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本編
緊迫
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十字架が肩に食い込み、思うように歩けない。日差しはジリジリと容赦なく照りつける。ゴルゴダの丘に向かったイエス・キリストもこんな気持ちだったのかな。ちょっと感傷的になってみる。
線路にやっとの思いで到着した。息があがって膝はガクガクしているが、すぐに取りかからなければいけなかった。
横に十字架を倒し、線路を塞いでみる。ただ置いただけでは不安だったので、リュックからロープを取り出し線路にくくりつけてみた。それでも汽車にはすぐに千切られてしまうかもと不安に思い、何かないか、と辺りを見回す。
少し離れた所にある民家のフェンスで囲った庭が見えた。何か使えるものを拝借出来ないかと歩いていく。
遠くからだとよく見えなかったが、フェンスの上は有刺鉄線で囲ってあった。僕はペンチをとりだし、適当な長さを拝借した。リュックからお金をとりだし、フェンスの中に投げ入れる。ありがとう、有刺鉄線をくれて。
再び線路に戻る途中、舗装されていない地面から石が少し顔を出しているのを見つけ、夢中で素手で掘り出す。
今は、少しでも材料が欲しかった。
出ていた石はとても大きく、膝丈程もあり転がす事も難しそうだった。
ロープは使いきってしまい、使えそうなものは手元にある有刺鉄線しかなかった。
有刺鉄線を掘り出した石にくくりつけ、引っ張る。有刺鉄線のが肩や掌の肉に食い込むが構わなかった。
正午までもう時間が無かった。
(急げ…!急がないと!)
線路までもう少し。列車はもうその姿を遠くに見せていた。石が線路のレールに引っ掛かり、線路が封鎖出来ない。掌の肉が更に抉れて流血し、手元が滑る。
(もう少しなのに…!!)
線路を走る音が段々大きくなり、列車が目前に迫る。
「あ、あ、ああああああーーーー!!」
先頭の列車が木片を飛ばして暫く走った後、停車した。
辺りに青年の姿は無かった。
線路にやっとの思いで到着した。息があがって膝はガクガクしているが、すぐに取りかからなければいけなかった。
横に十字架を倒し、線路を塞いでみる。ただ置いただけでは不安だったので、リュックからロープを取り出し線路にくくりつけてみた。それでも汽車にはすぐに千切られてしまうかもと不安に思い、何かないか、と辺りを見回す。
少し離れた所にある民家のフェンスで囲った庭が見えた。何か使えるものを拝借出来ないかと歩いていく。
遠くからだとよく見えなかったが、フェンスの上は有刺鉄線で囲ってあった。僕はペンチをとりだし、適当な長さを拝借した。リュックからお金をとりだし、フェンスの中に投げ入れる。ありがとう、有刺鉄線をくれて。
再び線路に戻る途中、舗装されていない地面から石が少し顔を出しているのを見つけ、夢中で素手で掘り出す。
今は、少しでも材料が欲しかった。
出ていた石はとても大きく、膝丈程もあり転がす事も難しそうだった。
ロープは使いきってしまい、使えそうなものは手元にある有刺鉄線しかなかった。
有刺鉄線を掘り出した石にくくりつけ、引っ張る。有刺鉄線のが肩や掌の肉に食い込むが構わなかった。
正午までもう時間が無かった。
(急げ…!急がないと!)
線路までもう少し。列車はもうその姿を遠くに見せていた。石が線路のレールに引っ掛かり、線路が封鎖出来ない。掌の肉が更に抉れて流血し、手元が滑る。
(もう少しなのに…!!)
線路を走る音が段々大きくなり、列車が目前に迫る。
「あ、あ、ああああああーーーー!!」
先頭の列車が木片を飛ばして暫く走った後、停車した。
辺りに青年の姿は無かった。
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