上 下
30 / 108
横須賀米海軍基地

第30話 私も20歳の男性なのだ

しおりを挟む
 俺は、先ほどまで玲子君から至極のマッサージを受けていながら、寝てしまったようだった。
 それは、とてつもなく惜しい事をしたと、起きてすぐに理解できた。
 人生初の女性からのマッサージ。
 
 、、、いやあ、あれは凄いのね、癖になりそうだったわ。
 しかし、寝室に一人か。
 玲子君は自室に行ったのかな。
 時間感覚がおかしなことになっているけど、今、何時だ?

 ん?、ベッドの中に、何かいないか?

 ちょっと、ちょっと、さっきまで怖い「管理人」の話、聞いちゃった後だから、なんかすっごく怖い、いや、本当に怖いって。

 俺は布団を、そーっとめくって恐る恐る、その対象を触ってみる。

 、、、、あれ、柔らかいな、これは少なくとも幽霊の類ではない。
 しかし、まだ、管理人の可能性は残っている。
 少し、布団を剥いでみる。
 すると、ま真っ暗ながら、月明かりに照らされた、美しい女性の裸体がそこにはあった。

 、、、、女性の裸体が、そこにはあった?

「きゃー」
 
 俺は思わず、悲鳴を上げた。
 いや、普通なら、悲鳴を上げるのは女性の方だろと、思うのだが、さすがにこのシチュエーションには
 寝起きの頭が追い付いてこない。
 え、え、だれ、だれなの?女性の管理人もいたりする?そんなメゾンな管理人もいる感じ?

 「あ、雄介様、お目覚めですか?」

 あれ、玲子君?、っていや、ちょっと隠さないとですよ、深夜アニメなら湯気とか光線が走るレベルの露出ですが!

「玲子君、君か。どうして、その、、、裸で私の隣にいるのだね」

「いえ、、雄介様も、裸ですが」

 イヤー! 本当だ、俺、裸じゃん。
 ってことは、二人して裸ってこと、同じベットってこと?
 俺、なんかしちゃった?責任取る感じのこと、もしかしてしちゃった?

「どうされたんですか?」

「いや、どうもこうも、なぜ私達は、裸で寝ているのだね」

「普通、ベッドの中では、裸ではないのですか?」

「いや、そういうことではなくて、君は自分のベットに行かなかったのか?」

「いえ、ですので、ここは私のベッドです。」

 あれ、もしかして、間違えたのは、、俺?
 、、、いや、それってかなりヤバくない?

 女性の寝室に、入ってきて、全裸になって、ベッドに入って、、、、って、もう軽く変態だよ。

「そうだったのか、それは大変失礼した。私も自分のベッドに戻るので、玲子君も、どうか気を悪くしないでくれたまえ」

「何を仰っているんですか?雄介様のベッドはここですよ」

 ああ、もう、頭が付いて行かない!
 さっき、ここは君のベッドだって言ったじゃん。

「いや、いずれにしても、私も20歳の男性なのだ、この状況で理性を保てる自信がない。失礼させてもらうよ」

 やべー、本当に理性飛ぶって。
 この家には玲子君と俺しかいないんだぞ。

「あの、雄介様、この家には寝室がここにしかありませんし、ベッドは一つしかありません。」

 あー、そういう事ね、、、、って、いや、そうかもしれないけど、どっちみちダメでしょ、若い男女が。
 それとも君は、真面目な顔して、結構経験ある感じの人なの?
 まあ、エージェントっぽい感じがするから、もしかして、ハニートラップ的な事にも慣れているのかもしれないけど。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

悪役令嬢の生産ライフ

恋愛 / 完結 24h.ポイント:312pt お気に入り:5,534

その復讐、私には快適でしかないのですが!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:1,124

イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話

BL / 完結 24h.ポイント:1,306pt お気に入り:20

投稿インセンティブで月額23万円を稼いだ方法。

エッセイ・ノンフィクション / 完結 24h.ポイント:71pt お気に入り:129

転生したら、ステータスの上限がなくなったので脳筋プレイしてみた

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:113pt お気に入り:132

悪役令嬢は、犯人ではございません!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:88

処理中です...