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アダルトグッズを持っていた理由
しおりを挟む「もう1つ聞いてもいい?」
茉穂は2つ目のパンに手を出す。村雨はもう3つ目に手を出した所だった。体型に応じて食べる量も多い様だ。
「何だ?」
「………あの……玩具も村雨君の趣味な訳?」
「玩具?………あぁアダルトグッズか……」
「う、うん……」
「あれ、貰いもん………少し前に担当した玩具会社の試作品だとかで貰った」
「…………んぐっ!………ケホッ!……が、玩具会社…………彼処って子供向けの玩具会社じゃなかったの!?」
茉穂が驚いて、咽せ気味に咳き込む。
「アダルト部門もあったんだよ……『彼女と使って下さい』て礼も込めて渡された………俺も女にバイブ使わせた事なんて無かったが、なかなか良いもん見れたな……大丈夫か?咽たみたいだが」
「う、うん……大丈夫……」
『彼女と使って下さい』と言って渡された物を、彼女ではない茉穂に使っていいのか、とも思ってしまったのもあり咽た茉穂。担当した村雨の仕事も好評だったという話を聞いていた会社の商品だったのも驚きだ。
「よ、良かったの?私に使って……」
「………別に構わねぇよ……新品だったし、使う宛無かったしな………何なら持ってっていいぞ」
「い、要らないわよ!」
「…………マンネリセックスしない為に使う奴も居るんだぜ?拘束具もあったが、そういう趣味無い俺でも、見てみたい願望はあるな………使いたいと思うかは別な話だが」
「…………い、いっぱい貰ったんだ……」
「あるなぁ……縄とか手錠とか、ローション、アナルビーズ、電マ………くれるならゴムくれよ、て昨日どれだけ思ったか……」
「ゴム………まさか、持ってなかったから最後迄はシなかった、て事?」
もしかして、コンドームがあったら最後迄していたかもしれない、と思うと怖くなった茉穂。同意が無いセックスはしない、と村雨は言ってはいたが、もし茉穂が村雨を求めたら最後迄あったかもしれない。
「ゴムはあったぜ………サイズ違いのがな……使えねぇから、社内の他の奴にやった……サイズ合ってても、昨夜は最後迄はシねぇよ………俺がそんなに鬼畜に見えるか?」
「わ、分かんない………だって、村雨君の素を知ったのは昨日だし……」
「俺は………」
村雨が、珈琲を飲み切ると、個装になっていたパンのビニール袋をまとめてコンパクトにして、口が吃る。
「?」
茉穂は吃る村雨に首を傾げた。
「俺は、好きになった女には一途だぜ?……浮気しねぇし、大事に扱う……セックスは……性欲強くて困らせてた経験はあるがな……」
「…………村雨君、優しいもんね……仕事でも………あ、パン代半分払うよ!お世話になっちゃったし」
「そんなもんは要らねぇよ、俺も食いたかったしな」
「そんな訳にはいかないよ………なら、お礼を何かさせて……ね?」
村雨は茉穂の申し出に考え込む。
「………礼…ねぇ……」
「私が出来る事ならだけど」
「…………考えとく」
「うん、月曜迄に考えといて」
茉穂に『優しい』と言われて驚いていたのもあったが、その言葉で自分にも脈があるのでは、と村雨は思った。実は礼も直ぐに思い立った村雨だが、会話する機会を引き伸ばすのに、『考えとく』と言ったのが功を奏した。月曜にまた会社で会話出来る時間が出来るからだ。
「そういえば、高橋から連絡あったから、折電しとけよ………心配してたみたいだし」
「英美?」
「昨夜の合コンの男と如何なったか聞きたかったんだろうが、一服盛られたのを俺は知ってたから、それは伝えておいた方がいいと思ってな………会社での俺で会話したんで、媚薬のせいの事を伏せて話すか如何かは、お前の方で考えて話してくれ」
茉穂はバックを取りに行き、スマートフォンを確認する。着信は英美の1回の着信のみ。
「村雨君は何て言ったの?」
「何か飲まされて、体調悪そうだったから、病院連れて行くか如何か様子見る、と言っておいた」
「………そっか……英美に村雨君の素は隠した方がいい?」
何度も着信が無いのは、村雨が英美を納得させたのだろうと思うが、英美にした話を合わせたいのだろう。
「仕事やりにくくなるのは避けたいな……以前働いてた会社では素だったが、それで問題起きたからな」
「問題?」
「………昔の素行の悪い奴等が会社に押し掛けて、危うく警察沙汰になり掛かってな……ダチだったが、極道と間違われて警察に通報されたのさ」
「でも、それで村雨君が転職する結果になるとは思えないんだけど……」
「居づらくなったんだよ………追い出される前に辞めた」
「だから、黒縁眼鏡にボサボサ頭……」
「そう、暗雨の完成」
「プッ………アレが素だと思ってたら笑える……今の村雨君の方がしっくりくるんだけど、私」
「…………どっちがいい?」
「え!?」
「暗雨と俺」
突如、村雨に昨夜を思い出させる様な、色っぽく見つめられた茉穂。忘れ掛けた、胸のときめきを思い出させた。
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