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横須賀米海軍基地

第19話 私達の影響下にある基地ですと

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 彼女は意外にも、3時間ほど本気で眠っていた。
 俺は、さすがに膝枕はしなかったが、すぐ近くで寄り添った。
 
 、、、彼女だって、100年後の世界から来て、俺と接触して、疲れているだろうから。
 目がだんだん闇に慣れてきて、月明かりの世界で、彼女の美しい寝顔がはっきりと見えた。
 守りたい、なぜかそう思えた。
 
 そう思っていると、彼女も突然、勢いよく目覚めた。

「雄介様、私はどれくらい寝ていましたか?」

「3時間くらいじゃないかな?」

「3時間、、、、」

 彼女は、少し意外と言う顔をした。
 俺と同じく、数分の睡眠をイメージしていたのかもしれない。

「おかげ様で、もうすっかり傷も癒えました、、、精神も」

 月明かりの中でも、彼女が少し嬉しそうだと言うことが、はっきりと見て取れた。
 何がそんなに嬉しいのやら。

「行けるか?」

「はい、良い頃合いかと。」

 俺たちは再び車を走らせた。
 ここは、何と言う森だったんだろう。
 なんとなく、いつかまた、彼女と二人で来られたらいいな、と思った。

 
 真夜中の林道は、男女二人のシチュエーションとしては不気味だった。
 本来であれば、街明かりが恋しいところだが、敵の襲撃を考えると、案外これくらい暗い方が良いのかもしれない。
 
 そう思っていた時、車の後ろから、別の車両が近づいてくるのが一瞬見えた。

「追っ手か?」

「、、、はい、そう考えるのが自然ですね、こんな時間にこんな場所、不自然です」

 いよいよ来たか、射撃は俺の仕事だ、再び武器を物色していると、彼女が

「少々行動を変更した方が良いかもしれません、第2目標に変更をします」

 まあ、元々の第1目標と言うのが何処だか知らないから、第2と言われても、何ら問題はない。

「第2目標とは、どこを指すのだ?」

「はい、一番近傍の米軍基地です」

 んん?、、、んーーー、米軍?
 大丈夫?この車、後ろのガラス、既に吹き飛んでるし、メッチャクチャ武装しているし、、、米軍、撃ってこない?

「ここからだと、どこの米軍基地になる?」

「そうですね、私達の影響下にある基地ですと、横須賀か、座間でしょうか」

 大丈夫ー? 米軍って、、そうなの?

「米軍は、我々の味方ということなのか?」

「いえ、味方という訳ではありありませんが、この時代の通行証と軍籍証明証がありますから、問題ありません」

 いやいや、大問題だろ、彼女はそんな程度で米軍基地に入れると本気で思っているのか?
 不安だ、むしろさっきの銃撃戦より不安だ。
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