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第7章
それぞれの想い (R-18)
しおりを挟む「よお。久しぶりだな、悠希。」
「!!」
突如、政宗は飄々とした口調で真田に話しかけた。
「…え?」
真田は困惑したように押し黙る。佐助とは違った声で名を呼ばれて戸惑っているようだ。
佐助はどういうつもりだと視線で訴えかけるも、政宗はせせら笑いを浮かべるだけで答えようとしない。
「…その声は理人か?悪ふざけはよしてくれ。俺は遊馬に話があるんだ。」
「悪ふざけ、ね。」
「…っぁ!」
不意に止まっていた政宗の手が動き出し、思わず声が漏れてしまった。だが政宗はそんなこと御構い無しに、更に刺激を与えてくる。
「ひ…ぅ…っ」
「今の、遊馬の声だよな?おい、遊馬具合が悪いんじゃないのか!」
真田に声を聞かれてしまったようで、背中にたらりと冷や汗が落ちる。
いい加減にしてくれと首を振るも、政宗は尚も手を止めず、佐助の首筋をべろりと舐めた。
「佐助の体調は問題ねえよ。医者の俺が言うんだから間違いねえ。むしろ、‘具合’はいい方だと思うぜ?」
「ーーっ!」
含みのある言い方にピクリと身体を震わせ、佐助は何を言う気だと政宗を睨み付ける。
だが政宗は意にも返さず、巧みな指遣いで佐助を徐々に絶頂へと追い上げていく。佐助は溢れる嬌声を必死に抑える事しかできず、悔しさで涙が滲む。
「それならいいが…。でも理人、俺は直接遊馬の声が聞きたいんだ。代わってくれ。」
すると政宗は薄ら笑いをやめ、動きを止めた。
もう少しで果てる所だった佐助は、息を呑んで政宗を見上げる。
『政宗の奴…一体何考えて…っ』
寸止めされたもどかしさと羞恥心が綯い交ぜになり、佐助はどうしたらいいのかわからなかった。
「悠希、言った筈だ。これ以上、佐助を苦しめるなと。」
「…っ!」
真剣な表情で、政宗はそう真田に告げた。
「!」
真田は言葉を詰まらせ、何も言い返してこない。
『なんで…政宗がそんな事…。』
政宗は全てを見透かしたような蒼い目で佐助を一瞥する。
そして政宗は佐助にそっと口付けを落とし、低い声で真田に呟いた。
「今度は絶対、佐助は渡さねえぞ。」
「!!」
「な!なに言って…っん、ぁ…!」
佐助は焦って身を捩るも、急所を握られたままでは思うように抵抗できない。
「離せ…よ、政宗…っ!い、やだ…!」
「嫌じゃねえだろ。しっかり感じてるくせに。」
最早恥も外聞もかなぐり捨て、佐助は必死に政宗の腕の中から逃れようとする。だが政宗は佐助をしっかりホールドしたまま微動だにしない。
「っ…!おい理人、お前何してるんだ?遊馬苦しそうじゃねえか!」
佐助はびくりと肩を震わせる。
政宗が持っている携帯に目をやると、まだ通話中の画面がチカチカと点滅していた。
佐助はなんとか携帯を取り返そうと手を伸ばすも、政宗はあっさりとそれを躱し、ぎゅっと鈴口に爪を立てる。
「ひ…ぁ…っ!」
全身に快感が駆け巡り、佐助は背を弓なりに反らす。
「余計な事すんじゃねぇ。ほら、聞かせてやれよ。お前のイイ声を。」
「や、め…っ」
政宗は耳に舌を這わせ、ぐちゅりと耳穴を犯す。
鼓膜から直接響く淫靡な音に、佐助はゾクゾクと肌を粟立たせる。身体に溜まった熱は、もういつ吐き出しても遅くはなかった。
嫌だ嫌だ嫌だ!!
「…頼む…か、ら…」
こんな情けない声を聞かせるのはーーー、
「政宗…っ、だけにしてくれ…!」
「…っ!」
その瞬間、政宗は乱暴に電話を切って、携帯を無造作にソファーの上に放り投げた。
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