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第4部.リムウル~エンドルーア 第1章
11.涙
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「あと一刻ほど、この結界の窓は開けておきます。その間に王様と、必要なことを話し合ってください。
ですがそれを過ぎるともう、この術は使えません。
……助力を申し出ておきながら、このようなことを申し上げるのは心苦しいのですが、あなた方にとって神秘と映るこの力も、万能ではないのです。
使うには色々と制約があること……あらかじめ、ご承知おきください」
そう言い残してアイリーンはデクテオンのテントから退出した。
一歩外に出たとたん、足が言うことを聞かなくなった気がした。
降り注いでくる夏の日差しに目眩を覚え、ぐらりと体が揺れる。
「危ない……!!」
気がつくとユリシウスが、後ろから支えてくれていた。
「どうしました? どこか具合でも……?」
心配そうにのぞき込んで来る彼の視線を避け、アイリーンはうつむいて首を振った。
「いいえ。何でもありません」
張りつめていた気が抜けたのだとは言えず、アイリーンは自分を叱咤した。
“まだ気を抜くのは早いわ……しっかりしなくちゃ!”
何とか足に力を込め、ユリシウスから離れる。
ユリシウスは後ろに控えていた従者を振り返って言った。
「レモール、イスカを呼んできてくれ」
彼もやっと納得したのか何も言わず、二人を残して立ち去っていく。
「残念ですが私はここに残って軍議に参加しなくてはなりません。
代わりに、イスカに送らせましょう。
彼をあなた方の世話役にお付けしますから、ご不自由のないよう、何なりとお申し付けください」
「ありがとうございます。でも、急ぎますので私はこれで……」
「待ってください。まだ顔色が悪い、一人で歩かない方がいいでしょう」
「もう大丈夫ですわ……でも、そうですね、ではお言葉に甘えて」
正直なところ、ここに来るまでの間、あまりに緊張していたため、どこをどう歩いてきたのか彼女は覚えていなかったのだ。
気づいてみると同じようなテントが立ち並んでいて、方角すらわからない。
“ああ、きっとポルたちが心配してる……早く連絡しないと……”
アイリーンの焦る様子は彼を気にしてのこと、とユリシウスは思い、穏やかに話しかけた。
「父に交渉を断られたというのに、ギメリック殿は我々を助けてくださった。寛大で、お優しい方なのですね。
……彼はなぜ目を覚まさないのです? 彼を助ける方法はあるのですか?」
彼女が一瞬、泣き出しそうに見え、ユリシウスは聞かなければよかったと胸を詰まらせた。
しかし彼女はきゅっと唇を引き結び、小さく首を振っただけだった。
「……」
先ほどまでの女王然とした態度はどこかへ消え去り、うつむいた彼女が、急に幼く頼りなげに見える。
手を添えていないと倒れてしまうのではないかと心配になった。
「私に出来ることがあれば……何でも、言ってください」
優しい声でそう言われ、アイリーンは思わず顔を上げた。
自分に注がれる暖かく穏やかな眼差しに、ふと既視感を覚える。
“あ……ティレルの、……”
ユリシウスの青い瞳が、ティレルのそれを思い出させるのだ。
そうと気づいてアイリーンは、ふいにまた泣きたくなった。
どうしてこんな時に、思い出すのだろう……もう会えない人のことを。
今この瞬間に、何もかもが自分の肩にかかっている。泣いている暇などないというのに……。
アイリーンは小さな拳を握りしめて、懸命に涙をこらえた。
できれば走ってこの場から逃げ出したかった。そして、寂しくはあったけれど平穏だったあの日々に、帰りたかった。もしも、何も知らずにティレルと過ごした、あの時に戻れるのなら……。
なのに今や、いつ彼が敵として襲ってきてもおかしくない状況に、自分は身を置いている。
しかも彼と戦うのは自分の役目なのだ……。
“ポル……!! 聞こえる?”
リムウルの人々の前で、どうにか泣かずにテントに帰ってきたアイリーンは、すぐに心話に集中した。
“あっ、ねぇちゃん! ほら、アイリーンだよ!!”
ポルの声に続き、カーラの声もかろうじて聞こえてきた。
“アイリーン、どうしたの? 大丈夫?!”
“カーラ……!!”
とうとう涙があふれてきた。
“ええ、私は大丈夫、でもギメリックが……”
けれどここには眠っているギメリックしかいない。
誰も見ていないのだからかまわない。
肉声と違って心話なら声が詰まることもないから、ポルとカーラにだってわかりはしない。
そう思ったアイリーンは涙はこぼれるに任せて、二人におおよそのことを語った。
説明しているうちに、やっと少し落ち着いてきて、手のひらで涙を拭う。
“あのねカーラ、皆で話し合っていた時、村には人手も戦力も足りないという話が上がっていたでしょう?”
“ええ、そうね……”
“きっとその時から彼は考えていたんだと思うわ。リムウル兵を村に迎えに来させることを……”
10年前、狂王がリーン・ハイアットの魔力保持者の集落を襲ったとき、子供を持つ親たちのうち大勢が、家族を守るために命を落とした。
ポルとカーラの両親もそうだった。
そのため現在、村では、老人や子供の数に比べ30~40代の働き盛りの人数が極端に少ないのだ。
“暦司たちが皆生きていると知ってギメリックは、彼らからの攻撃があれば、どんなに私や彼が頑張っても、村のみんなに相当被害が出ると考えたのね。
だから彼はリムウル王に掛け合って、村の人たちの護衛と労働力の提供を求めたの。
でも、断られてしまった。それで攻撃部隊が村に着く前に、彼らを撃退しようと……”
“だから村を出て行ったっていうの? 勝手だわ! 私たちがどんなに心配したか……”
アイリーンはカーラの怒りはもっともだと思った。
心配な上に、自分のせいだと思っていたアイリーンは、身を切られるように辛かったのだ。
“でもね、もっと早くに連絡できると、思っていたみたい。
暦司を倒したら、心話なり、魂の飛翔なりをつかってね”
カーラがため息をつく気配が伝わって来た。
“それで……彼の容態はどうなの?”
“わからない……一週間眠ったままだそうよ。いっぱい怪我してるの。どれも致命傷ではないらしいけど……ねぇ、どうすればいいの? 私に何かしてあげられることは?”
“おれ、薬草を届けに行く!! 待っててアイリーン!!”
ポルの勢い込んだ声が聞こえたが、カーラが呆れたように言う。
“何日かかると思ってるの? 無理よ……間に合わないわ。とにかく早く目を覚まして、少しでも水や食べ物を摂らないと、肉体の方が参ってしまう……”
“どうやったら目覚めさせることができるの?”
“魔力を回復させないとダメ。消耗した魔力は眠りによってある程度回復するから、眠り続けるのは一種の自己防衛なのよ。
でもさっきも言ったように、そのままでは体の方がもたないわ。刀傷のせいで一層魔力の回復が遅れてるのね……”
“それじゃ、彼の魔力の回復を助ける方法は、何かないの?”
“う~ん、薬草がないと、難しいわね……”
“ホラやっぱり、おれが今からすぐ……”
“ちょっと待って、長老が今、……”
しばらくの間があり、アイリーンは祈るような気持ちでカーラの言葉を待った。
“魔力保持者同士の間で、直接、魔力を分け与える方法があるそうよ。
……この魔術は危険を伴うので50年ほど前に使用禁止になって、今では存在を知る人すら少ないんだって。私も初めて聞いたわ”
“……危険って?”
“場合によっては与えた方の魔力が完全になくなってしまって、今度はその人が危なくなるってこと”
“大丈夫! 今日の私なら、きっと平気だから……その方法を教えて!”
“……わかったわ、長老から呪文を聞いて伝えるから、覚えてね”
カーラの心話が伝えて来る複雑な呪文を、アイリーンは懸命に聞き取って頭に刻み込んだ。
“……ありがとうカーラ、みんな!! とにかく、やってみるわ”
“くれぐれも気をつけてね。使いすぎちゃダメよ。
それに、そこはエンドルーアとの戦いの最前線でしょう?
もしギメリックの回復が充分でないうちに敵が襲ってきたら、あなた一人で魔力戦を戦うことになるわ……”
“ええ、わかってる。総大将からも、夜の軍議には出るよう言われているの。
きっと敵の出かたを探って欲しいのだと思う。魔力を全部なくさないよう気をつけるわ”
“アイリーン……”
カーラの心配が伝わって来た。
“……一人では無理よ。やっぱり私たち、急いでそっちへ行った方がよくない?”
“カーラ……”
また溢れ出した涙を拭いながら、アイリーンは出来るだけ元気な声を伝える。
“いいえ、暦司の脅威が完全になくなったとわかるまでは、ポルとカーラは村の人たちを守らないと。
ギメリックもそれを望んでる。私は大丈夫よ、リムウルの人たちもいるから”
ポルも心配そうに伝えてきた。
“アイリーン、村が大丈夫だってわかったら、すぐにそっちへ行くからね!!”
“ええ、ポル、村の人たちをお願いね。リムウル王が送ってくれる兵が間に合うといいんだけど……ラザールに迎えにいく時も、気をつけてね”
ギメリックに魔力を分け与えた後はもう、心話は届かないだろう……当分、二人にも連絡は取れない。
そう思うと、早くギメリックを癒してあげたいと思いつつも、名残惜しかった。
“ごめんなさい、私が未熟なばっかりに、みんなに心配かけて……”
“何言ってるの、仕方ないわよ。エンドルーアの王子たちが3歳から16歳までの年月をかけて学ぶことを、ついこの間魔力に目覚めたばかりのあなたがそう簡単に覚えられるわけがないわ”
“そうだよ、アイリーン!!”
どうしようもなく溢れてしまう涙に、胸が詰まって心話まで出て来ない。
“それじゃ……”
“……ええ”
“きっとすぐにまた会えるよ!! 元気でね!!”
“そうね。みんなにも……よろしく言っておいてね。さよなら……”
ですがそれを過ぎるともう、この術は使えません。
……助力を申し出ておきながら、このようなことを申し上げるのは心苦しいのですが、あなた方にとって神秘と映るこの力も、万能ではないのです。
使うには色々と制約があること……あらかじめ、ご承知おきください」
そう言い残してアイリーンはデクテオンのテントから退出した。
一歩外に出たとたん、足が言うことを聞かなくなった気がした。
降り注いでくる夏の日差しに目眩を覚え、ぐらりと体が揺れる。
「危ない……!!」
気がつくとユリシウスが、後ろから支えてくれていた。
「どうしました? どこか具合でも……?」
心配そうにのぞき込んで来る彼の視線を避け、アイリーンはうつむいて首を振った。
「いいえ。何でもありません」
張りつめていた気が抜けたのだとは言えず、アイリーンは自分を叱咤した。
“まだ気を抜くのは早いわ……しっかりしなくちゃ!”
何とか足に力を込め、ユリシウスから離れる。
ユリシウスは後ろに控えていた従者を振り返って言った。
「レモール、イスカを呼んできてくれ」
彼もやっと納得したのか何も言わず、二人を残して立ち去っていく。
「残念ですが私はここに残って軍議に参加しなくてはなりません。
代わりに、イスカに送らせましょう。
彼をあなた方の世話役にお付けしますから、ご不自由のないよう、何なりとお申し付けください」
「ありがとうございます。でも、急ぎますので私はこれで……」
「待ってください。まだ顔色が悪い、一人で歩かない方がいいでしょう」
「もう大丈夫ですわ……でも、そうですね、ではお言葉に甘えて」
正直なところ、ここに来るまでの間、あまりに緊張していたため、どこをどう歩いてきたのか彼女は覚えていなかったのだ。
気づいてみると同じようなテントが立ち並んでいて、方角すらわからない。
“ああ、きっとポルたちが心配してる……早く連絡しないと……”
アイリーンの焦る様子は彼を気にしてのこと、とユリシウスは思い、穏やかに話しかけた。
「父に交渉を断られたというのに、ギメリック殿は我々を助けてくださった。寛大で、お優しい方なのですね。
……彼はなぜ目を覚まさないのです? 彼を助ける方法はあるのですか?」
彼女が一瞬、泣き出しそうに見え、ユリシウスは聞かなければよかったと胸を詰まらせた。
しかし彼女はきゅっと唇を引き結び、小さく首を振っただけだった。
「……」
先ほどまでの女王然とした態度はどこかへ消え去り、うつむいた彼女が、急に幼く頼りなげに見える。
手を添えていないと倒れてしまうのではないかと心配になった。
「私に出来ることがあれば……何でも、言ってください」
優しい声でそう言われ、アイリーンは思わず顔を上げた。
自分に注がれる暖かく穏やかな眼差しに、ふと既視感を覚える。
“あ……ティレルの、……”
ユリシウスの青い瞳が、ティレルのそれを思い出させるのだ。
そうと気づいてアイリーンは、ふいにまた泣きたくなった。
どうしてこんな時に、思い出すのだろう……もう会えない人のことを。
今この瞬間に、何もかもが自分の肩にかかっている。泣いている暇などないというのに……。
アイリーンは小さな拳を握りしめて、懸命に涙をこらえた。
できれば走ってこの場から逃げ出したかった。そして、寂しくはあったけれど平穏だったあの日々に、帰りたかった。もしも、何も知らずにティレルと過ごした、あの時に戻れるのなら……。
なのに今や、いつ彼が敵として襲ってきてもおかしくない状況に、自分は身を置いている。
しかも彼と戦うのは自分の役目なのだ……。
“ポル……!! 聞こえる?”
リムウルの人々の前で、どうにか泣かずにテントに帰ってきたアイリーンは、すぐに心話に集中した。
“あっ、ねぇちゃん! ほら、アイリーンだよ!!”
ポルの声に続き、カーラの声もかろうじて聞こえてきた。
“アイリーン、どうしたの? 大丈夫?!”
“カーラ……!!”
とうとう涙があふれてきた。
“ええ、私は大丈夫、でもギメリックが……”
けれどここには眠っているギメリックしかいない。
誰も見ていないのだからかまわない。
肉声と違って心話なら声が詰まることもないから、ポルとカーラにだってわかりはしない。
そう思ったアイリーンは涙はこぼれるに任せて、二人におおよそのことを語った。
説明しているうちに、やっと少し落ち着いてきて、手のひらで涙を拭う。
“あのねカーラ、皆で話し合っていた時、村には人手も戦力も足りないという話が上がっていたでしょう?”
“ええ、そうね……”
“きっとその時から彼は考えていたんだと思うわ。リムウル兵を村に迎えに来させることを……”
10年前、狂王がリーン・ハイアットの魔力保持者の集落を襲ったとき、子供を持つ親たちのうち大勢が、家族を守るために命を落とした。
ポルとカーラの両親もそうだった。
そのため現在、村では、老人や子供の数に比べ30~40代の働き盛りの人数が極端に少ないのだ。
“暦司たちが皆生きていると知ってギメリックは、彼らからの攻撃があれば、どんなに私や彼が頑張っても、村のみんなに相当被害が出ると考えたのね。
だから彼はリムウル王に掛け合って、村の人たちの護衛と労働力の提供を求めたの。
でも、断られてしまった。それで攻撃部隊が村に着く前に、彼らを撃退しようと……”
“だから村を出て行ったっていうの? 勝手だわ! 私たちがどんなに心配したか……”
アイリーンはカーラの怒りはもっともだと思った。
心配な上に、自分のせいだと思っていたアイリーンは、身を切られるように辛かったのだ。
“でもね、もっと早くに連絡できると、思っていたみたい。
暦司を倒したら、心話なり、魂の飛翔なりをつかってね”
カーラがため息をつく気配が伝わって来た。
“それで……彼の容態はどうなの?”
“わからない……一週間眠ったままだそうよ。いっぱい怪我してるの。どれも致命傷ではないらしいけど……ねぇ、どうすればいいの? 私に何かしてあげられることは?”
“おれ、薬草を届けに行く!! 待っててアイリーン!!”
ポルの勢い込んだ声が聞こえたが、カーラが呆れたように言う。
“何日かかると思ってるの? 無理よ……間に合わないわ。とにかく早く目を覚まして、少しでも水や食べ物を摂らないと、肉体の方が参ってしまう……”
“どうやったら目覚めさせることができるの?”
“魔力を回復させないとダメ。消耗した魔力は眠りによってある程度回復するから、眠り続けるのは一種の自己防衛なのよ。
でもさっきも言ったように、そのままでは体の方がもたないわ。刀傷のせいで一層魔力の回復が遅れてるのね……”
“それじゃ、彼の魔力の回復を助ける方法は、何かないの?”
“う~ん、薬草がないと、難しいわね……”
“ホラやっぱり、おれが今からすぐ……”
“ちょっと待って、長老が今、……”
しばらくの間があり、アイリーンは祈るような気持ちでカーラの言葉を待った。
“魔力保持者同士の間で、直接、魔力を分け与える方法があるそうよ。
……この魔術は危険を伴うので50年ほど前に使用禁止になって、今では存在を知る人すら少ないんだって。私も初めて聞いたわ”
“……危険って?”
“場合によっては与えた方の魔力が完全になくなってしまって、今度はその人が危なくなるってこと”
“大丈夫! 今日の私なら、きっと平気だから……その方法を教えて!”
“……わかったわ、長老から呪文を聞いて伝えるから、覚えてね”
カーラの心話が伝えて来る複雑な呪文を、アイリーンは懸命に聞き取って頭に刻み込んだ。
“……ありがとうカーラ、みんな!! とにかく、やってみるわ”
“くれぐれも気をつけてね。使いすぎちゃダメよ。
それに、そこはエンドルーアとの戦いの最前線でしょう?
もしギメリックの回復が充分でないうちに敵が襲ってきたら、あなた一人で魔力戦を戦うことになるわ……”
“ええ、わかってる。総大将からも、夜の軍議には出るよう言われているの。
きっと敵の出かたを探って欲しいのだと思う。魔力を全部なくさないよう気をつけるわ”
“アイリーン……”
カーラの心配が伝わって来た。
“……一人では無理よ。やっぱり私たち、急いでそっちへ行った方がよくない?”
“カーラ……”
また溢れ出した涙を拭いながら、アイリーンは出来るだけ元気な声を伝える。
“いいえ、暦司の脅威が完全になくなったとわかるまでは、ポルとカーラは村の人たちを守らないと。
ギメリックもそれを望んでる。私は大丈夫よ、リムウルの人たちもいるから”
ポルも心配そうに伝えてきた。
“アイリーン、村が大丈夫だってわかったら、すぐにそっちへ行くからね!!”
“ええ、ポル、村の人たちをお願いね。リムウル王が送ってくれる兵が間に合うといいんだけど……ラザールに迎えにいく時も、気をつけてね”
ギメリックに魔力を分け与えた後はもう、心話は届かないだろう……当分、二人にも連絡は取れない。
そう思うと、早くギメリックを癒してあげたいと思いつつも、名残惜しかった。
“ごめんなさい、私が未熟なばっかりに、みんなに心配かけて……”
“何言ってるの、仕方ないわよ。エンドルーアの王子たちが3歳から16歳までの年月をかけて学ぶことを、ついこの間魔力に目覚めたばかりのあなたがそう簡単に覚えられるわけがないわ”
“そうだよ、アイリーン!!”
どうしようもなく溢れてしまう涙に、胸が詰まって心話まで出て来ない。
“それじゃ……”
“……ええ”
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