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緑色
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触診、エコー、妊活や妊娠検査など次から次から仕事が押し寄せ昼飯が遅れるなんてざらにある。新宿のビル中にある産婦人科に出勤する前に毎朝牛丼屋に入る。出勤ギリギリに食べておかないと昼飯まで耐えられないからだ。牛丼屋に入るといつもの顔ぶれがいる。話したことは無いが何となく元気な雰囲気を感じ取って嬉しくなる。そのいつもの顔ぶれの中にいる冴えない女性に目がいく。彼女もよくこの時間に牛丼屋にいるのだが食べる所作がとても綺麗で牛丼屋ではなくフレンチレストランにいるような錯覚を起こす。オフィスカジュアルスタイルでいつもズボンを履いているのだが今日はスカートを履いている。いつもは紺、黒、白といった色を身にまとっているのに今日はあまり彼女らしくない緑のスカートだ。姉妹か母親に借りたのだろうかとそんなことを考えながら食べた牛丼の味はよく分からなかったがとりあえず食べ終わり、先に入店していた彼女を置いて俺はお店を出て仕事に向かった。
仕事着を来て患者さんを待つ。自分のところにきた問診表を見てマイクのスイッチを押す「武田さゆりさん1番の診察室にお越しください」と呼ぶと扉が開き患者さんが入ってくる。患者さんを見るといつもの顔。牛丼屋の彼女である。硬直する俺をみて不思議そうな顔をしながら椅子に座ってもよろしいですか?と聞いてくる。初めて話しかけられたと有頂天になったがすぐに仕事だと思い出し己を正す。今日はどうなされましたか?と形式的な事を聞くと彼女は妊活を始めたいという話をしだした。正直な話、彼女の良さに気付いている男など世界で俺だけだろうと思っていた。だがそんな事は無かったのだ。虚脱感に襲われながら診察を続ける。「膣の検査をするため2番の診察室にいらしてください」と彼女に伝え退室させた。2番の診察室に入ると上半身はカーテンに隠れ下半身が出た状態の彼女と会う、彼女の股に器具を入れ子宮と膣の状態を検診する。モノクロで映し出される中の状態と説明する俺の声、相槌をうつ彼女。検診を終え再び診察室に彼女を呼び検診結果と妊活の説明を再度する。彼女は恥ずかしそうな幸せそうな顔を浮かべて俺に微笑みながら話してくれた。そのまま通院をする話をして彼女は診察室を退室した。ありがとうございましたと丁寧に挨拶をして去った彼女が名残惜しく近くにいたナースに少しトイレに行くと伝え彼女を追いかけた。ビルの一階、回転扉の向こうでスカートを翻しながら外で待つ小綺麗なスーツに身を纏った男に早足で寄る彼女。同色のスカートとネクタイが目にこびり付いた。
仕事着を来て患者さんを待つ。自分のところにきた問診表を見てマイクのスイッチを押す「武田さゆりさん1番の診察室にお越しください」と呼ぶと扉が開き患者さんが入ってくる。患者さんを見るといつもの顔。牛丼屋の彼女である。硬直する俺をみて不思議そうな顔をしながら椅子に座ってもよろしいですか?と聞いてくる。初めて話しかけられたと有頂天になったがすぐに仕事だと思い出し己を正す。今日はどうなされましたか?と形式的な事を聞くと彼女は妊活を始めたいという話をしだした。正直な話、彼女の良さに気付いている男など世界で俺だけだろうと思っていた。だがそんな事は無かったのだ。虚脱感に襲われながら診察を続ける。「膣の検査をするため2番の診察室にいらしてください」と彼女に伝え退室させた。2番の診察室に入ると上半身はカーテンに隠れ下半身が出た状態の彼女と会う、彼女の股に器具を入れ子宮と膣の状態を検診する。モノクロで映し出される中の状態と説明する俺の声、相槌をうつ彼女。検診を終え再び診察室に彼女を呼び検診結果と妊活の説明を再度する。彼女は恥ずかしそうな幸せそうな顔を浮かべて俺に微笑みながら話してくれた。そのまま通院をする話をして彼女は診察室を退室した。ありがとうございましたと丁寧に挨拶をして去った彼女が名残惜しく近くにいたナースに少しトイレに行くと伝え彼女を追いかけた。ビルの一階、回転扉の向こうでスカートを翻しながら外で待つ小綺麗なスーツに身を纏った男に早足で寄る彼女。同色のスカートとネクタイが目にこびり付いた。
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