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悪魔・堕天使 - Devils and Fallen angels -
モラクス
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配下の軍団の数は三十であり、地獄の偉大なる伯爵(大伯爵と翻訳されることも)にして総裁(訳者によっては議長、統領と翻訳されることも)である。『ソロモンの小さき鍵』によれば、ソロモンの七十二柱の悪魔中、序列第二十一位。召喚されると、人間の顔を持つ巨大な牡牛の姿で出現し、解剖学とその他の自由学科を人間に教えるのみならず、薬学と宝石の効能にも詳しく、よき使い魔も与えてくれるという。イギリスの魔術師S・L・マグレガー・メイザーズ翻訳、アレイスター・クロウリー編集の版には、マラクスの名前で載っている。ヨハン・ヴァイヤーの『悪魔の偽王国』では、フォライーの別称とともに、モラクスの名が十五番目に記載されている。その名前は、旧約聖書や新約聖書に載っている。モレク(モロク、モルコムとも)は、ヘブライ語で「王」を意味する言葉であり、本来「バアル」と同じように単一の神を指すものではなく、神の総称として用いられたのだと考えられている。旧約聖書の「エレミヤ記」「レビ記」によれば、生贄として子供たちをモレクに捧げたという。「自分の子孫の誰かをモレクに献げたならば、その者は必ず死ななければならない」と、神は強く非難している。同じく旧約聖書の「列王記」では、ヨルダン川東岸のギレアデ地方に居住し、ヘブライ人とは敵対的な関係にあったアモン(アンモン)人もまた、モレクを崇拝した。ソロモン王は神への崇拝に飽き足らず、モアブの神であるケモシとともに、モレクのためにエルサレムの東にあるオリーブ山に祭壇を築いたのだという。
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