれ、車に押し込まれた未央理。
 車から出ようとするが、部下達が車のドア前に立っていて、ドアが開けられない。

『出してよ!訳分かんないんだってば!』

 ドンドンと、ドアを叩くが部下達は黙りだ。

『運転出来れば………てか免許無いし!』

 運転席は空いていても、車を運転する知識も技能も無い未央理が、運転なんてしたら、人を轢き殺す事も考えられるから、念頭に過ぎってもその考えは捨てなければならない。
 30分程、車の中で騒いだであろうか、暫くして男が車に乗り込んだ。

『病院で騒ぎおって……患者に迷惑掛けると思わんのか!』
『………一体何なんですか!貴方誰!』
『お前の父親だと言っただろう………出せ、家に帰るぞ』
『はい』
『お母さんと話させなさいよ!』
『DNA鑑定して、父娘とはいえ、全く以て私の娘らしくないな』

 それから未央理は、父親と名乗った男に質問をするが、父親は一切車内で未央理の相手はしなかった。
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