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しおりを挟む「もし俺が死んだら、お前どうする?」
そんなありきたりな質問を俺は恋人にぶつけた。
別に、何か意味があって聞いた訳ではない。
ただ暇だったから。それだけ。
恋人は訝しげに俺を見た後口を開いた。
「恋人つくる」
「ふ、そこは俺の事忘れられないからずっと一人でいるとかじゃねーの」
「俺がそんな健気な事言うと思ってんのかよ」
「いや、思ってないけど」
「おい」
俺が死んだら、こいつは新しい恋人つくんのか。そっか。
背もたれにしていたベッドに伏せながら声を上げる。
「あーあ、悲しいよ俺は。どうせ、俺のことすぐ忘れちゃうんだろうなあ」
「はあ?もしもの話だろ?……そうだよ、な?」
呆れたような反応から一転、不安そうな、弱々しい声が聞こえチラリと目をやる。
いつもはキリッとした眉も今は垂れていて笑えた。
ブハッと吹き出した後そいつを力一杯抱きしめて言う。
「人間、いつかは死ぬんだぜ」
思いっきり叩かれた。痛い。
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