彼女を奪還せよ!

yyyNo.1

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本編

まさかの…

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「ナタリー、薬飲んだ?」

「いいえ。振りだけ」

「ナタリーも一口飲んだら、バレないように僕に飲ませて欲しいんだ」

そっと口に瓶の縁があたり、噎せないように何とか飲み込む。

「傷が…。」
ナタリーが驚いたみたいだ。擦り傷と軽い打撲なら一口で十分治るし代償もない。骨折なんかの酷い怪我だと一瓶必要になるけどね。

さて、今回の代償は何だろう。深爪だし、全身のムダ毛、歯石はもうない。残る箇所はどこだろう?過去の経験から言うと、眉毛や枝毛なんて事もあったな。ほんと、代償って謎。

身動きしていることがバレないように全身を動かしたりしてみるが何もないように思える。

(自分だと見えない所かな?まぁいっか。後はここからどーやって逃げ出そうか…)

見張りを数えると12人いる。酒盛りが終わる時がチャンスだ。ナタリーに少し寝るよう伝え、ジリジリと酔い潰れる人が出るのを待つ。

…僕も少し寝ていたみたい。起き上がると見張りは全員酔い潰れていた。

(えぇー。見張りってこんなんで良いの……。)

気が抜けそうになるが、まだだと思い、気を引き締め直す。

「ナタリー、起きて。逃げるよ。足音を立てないように靴を脱いで」

言いながら自分も靴を脱ぎ、そっと出口に向かう。隅に僕のリュックがあったので回収しておく。

扉は内側からも開くようになっていて、そっと開ける。足場は車両の連結部分以外無いが、前方は人を乗せる車両になっており、手すりと階段が見え、乗り降りできるようになっている。

「飛び越えるしか無い。僕が先に飛ぶから後に続いて飛んで」

「無理よ!!私は出来ないわ!!」

「大丈夫。僕が受け止めるから。飛んでくれさえしたら絶対に落としたりなんかしない。約束する」

「でも!!」

「逃げ出すチャンスは今しかないんだ。ナタリー、一緒に家に帰ろう?」

安心させるように笑って、手すり目掛けて飛ぶ。気合いで手すりにしがみついた。手すりを頭から乗り越え背中を打ち付けるが、気合いで痛みを顔に出さなかった。ナタリーを不安がらせてはいけない。

さぁ、次はナタリーの番だ。
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